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病床人間観察1の 隣のおっちゃんおらんよなった 220216

隣のおっちゃん関西弁
の、おっちゃんは?

隣のおっちゃんおらんよなった
どこ行った…?
寂しいやん…
戻ってこい…

そなこと言うても…、
わしなぁ…、、、退院やねん

北村さんを見つけてん
探しとったら出て来てん
胸のポッケに入っててん
おっきいマスクしてたんや…

おっちゃん…?!
おっちゃんの探してた「北村さん」て…!
やったんか…?!!!
心、探してたん…?

せやかてな…
みんなな…
マスクしてるからな…
わからへんかったんや…

心が…、、、(泣)



という話しなどするわけなく
おっちゃん静かに退院されました。

心臓気をつけて…」

おっちゃんとは1回も喋ってません…。




さて、
この感染症禍の病院…

多くの看護師さん方々には大変お世話になっております。
しかし、皆さんゴーグルにマスクされているので顔覚えにくく表情を読みにくい。


また、廊下ですれ違っても挨拶しない空気感です。
こんな時こそ喋らないと、と思いますが喋ることすら制限されているのです。


ある時、
「看護師さん大変やなぁ」と思っていると、懸命に患者さんに寄り添おうとする言葉が、部屋から聞こえてきます。
これは、ほっとして嬉しいものです。

ただ、誰やろ?と思っても、残念ことに誰か分からないんですけど…。


そんな中、
先生たちは病室に来られる時、治療中でないからなのかゴーグルをされていない。
それだけで先生の目からの表情が増え、こちらに気持ちが伝わりやすくなりました。


先生の「ふにゃっ」とした優しい目が見えると、そりゃ安心しました。



やはり心への情報量は多いほどいい。

きっと、みんながマスク取った時、表情の違いにびっくり…。

使わなかった顔の筋肉。早く鍛え始めとかないと、落ちまくるだろうなぁ。恥ずかしくてまたマスクすることになってしまいそうです。

。。。。

そういえば退院したおっちゃん。
看護師さんに聞かれてました。

「何かの時の連絡、お姉さまのご住所遠いですよね。近くにご友人いらっしゃいます?」

「そりゃおるよ。ま、言うてもパチンコ、麻雀、競馬仲間やけどね…」

この人、笑顔の表情筋大丈夫やろか…?

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