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東京雲海
本日は初秋の椿山荘庭園を訪ねてみました。
今、イベントとして『東京雲海』が開催されています。
東京雲海とは
東京雲海は、日本の高い技術で作ったノズルを用いて、霧や雲と同じ約10〜20ミクロンの細かい水の粒を均一に発生させることで実現します。その数、約3,000個。そのなかには、昨年開発された雲を発生させる装置「ダヴィンチ・ヘッダー」も用いられています。庭園の各所に竹で美装された装置を配置し、幽翠池や雲錦池、赤い弁慶橋、ほたる沢付近、料亭「錦水」のエリアなど、大雲海時には庭園全体の約4分の3を覆うエリアに霧が現れます。夏に涼を得るためのミストが各地でよく見られますが、庭園演出としてこの規模の霧を噴霧しているのは他に例がなく、国内でも最大規模と言えます。
まずは、庭園内の散策。
ホテル内を進み、外に出て、散策路を歩くとほたる沢に掛かる弁慶橋に出会います。
元々「竹裏渓」と呼ばれ孟宗竹林の裏にあった谷に清流が流れていた場所で、現在もせせらぎを保っています。「弁慶橋」(通称「赤橋」とも言われます)からは、蛍の幻想的な光をご覧いただくことができ、初夏の風物詩としてお楽しみいただいております。
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橋を渡ると伊藤若冲の羅漢石を観ることが出来ます。
江戸時代中期の画家 伊藤若冲の下絵による五百羅漢の内の約20体です。京都南郊 伏見の石峰寺に置かれていたものと伝えられています。
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そして今回のメイン会場「幽翠池」です。この池を中心に雲海が出現します。
山縣有朋公爵の庭園造営当初からの池で、瓢箪型の形が特徴的です。現存する古香井や、雲錦池とともに当時山縣公が椿山荘 十勝に選定した庭園内の景勝地の一つです。
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雲海を待つまで、散策を続けます。
幽翠池を奥に進むと滝があります。この滝は「五丈滝」として撮影スポットとなっているようです。
クリスタルチャペル「ルミエール」の奥にあり、岩の段差と、苔むした岩肌が水の流れに変化をつけ、夏にはその風景と水音に涼を感じられます。五丈滝に背を向けると、幽翠池越しに庭園の緑、チャペルやホテル棟を一望でき、人気の撮影スポットとなっております。
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少し小高い坂道を登ると観えてくるのが三重塔です。
国指定有形文化財 三重塔「圓通閣」
平安期の歌人として名高い参議・小野篁(おののたかむら)ゆかりの寺院、広島県賀茂郡の篁山竹林寺(たかむらさんちくりんじ)から大正14年(1925年)に目白の森に移築されました。平成22年(2010年)に行われた移築後初の「平成の大改修」によって、従来、建築様式から室町時代末期の建立かとされていましたが、年輪年代測定法で調査により、1420年頃(室町時代前期)の部材が使われていることが判明しました。ただ、平清盛が第1回目の修復をしたという言い伝えもあり、創建の謎はいまだ明らかにされてはいません。この大改修の際に、本尊として「聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)」を奉安。臨済宗相国寺派・有馬頼底管長猊下による落慶ならびに入仏開眼法要を執り行い、「圓通閣」と名乗るところとなりました。
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三重塔「圓通閣」を見学していると、いよいよ「東京雲海」がはじまりました。今回は、小高い場所から望みます。
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散策を続けます。小高い場所を降りて行くと、観えてくるのが「十三重石塔」です。
戦国時代の武将で茶人でもあった織田有楽(織田信長の弟)由縁のものと伝えられる層塔(総高4メートル76センチ)。花崗岩製で、第一層に四方仏(弥陀・弥勒・釈迦・薬師)が彫刻されています。また、数種の層塔が混合していますが、その一部は鎌倉期の様式を示しているのも特徴です。
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広い庭園内よ散策していると、次の雲海が始まりました。遊歩道付近にかかる雲海も神秘的で素晴らしいです。
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そして、幽翠池付近の「東京雲海」です。
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この日は微風で雲海に最適な日だったようです。素晴らしい風景と演出を堪能させて頂きました。
ここまで読んで頂き、有り難うございました。
東京も10月なのに、時折、夏日があったり、急に気温が下がったり日々の体調管理が難しいですが、皆様も体調に気をつけお過ごし下さい。