LOD表現について
1. LOD表現とは
LODとは「Level of Detail」の略で、集計するデータの詳細レベルを指定することが出来ます。
一般的にTableauでは、ディメンション (例えば地域や年月日等) をビュー(列、行…等)にドロップすることで、適切なデータの粒度で集計することが出来ます。(この時に集計されるレベルを「Viz 詳細レベル= Viz LOD」と呼ぶ。)
一方で、LOD 表現を使用すると、これらのディメンションをビューにドロップしなくても、計算で使用するデータの詳細レベルを決定できます。
つまり、Viz LOD とは関係なく、計算を実行する詳細レベルを定義するためにLOD表現は利用されます。
2. FIXED/INCLUDE/EXCLUDEの違い
LOD表現には3種類存在し、それぞれ目的は下記に記載した通りです。
FIXED : ディメンションを無視したレベルで集計する
INCLUDE : 粒度をディメンションより細かなレベルにして集計する
EXCLUDE : 粒度をディメンションより大きなレベルにして集計する(除外したいディメンションを指定できる)
※ほとんどの場合はFIXEDで解決できる。
※●●を考慮した上で、△△を集計したい→INCLUDEを利用。
また、フィルターおよびLOD表現の優先度は下記の通り。
3. 基本的な構文
<公式>
{LOD計算 ディメンション名 : 集計式}
例、カテゴリ毎の売上合計を集計したい場合は…?
→ {FIXED カテゴリ : Sum(売上)}
Tips1. 「LOD表現はLOD表現が相手で無いと四則演算ができない」というルールがあるため注意!
✕:Sum(売上)/{FIXED カテゴリ :Sum(売上)}
〇:{FIXED サブカテゴリ :Sum(売上)}/{FIXED カテゴリ :Sum(売上)}
Tips2. LOD計算をするためには同じデータベース上にデータがないといけない
→別々のデータベースにデータがある場合にはプライマリーグループの作成を行う
Tips3. FIXEDはディメンションフィルターよりも優先されるため、ディメンションフィルターを無視することが出来る
例、全体の利益率と条件(ディメンション)を反映した利益率で比較したいときは…?
全体:{SUM([利益])/SUM([売上])}
条件:SUM([利益])/SUM([売上])
で比較する!
※全体はLOD計算を活用してディメンションフィルターを無視
※データ内の全てを粒度とする場合は、FIXEDを省略することができる。
以上、LOD表現に関するカンタンなまとめでした。
どなたかの参考になれば幸いです!