「実は替えたの」 シロクマ文芸部
「逃げる夢」から始まるお話。
「逃げる夢ばかり見るので、人間になるのは止めます。先生、元に戻して下さい」
おかづが整形クリニックの先生に訴えてます。
「おかづが人間の顔になり、手足まで義手義足を付けて散歩してたら、やたら人が寄ってくるんです。先生、おかづを可愛い顔にし過ぎたんですよ」
「う〜ん、交通事故でおかづくんをひいてしまったのは僕なんです。その時できる手術はそれしかなかったんです」
「そうかもしれないですけど、先生。おかづは犬です。おかづがこんな若くて可愛い女の人の姿になって夫くんにリード付けられて散歩してると、そりゃ怪しい。snsで拡散されたんです。でも、なんやかんやで地元のスターになってしまいました。おかづは毎日毎日、ファンから逃げる夢を見てしまうのです。元に戻して下さい。おかづは静かに暮らしたい」
先生は困った顔をしながら答えました。
「おかづくんの顔や手足はすべて脳の電流で動くようにしていますので、それをまた外すのは難しいんです」
おかづはしばらく悩んでましたが、「うん。」と、決意して本当の理由を伝えました。
「先生、おかづは食べる時、犬のように貪り食ってしまいます。おかづは犬なので器用に箸を使える電流が手先に流れてないんだと思います。なんとか電気流して。。。そしてあの、『所さんお届けモノです!』に出たい。。
それか『家事ヤロウ!!!』🤫」
「…🤭」
ヤロウ。
いつまでも子犬じゃないおかづは大きくなり7.8kg。
このごろやっと秋を感じ食欲が増してます。
実は🍠好き。
やっと秋を感じたら、明日はもう雪が降るかも、
実は秋も替えられた。
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