(6)我輩は人間型である。
A:先ほど登場した三人目の主人公マーカス再登場です。彼は何者かと言いますと、こういう高級住宅地に居を構える世界的アーティストに仕える介護アンドロイドです。主人はカールといいます。このカール、どこかで見たことありませんか?
服部:? ううーん、見たことあるような……
A:ヒント、アンドロイド。
服部:ああーはいはい、ノストロモ号にいた彼?
A:すばらしい!そんな彼が今度はアンドロイドの主人の役をやってるという演出。
服部:手が込んでるねぇ。
※その後の調べで、カール役のランス・ヘンリクセンが『エイリアン2』で演じたアンドロイド「ビショップ」が搭乗したのは、スラコ号であることが判明しました。ノストロモ号は『エイリアン1』の船です。二人して勘違いしてたようですゴメンなさい!
服部:いやぁ背景もディティールが凄いね。
A:なんの違和感も感じないでしょ?
服部:うん。PS4は4k8k対応してるの?
A:4kは対応しました。8kはまだです。
服部:このゲームはネットワーク対応してないの?
A:いわゆる対戦ゲームみたいに、リアルタイムで誰かとやりとりするという要素はないです。何%の人がこっちの選択を選びましたという集計を見ることができます。
さてカールに朝ごはんを食べさせましょう。というかやっぱり介護家事工事なんかは、真っ先にアンドロイドが入る分野なんでしょうかね。でも車は自動運転ばかりで、アンドロイドが運転するという描写はないんです。
服部:アンドロイドに旧来の車を運転させるニーズがあるのか、という話でもあると思う。でも運転もそうだけど、こうして誰かが朝食なりを出す方が面白いね。なんでも自動化されて、調理からテーブルまでぱぱっと出て来たら、ストーリーができない。旧来のものを人型のアンドロイドがオペレーションしてくれないと、見てる方がわからないもん。
A:実際どうなんでしょ?調理の自動化よりアンドロイドが先になるんでしょうか。
服部:アンドロイドという言葉が、まだそんなに一般的でない時代は『鉄腕アトム』をイメージして、家電や車を自動化しなくても、完璧な人間型ロボットにやらせればいいと思ってたんだけど、そのうちいろんなものが自動化されていくと、逆にそんなのいらないし、アンドロイドができるまで待つこともないよねとなって、それぞれの機器をインテリジェント化する流れになって来た。でも逆に今、テーブルはどんなに便利になってもテーブル以上のことはできない。そうなるとやはり汎用性の面では、人間の代行をするアンドロイドが便利なわけです。
A:なるほどー。
服部:ストーリーテラーというか、有名な方が書いてるんですか?
A:デビッド・ケイジというゲームクリエイターが脚本監督をしています。
さてチェスで圧勝したところでカールを仕事場に連れて行きましょう。彼が絵を描いている間にお片づけします。ここでもちょっと思うのが、アンドロイドはどこまで「お片づけ」を理解できるんしょう?
服部:やっぱりある程度「これはここに置く」という指示はした上で、こう動いているんでしょうね。
A:テキトーにやっといてーは理解できない?
服部:子供に教えることを想像するといいかもしれません。子供には適当はまだわからないでしょ?落ちてるものは拾って、捨てていいものといけないものを教えて、あとは経験させて……ディープラーニングですよね?
A:ああーなるほど。
服部:あ、絵を描けと言い出しましたよ?
A:まあ最初はアンドロイドらしく手コピペですねw でもこの後想像して描けと無茶振りされます。何を描きましょう?テーマを選べます。
服部:アイデンティティー……疑念にしときますか。
A:はい、では……ちょちょいと。
服部:ほー。で、またどうしようもない男が現れたね(笑)
A:私生児の息子くんですね、ヒューマンドラマのお約束で、長い反抗期です。
さて絵の話が出ましたが、近年AIがレンブラントの新作を描いたと話題になりました。アンドロイドもいずれあのくらいのセンスを獲得するんでしょうか?
服部:意識があるかないかは別として、パターンとしては描くでしょう。絵よりもデザインの方が、アンドロイドにとって難しいんじゃないかな。デザインの定義は難しいけど。
<続>
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エイリアン2
ジェームス・キャメロン監督によるSF映画。86年制作。ある程度の知的生命体を繭にして繁殖する凶暴なエイリアンとの生存戦争を描いた人気シリーズ第2弾。カール役のランス・ヘンリクセンは本作で医療用アンドロイド「ビショップ」を好演し話題になった。ちなみにこの時のアンドロイドの血は真っ白だった。
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