【モーターブログ #1 車とソフトウェア】マツダ3のソフトウェアバージョンアップ
6輪生活とは、車とバイクで人生を楽しむ生活(人生)を言います。
車を持っているけど、バイクはこれから買いたいなと考えています。
1.私の所有車
私は、2019年製のマツダ3のディーゼルのセダンに乗っています。
年間1万5千キロから2万キロ走るので、燃料費が安く、燃費が良いディーゼルエンジンが最適です。リッター20Km以上は走り、燃料費もガソリンより20円ほど安いです。私の車はAWD(4WD)なので、燃料タンクは48リットルになります。満タンで、700Kmから800Km超を走ることができます。条件が良ければ、900Km以上の航続距離があります。排気量は1800CCでシングルターボが付いていますが、馬力は116馬力しかありません。でも、トルクがあるのでとても走り易いです。
不満点もあります。ステアリング支援が、なぜか55Kmまでしか対応していません。これでは、渋滞した時にしか使用できません。また、クルーズコントロールは速度管理の精度が低く、先行車に追いつけば、かなり強めのブレーキをかけて、いなくなると、いきなりアクセルを全開します。ですので、クルーズコントロールをほとんど使用していませんでした。
ディーゼルですので、燃費運転をしてアクセルを意図的に踏まないと、ススがディーゼルパティキュレートフィルター に詰まって、音がうるさくなったり、加速が鈍くなります。ディーゼルパティキュレートフィルター (DPF) は、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれるPM (Particulate Matter: 粒子状物質) のほとんどを集めて、燃やして除去します。ディーゼルエンジンは、適度に回転数を上げて運転する必要があります。高速道路を走るとアクセルを開けるので、エンジンの調子が良くなります。ですので、自動化は使用せず、手動で運転していました。
2.マツダ3のバージョンアップ
今回、マツダからダイレクトメールが届き、マツダ3のソフトウェアのバージョンアップの案内がありました。記載されていたのは、ステアリング支援の高速域での対応、クルーズコントロールの精度アップでした。
これで、やっと、私の不満点が改善されます。
このバージョンアップには、国土交通省の通知が必要とのことです。ステアリング支援とクルーズコントロールの精度は、車の安全に直結するので、メーカーが自由に改修できないようです。
日本では、以前、ボルボが有料で実施したとのことです。下記の記事によると、19万円ほどの費用負担があったようです。
ちなみに、今回のマツダ3のソフトウェアのバージョンアップは無償です。
参照記事(引用)
https://autoc-one.jp/mazda/mazda_3_fastback/special-5009867/
3.バージョンアップの評価
ステアリング支援の高速域での対応は、最高速度が70Kmのパイパスで試しましたが、車線の中央をトレースする精度は高く、実用的なレベルでした。
クルーズコントロールの精度アップも、加速、減速のアクセルとブレーキワークが改善され、非常に自然な感じになりました。バージョンアップ前は、カーブであっても、指定した速度で進入していました。バージョンアップ後は、カーブでは設定速度以下で走行するようになり、かなり安全度が高まりました。
これからは、ステアリング支援やクルーズコントロールを積極的に使ってみようと思っています。
4.ソフトウェアとハードウェアの分離
今までは、車は部品で構成されていて、ソフトウェアはその補助として機能している程度でした。車の品質、評価を決めるのは、ハードウェアでした。マツダ3も、新世代ガソリンエンジンであるスカイアクティブXや車体のデザイン、内装の品質ばかりが、注目されています。自動車評論家も、エンジンのパワーや燃費、社内の広さなど、目に見えるもので評価をした記事に終始しています。これからは、目に見えないソフトウェアの品質の重要度が増していくと考えられます。
電気自動車になると、部品点数は圧倒的に少なくなります。モーターやバッテリーなどの主要部品は、共通化されていきます。メーカーは、ハードウェアで他のメーカーと差別化できなくなります。現在の車も部品の共有化が進んでいるので、不良部品が発生すると、同じ部品を使用しているメーカーが一斉にリコールを始めるのは珍しくありません。
今後は車の品質を決めるのは、ソフトウェアになっていきます。モーターを制御するソフトウェアが走行の品質を決めたり、バッテリーを制御するソフトウェアが走行距離を伸ばしていきます。ハードウェアが同じなら、ソフトウェアで差別化するしかなくなります。
テスラ社の車は、同じモデルでも販売金額で走行距離が異なります。高いほど、長距離を走れるようなプライシングがされています。がしかし、高い車も安い車も、搭載しているバッテリー量は同じで、ソフトウェアで使用できるバッテリーの容量を制御しているとのことです。搭載するバッテリー量を同じモデルで変更するのは、部品の調達や製造プロセスが複雑になるばかりか、バッテリーは重いので、車両重量や操縦性能すら変わってしまいます。搭載するバッテリーの重さで、車両設計を変える必要まであります。こんなことは量産車では実現不可能です。ですので、ソフトウェアで制御しているのです。非常に合理的と言えます。
5.自動車のカスタマイズ
私は検討の結果、ステアリング支援の高速域での対応、クルーズコントロールの精度アップのソフトウェアのバージョンアップをマツダに依頼しました。
がしかし、このバージョンアップは、リコールと異なり、実施が必須ではありません。バージョンアップをするか、しないかは、ユーザーが自由に選択することができます。案内が来ても、ディラーにバージョンアップを依頼しなければよいのです。私は6ヶ月点検の時に、バージョンアップをしてくださいと依頼しました。
これは、車がスマホと同じようにカスタマイズできるようになったことを意味します。
クルーズコントロールも、高速域では危険なので使わないと考える人は、バージョンアップをせずに、現状の55Kmまでのままで使用すればよいだけのことです。
マツダ3は、使う人の好みで、自由にカスタマイズできる車になりました。タイヤやサスペンションのハードウェアを選択するように、車の制御するソフトウェアのバージョンを選択できるようになりました。
中古車を選択する時は、少し大変になるかもしれません。
6.googlemapと同じ手法
あまり知られていないのですが、マツダ3は、マツダ初のコネクテッド・カーです。車にauのSIMが内蔵されており、 SOSボタンを押すとオペレーターとつながり、緊急連絡ができます。
また、専用アプリをスマホにインストールすると、燃料の残量、走行距離、ドアやトランクのロック状態、ハザードの点灯状態などがわかります。スマホから、ドアのロックをすることもできます。
ナビである、マツダコネクトとも連携しており、ナビの目的地をスマホから車に送信することも可能です。
その他に、重要な役割があります。それは、車の走行データをマツダに送信しているとのことです。マツダは、マツダ3から送信されたデータを解析して、車作りに役立ているとのことです。今回のバージョンアップにも、送信された走行データを活用したようです。
これは、googlemapの道路混雑情報と同じです。googlemapは、裏でスマホの位置情報をサーバーに送信しています。移動する速度によって、歩いているのか、電車に乗っているのか、自動車に乗っているのかを判断しています。マップ上に、渋滞や混雑状況を表示しているのは周知の事実です。ちなみに、Yahooカーナビも同じです。当然なことに、匿名データを加工した情報の販売もしています。生データではありませんので、誤解のように。
7.最後に
マツダ3はデザインだけではなく、先進的な車なのです。マツダが実験している車でもあります。
マツダ3が新しいのではなく、マツダが先進的なメーカーなのです。その点は、お間違いのないようにしてください。
このように、車やバイクに関する情報をブログ形式でアップしていきます。
今後もお読みいただけるとうれしいです。