頭の外で考えればうっかりミスは減る
「うっかりミスをして落ち込んでいる」
「ミスを防ぐ方法が知りたい」
と思うことはありませんか?
かく言う私もとてもミスの多いタイプで、ミスが怖くて何度も同じことをチェックして非効率な仕事の進め方をしてしまい、生産性も上がらず精神的に疲れてしまうことがよくありました。
頑張って仕事をしているつもりでも、ぜんぜん前にも進めている感じがしなくて嫌ですよね。
でも、ミスを完全に0にすることはかなり難しいことだと思います。
人が何かをする以上は、ミスは起こり得るものだと考えた方が気が楽です。
そして、実はミスを0にしようとするよりも、ミスに気づき、修正をする仕組みを作る方が大切なのです。と、私は開き直っています。
ミスを減らすための工夫と、ミスに気づくための仕組み作りについて
カギとなるのは「ワーキングメモリ」です。
ワーキングメモリとは、人間の脳内にある
【一時的に記憶(情報)を置いておく場所】と思ってください。
イメージしてみてください。「置いておく場所」とは、クローゼットのようなものではありません。一つのクローゼットにいくつもの物が入っているのではなく、物の種類ごとに段ボールに収納しているイメージです。
そして問題なのは、この段ボールは数多く持てないということです。
この段ボールを数多く持って、どの段ボールに何が入っているのか、整理整頓されていればいいのですが、残念ながらそれは無理です。
一般的には、持てる段ボールの数(ワーキングメモリの数)は3〜5個程度らしいです。これを超えると、古い記憶(情報)や古い注意事項から順に、『すぐに』『パッと』忘れてしまうそうです。
『すぐに』『パッと』というのがやっかいですね。
なかなかに思い当たる節があります(笑)
同時に3つも4つも仕事をしたり考え事をしたりすると、いつのまにか大事なことが抜け落ちてしまい、上司から「おい!アレどうなった!?」とつっこまれる・・・。うーん、あるあるですね。
徐々に忘れていくなら、「あ、そろそろ忘れそうだから先にやっておこう」とか「メモしておこう」とか対策が取れるのですが、『すぐに』『パッと』忘れてしまうのでは、忘れたことにも気づかないですよね。
新しい情報・案件・時にはトラブルがひっきりなしに入ってくる場所では、忘れるなという方が無理があると思います。
では、どうするか?
まず前提として「忘れないようにする!」とか「気をつける!」とかの精神論ではなく、忘れることを前提にカバーの仕組みを作ると意識することが大切です。「次は気をつけます」で終わってしまう人、けっこう多いのではないでしょうか。(私もそうだったので)
この「仕組み」が、人により異なります。なので、まずは自分のミスの傾向や特徴を知ることが第一歩です。ここが辛い。自分のミスを受け入れて向き合わなければいけないからです。
しかし実は自分の能力が低いからミスをするのではなく、仕組みがないからミスをしているだけなのです。(何かミスしてしまったときは自分だけ能力が低いように思えてしまいますが、見えてないだけでけっこうみんなミスしてますよ)
多くの人にとって有効な「仕組み」があります。
それは、ワーキングメモリの数に余裕を設けておく、ワーキングメモリの負荷を減らしておくということです。コツは【頭の外で考える】ということ。to doリストを作ったりメモをとったりすることは、実はこれなのです。
to doリストを作ったりメモをとったりすることで、考えを頭の外に出すことができます。そうすることでワーキングメモリに空きができるので、余裕を持って作業に取り掛かることができるのです。
これを応用すれば、仮にミスをしていたとしても「気づく」ことができます。
例えば作業に取りかかる前にチェックポイントを書き出して目に付くようにしておくことで、集中状態でもそれが目に入った時に検証することができ、ミスしていてもそこで気づいて修正することができます。
チェックポイントを頭の中で意識していても、それを忘れてしまっては意味がないので、こうやって自然と「目に付く」ようにしておくことが大切です。
なぜ頭の中で意識していたはずのチェックポイントを忘れてしまうかというと、目の前の課題に集中しているからです。ミスというのは往々にして【集中しているときに起こる】ものなんですね。
まとめ
ミスを減らす、ミスに気づいて修正するためのアクションは以下の2つです。
①書き出して頭の外で考える
②書き出したチェックポイントを目に付くところに置いておく
めんどくさがらずに大事なことはちゃんとメモして、ちゃんと見えるところにおいておくのが、結局は効果的だということですね。