業界未経験でカナダへ渡航しエンジニアにキャリアチェンジするまでの軌跡
こんにちわ、Yutoです。
ここ最近、「日本の将来が不安なので海外で働ける人材になりたい」や「日本でエンジニアとして働いているが海外に出たい」という話をよく聞きます。僕もその1人でした。
この記事では2021年10月にカナダに渡航してからこの記事を執筆している日本への本帰国を決めた2024年9月までの約3年弱の間に起こったことを振り返りながら共有できたらと思います。
現在はネットで様々な海外での就労体験や成功体験を聞くことができます。しかし、その裏には中々苦戦している人や日本に帰ったと言う人がたくさんいます。それにそういった人の話は中々表に出てこないので、就活に1年かけた話や、複数の仕事やボランティアを掛け持ちし、いわゆる「キラキラした留学生活」とはかけ離れた生活を送っている話を共有できればなと思っています。
少しでも海外で就職することに対する解像度を少しでも上げていければと思います。(海外で就職を目指すということは情報戦です。)
思い返すとカナダに来てから常に大変でした。初めて住む国で文化や法律等の違いに戸惑いながらも「俺はエンジニアになるためにカナダに来た。遊びに来ていない」と自分にひたすら言い聞かせつつも、ずっと将来に対する漠然とした不安を持ちながら日々を送っていました。そしてそれを自分1人で消化しようとして精神的に追い込むというタフな日々を送っていました。(これは本当に良くない。)休みの日も遊ばずにひたすら勉強、旅行はおろかギリギリの生活、ストレスだらけのシェアハウス。本当にこの日々は僕をハードスキルのみならずソフトスキル面でも強くしてくれました。
現時点(2024年9月)ではカナダの現地企業では就労していません。これだけ聞くと"失敗"の烙印を押す方もいるかもしれませんが、僕は”カナダ企業へ就職すること”だけがカナダのIT留学の成功ではないと思います。これはITに限らずどの分野でも言えることです。日本を出てカナダで過ごしたこの3年間は人生で一番と言ってもいいほど努力しました。そして2024年末に日本へ本帰国します。
結論から言うと
僕はカナダに来て良かったと思っています。来ていなかったら今の僕はないですし一生後悔していたはずです。
確かに現状は当初思い描いていた”あわよくば現地就職して永住権をとりたい”というビジョンとは異なりますが、不思議と全く後悔していません。
会社の将来になんの希望も持たず、地方でのらりくらりと働いていた営業マンがこの留学によってプログラミングと英語の両方のスキルを身につけ、今は日本のSaaS企業で働いています。恵まれたことに業務の一部では英語を使っていますし、やりたいことに挑戦させてもらえる環境です。たとえカナダに残ることができなくともカナダで切磋琢磨した期間は人生の中でもかけがえのない期間で、それはこの先の人生のどこかで糧になる時が来ると信じています。(おかげで家事もできるようになりました)
この記事が少しでもこのような方々の背中を押すことができれば、僕は泣いて喜びます。
これからカナダで挑戦しようと思う方
未経験からキャリアチェンジを目指している方
なかなか見ることができない海外での泥臭い経験や現実を知りたい方
カナダへ渡航するまでの経歴
大学を卒業した2017年にそこそこ大きい日系メーカーへ営業職として入社しました。パッションも何も持たず、大型連休中に行く海外旅行だけを楽しみにして、ただ淡々と仕事をこなすだけの日々を送っていました。プライベートで旅行ブログを運営していたので「これが仕事になればな〜」と思ってました。(このブログは結局、月に1万円を稼いでくれるとこまで成長するもコロナの大打撃を受け、今ではほとんど更新していません。)
この営業の仕事をしていて良かったことは「同期に恵まれたこと(1人はほぼ同時期にカナダに渡航して、クラスメイトになりました笑)」と「人と喋ることに抵抗が無くなったこと」です。
2020年にコロナウイルスが蔓延し世界中が混乱する中、「もし会社のネームバリューが無くなったら、俺の市場価値は皆無やな」と思い、キャリアチェンジを決意しました。
ここまで読んでいただいた方は気がついたかもしれませんが、僕は目立った経歴のない普通の27歳でした。
渡航時のステータス(スキル、英語力、ビザ)
カナダで現地就職をする際に大切な3つの要素はスキル、英語力、そしてビザです。これらのどれかが欠けていると就職する難易度は格段に上がります。留学を考えだした時に、これらの要素をご自身で分析できていると、他の人とはかなり差がつくと思います。3つの要素のうち、ビザだけはご自身でコントロールできないものなので、しっかりと確認しておくことをお勧めします。(特にワーホリだけで挑戦しようとしている方)
スキル
ほとんどありませんでした。大学の授業で少しC言語を学び、ブログ運営の過程でCSS(コピペ)を触ったくらいです。留学を志した時点ではJavaScriptも知らず、フロントエンドもバックエンドもわからない状態でした。
英語力
日本人の平均よりはできていましたが全く喋れませんでした。大学在学中にサンフランシスコに短期留学をしたくらいで、日常英会話も危うかったと思います。バスケが大好きでNBAの実況をずっと英語で聞いていたので、特定の分野にだけは無駄に自信があるといったレベルでした。
ビザ
年齢的にワーホリが使えた+現地の専門学校に行ったので2年間のビザ(学生ビザ+就労可能なビザ)を保持して、カナダには3年間滞在できるステータスでした。この組み合わせだと1年目は座学、2,3年目はフルタイムで就労できるステータスになります。
この状態で2021年10月に羽田空港からバンクーバーへ飛び立ちました。
2021年10月:バンクーバーへ渡航し、ESLへ通う
通ったコミュニティカレッジの特典に1ヶ月間のESLが無料になる特典が付随していたので、まずはそこに1ヶ月間だけ通いました。ここで英語を喋ることに対する抵抗を少し無くせたと思います。
カレッジのコースに入学するためには一定量の英語力を備えている必要があります。僕のクラスメイトの中にはESLに半年近く通っていた方もいます。ESLの授業も無料ではありませんし、生活費もかかるので極力通う期間は短くしたいところです。なので、留学を決意したその日から英語の勉強は毎日しておきましょう。(英語面で苦戦している経験者の方もたくさん見かけます)
僕はESLは片手間で空いた時間は全てプログラミング学習に充てていたので、学校が始まる前と終わった後にひたすら勉強していました。
このように空いている時間は全てプログラミング学習に費やしていました。しかし、チュートリアルを繰り返していただけで、実力がついていたとは思えませんでした。
このESL期間中に、X(旧Twitter)で知り合った未経験からエンジニアとして現地企業に就職された方とお話しさせていただく機会をもらい、体験談を聞かせていただくことができました。ここでロードマップ等を教えてもらったことで、その後の学習にかなり役立ちました。
ESL自体は11月半ばで終了し、そこから1ヶ月間はカレッジのPre-Classという本科が始まる前の補習?的なものに通いました。(2024年時点では廃止されたようです)そこでは、他にも同じコースに通うクラスメイトと、デザインについて学びました。皆の英語レベルが高すぎて、ビビりまくってたのを今でも覚えてます。(マジで英語はちゃんと勉強するべき。)
2022年1月:カレッジの本科がスタート
カレッジの本科は2022年の1月からスタートしました。授業時間は週20時間(1日4時間)で、これを1年間通して進めてきます。事前に、いろいろな方から聞いていたとおり、学校の授業は当てにせず自習に重点を置いていました。(学校はあくまでも復習)
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