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旅先で会いたいのは、人だ。 ー世界入りにくい居酒屋ー

知らない場所に旅に出て、期待するのは美しい景色だけではないはず。
おいしい地元ごはんを見つけるとか。
忘れられないぐらいにオモシロイ人に出くわすとか。

放送は不定期になってしまったのですが、
私はNHKの「世界入りにくい居酒屋」という番組が大好きで。
たまたまショートバージョンの再放送を見ることができて、
少し幸せな気持ちになりました。

今回の居酒屋はニューヨーク、マンハッタン。タイトル通り入りにくそうな、個性的すぎる居酒屋、Employees Onlyが登場。
常連が入ってくる度に、自分もビールをついじゃう店主。
夜も更けたら、常連より大きな声で歌いだす店主。
誰が何を言おうと、自分が作ったものが一番うまいと断言する料理人。
いやあもう、素敵じゃないですか。

 Foodieたちに会いたい。

さすがThe World's 50 Best Bar に選ばれたことがあるだけに、
ここは思い描くレジェンド・バーの姿そのもの
世界でも有数のバーテンダーが美しいカクテルを並べてくれるだけでなく、
細長い重厚感のあるカウンターがあり、
人が一人通れるの?と思うぐらいの店内を、
ぎゅうぎゅうに人が押し合いながら、ひたすら客はしゃべっています。
そして、飲んでいる。食べている。
自称foodie=グルマンだと言う、いかにもグルマンな(つまりおいしいものが大好きだと公言し、よく笑い、おいしそうに食べる=個人所感)素敵なお姉さんたちが、笑っている。

名物の一口のパイは、おいしいに決まっているものしか入っていない。
パイに飴色玉ねぎ、牛の脊髄をのせ1分弱ほどオーブンへ。
熱々、とろとろが出されます。
ミキュイ=半生のとろっとした脊髄を堪能。最高においしそう。
見ているこちらまで、口の中がとろっと甘い香りがぐわーっと広がる気がしてきます。
これはおいしいに決まっているし、まちがいない。

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クローズドにみえる常連が集う場所は、一見入りにくいです。
それはどこの国も同じ気がします。
でも、本当はとてもウエルカムで温かい。ポジティブで、楽しい。

旅立てないこのご時世だからこそ余計に思うのは、
旅だから、湿っぽいところではなく、
わけわからず楽しい異世界に行きたい。

意味とか、理由とか何にも考えず、今が最高に楽しい時間を味わいたい。
最高においしい食べ物があって、お酒があって、人が笑っていて、
意味もなく、楽しくて幸せな場所
にいたいのです。

私は美味しそうな店の嗅覚は鋭いけれど、そこに入っていく勇気は圧倒的に足りないんです。
あと、私の飲めなさ加減が、その空気を壊してしまわないか不安でもある。
でもこういうところは行けば、満面の笑みで一緒に爆笑できる自信はあります。

コロナ禍が過ぎたら、新しい一歩として、踏み込んでみたい。
このバーに行って、閉店間際に出されるチキンスープを味わいたい。(お客さん全員に配られるそうです。)

毎回、いいなあ、のため息と共に「世界入りにくい居酒屋」の再放送を楽しみにしていますが、、、放送はなかなかないですね。


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