“あつみん流”論文の勉強方法~規範定立部分の展開の仕方編~

 今回は,『“あつみん流”論文の勉強方法~規範定立部分の展開の仕方編~』について紹介いたします!それでははりきってどうぞ!!

 重要問題習得講座の解答例や論証集,合格者の再現答案などを読んでいると,規範定立部分の展開の仕方について,色々なパターンがあることに気付くでしょう。
 例えば,以下のようなパターンです。

 パターン①:
 「〇〇である(理由の指摘)。したがって,〇〇と解する(結論としての規範の指摘)。」
 パターン②:
 「〇〇と解する(結論としての規範の指摘)。なぜなら,〇〇だからである(理由の指摘)。」
 パターン③:
 「〇〇である(理由の指摘)。したがって,〇〇と解する(結論としての規範の指摘)。なぜなら,〇〇だからである(理由の指摘)。」

 もちろん,どのパターンが唯一の正解で,どのパターンは完全に間違いであるということはないと思います。
 しかし,私は,『自分自身が答案を作成する際は,1つのパターンで一貫させられるようにしておきたい』と考えます。理由は以下のとおりです。
 私は,複数回,司法試験論文式試験に不合格となっています。その際の再現答案に対する評価の1つは,「いつも通りの答案ではない」というものでした。自分自身としてはいつも通りの答案を作成しているつもりなのに,そのような評価を受けてしまうわけですから,いつも通りの答案を本番でも作成できるようになっておく必要があると考えました。
 そこで,『常に一定の思考パターンで論述を展開できるようになる』,そしてそれを『徹底的に癖づける』ということを考えました。
 つまり,パターンが複数あればあるほど,1つのパターンを用いた論述の精度が落ちてくるかもしれない,そうなるくらいなら,1つのパターンに絞って,徹底して論述の精度を上げられるようにしようと考えました。
 このような敗因分析と対策の結果の1つが,『規範定立部分の論述の展開の仕方は,1つのパターンで一貫させる』という形となりました。
 私の場合は,上記パターン①で一貫させるようにしていました。なぜなら,日本語の文章の特徴の1つが,理由を先に述べて結論を最後に述べるというものである,それとの相性がいいのはパターン①だからです。
 そしてあとはひたすらに,そのような規範定立ができるように手元のテキスト類を繰り返す,答案を作成する際も繰り返し意識し続けるという形をとりました。
 このような過程を経て,パターン①で一貫した規範定立をすることが次第にできるようになっていったというイメージです。ちなみに,応用論点についても,理由を指摘しないと規範に進めないということになりますから,理由を踏まえた規範定立が可能となり,部分点を得られるチャンスが増えるという効果もあると思いますので,1つのパターンで論じることができるようになることは重要だと思います。
 ぜひみなさんも試してみてはいかがでしょうか。

 では,今回はこのあたりで,この記事が受験生のみなさんの勉強に少しでもお役にたてればと思います!

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