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【ロック名盤100】#4 Little Richard - Here’s Little Richard

 今回紹介するのはリトル・リチャードの1stアルバム「Here’s Little Richard」だ。1957年3月にリリースされた。リトル・リチャードの代表作であり、「こちらがリトル・リチャード」というタイトルの意味通りの内容といえる。
 チャック・ベリーがギターなら、リトル・リチャードはピアノの切り口で語ることができる。ロックンロールにピアノを持ち込んだ代表的なミュージシャンのひとりだろう(ファッツ・ドミノとジェリー・リー・ルイスも忘れてはいけない)。
 さらに彼の最大の魅力といえば、豪快なシャウトをともなう圧倒的なボーカルである。その声は当時のティーンエイジャーを虜にしたというのも納得がいく。実際、ポール・マッカートニーはリトル・リチャードにボーカルについて大きな影響を受けたと語っている。

1 Tutti Frutti
2 True, Fine Mama
3 Can’t Believe You Wanna Leave
4 Ready Teddy
5 Baby
6 Slippin’ and Slidin’
7 Long Tall Sally
8 Miss Ann
9 Oh Why?
10 Rip It Up
11 Jenny, Jenny
12 She’s Got It

 一曲目、レコードに針を落としてみれば(サブスクで初めてこのアルバムを聴いた僕には陣腐すぎる言い回しかもしれない)突然リトル・リチャードが発するフレーズに集中が持っていかれる。

“A-wop-bop-a-loo-mop-a-lop-bam-boom!”

 最強だ。ロック史上最高のオープニングのひとつだと思う。「トゥッティ・フルッティ」といういかにも楽しそうなタイトルを裏切らず、ハッピーでアップテンポなロックンロールを聴かせてくれる。「ロング・トール・サリー」も名曲だ。ビートルズがカバーしたヴァージョンも有名だが、やはり本家のボーカルには勝てないだろう。僕の1番のお気に入りは「リップ・イット・アップ」であり、これも例に漏れずリトル・リチャードの代表曲だ。
 リトル・リチャードのエネルギッシュな歌唱と奇想天外なパフォーマンスに魅了された人は何人いるだろうか。当時のティーンエイジャーをはじめとして、現代にもその魂は届いている。間違いなく、最も影響力のあるロックンローラーのうちのひとりだろう。

↓「トゥッティ・フルッティ」

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