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打ち破っていきたい固定観念
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皆さんこんにちは。キジョンネルソンです。
実況や解説としてはしばしばザンリーグチャンネルに参戦致しておりますが、選手としては滅多に出演する機会がありませんでして、、、
関東のA1リーグに在籍しておりますので、よかったら今後も私の麻雀をぜひご覧になってください!
選手として対局に臨む際は、必ず今回のように自戦記を載せておりますので、よろしければ今後ともこちらもご利用ください。
固定観念に縛られることなく
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いっぱいいろいろな方にご覧になっていただきたいというところで最初の配牌がこちら、、、
申し訳ありません。見るのも疲れてしまうような手牌が配られました。
子番の時の字牌の切り順は、相方の南家が打つものを合わせる派閥なので、南家の桐生さんの打1mに合わせて1mからです。
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ここで南を重ねて打9sとしました。基本的にはそれぞれ独立した3つの対子を活かして、最高形は小車輪(混一色七対子)を目指してゆっくりとした手組をし、ソウズの789というシュンツを使ってのアガリ形を見切るということになります。このあと、
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2枚目の南も鳴かず、はたまたドラの發すらも鳴かないという奇行に走るのですが、私の中では普通といいますか自然といいますか、今も昔も鳴いていません。
四人麻雀であれば、「チー」ができる+インスタント満貫がめちゃえらいことにより、上家に対して重圧を与えるなどの効果もあり、アガリまでが遠くても鳴き推奨ですが、三人麻雀では、
「はっはっは、ドラをポンしてやったぜ。どうだ、怖いだろう?」
となっても、
「う〜ん、確かにやや、鬱陶しいけど、、、うるさいやい!、え〜いリーチ!」
となる局面が多いことは容易に想像でき、ドラポン程度では警戒する対象になりにくいです。
また鳴いたところで、ここから頑張って都合のいいツモを想像したとしても、満貫で終わってしまう可能性、さらに都合よく華牌などを持ってくる想定をしても跳満止まりで、あまり割にあっていなさそうで、愚形が残りやすく、イーシャンテンプッシュに向かない事案になることがほとんどじゃないですか?
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「鳴いた方が明確に得」という固定観念は捨てて、将来を見据えてある程度諦めて七対子を本線に考えたいですね。
小車輪を目指すとは言いましたが、別に七対子でも全く問題ないので、序盤は枚数差を重視し、親の現物の1pを切りました。
これにより、相方の子番である南家の桐生さんに、二人が1pを切っていてピンズの下がある程度いいことをアピールして場況読みの成功率をあげていただこうという思いがあります。
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なぜメンツ手になりたがる???
こうなるならいくらなんでも次の發はポンしますけど、、、全然出なくていいです。
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え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さすがまーじゃん。6p+5p+7sでえれぇ引き締まりましたな。。。
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親から2sポンして4s切りのテンパイが入りました。役牌がほぼ枯れていて、タンヤオ本線でポンテン濃厚です。
Sランク危険筋は3-6p
Aランクは5-8s
Bランクは3-6s
大穴5-8p
あたりで考えます。
3-6pは自分の手牌を見ても受け入れであるため、放つ必要がありませんが、5-8s、3-6s引きは安全牌とチェンジで大勝負牌にします。
また危険筋候補でごく稀に5-8pが出てきますが、6pを3枚抑えているため、245667pなどから切り出す2pを否定しているなど、相手の役をタンヤオを想定することも含めて、「どこでメンツ作っとんねん!」問題が生じるため、基本的にはないものとして考えます。
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テンパイです。6pを4枚抑えたことで、ごましおさんの待ちがよりグッと3-6pが本命になりました。
この手牌ですが、役ありであればダマにします。3pを掴んだ時にスライドできないのが痛すぎるためです。相手の待ち候補をかなり絞れていてその対策を取れる状況でリーチはしません。
でも役がないから。。。。
親の仕掛けには牽制効果が皆無なのですが、桐生さんが都合悪く7p暗刻でないことを信じてリーチします。
お願い!!!!
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僥倖の出だし!嬉しい!
対親リーでも恐れず怯まず
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悪くない配牌です。役牌を重ねても鳴かないくらいの手牌なので、門前主体で牌効率遵守義務〜
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そんな早いリーチを受けても、それが対親だとしても、この手牌は戦うべき手牌です。9pは自分が2枚持っており、この1プッシュで一旦自分の手牌にある現物ストックを、8pと合わせて2にすることができます。
迂回するルート案としては、愚形ターツ部分が現物になったり、対子の牌を通されたりすることくらいですかね。
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はいツキスギね〜
テンパイを取る以上、めくりあいとなるため、1sの3枚切れを考慮してもシャンポンより枚数が多い方でしっかり押します。
1sが現物待ちとはいえ、最後の1sなんて今この瞬間ごましおさんが持っているわけもなく、仕掛けを入れていることも考えると二件リーチを受けてもなお1sは出てもおかしくない牌です。
悩む要素はありません。大勝負!
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起きた結果は100%運です。これは一つの成功例に過ぎません。
べ、べつに10翻のツモだからと言って、「オープンリーチできんか」なんて思っていません。。。
4s残してもいいじゃないか
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子番など序章に過ぎない、この親で絶対に加点するぞ〜!!
打点だけを追い求めいざ出陣〜
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わしメンツ手やりたいのに〜
うっかり七対子でテンパイをしたとき、ダブ東で待つより北で待つ方がよく、裏ドラ効率的にも北の方が裏裏になる可能性が高いため、ちゃんと丁寧に
發の鳴き判断ですが、ベースは6000点になる場合は完全スルー、12000点に妥協ラインで考えています。
今回はドラ2で、5-8sターツに高めの赤と、華牌が山に2枚いるので、5割くらいは持ってこられそう、ということで、12000にはなってね見切り発車で2枚目は渋々鳴きます。
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七対子を考えたときに、即リーに踏み込みやすい北単騎ルートを失いますが、代わりに5s引きで破壊力を身につけます。3s引きからのドラリャンメン2-5sも、打点を考えるととても魅力的です。
上家の4s切りがより一層5s引きのお膳立てをしてくれているな。。。という感覚です。
七対子でテンパイしてくれるなら即リーチに行きづらく一歩遅れますが、このゲームの性質上、門前のテンパイ者はいつでもリーチを打つ権利を持てるので前向きに捉えたいですね。
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わしの全盛期、以上
桐生さんのテンパイ率は体感80%くらい、待ち候補は未だ絞れず、ですね。
華なし、赤3枚抑えなので、2s暗刻くらいしか高いケースがありませんので、基本的には現状は対応しかねます。
クッソーかわされた!!!
ちょっと切ない
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親番で連荘に成功できていたらより輝いて見えるであろう配牌。。。
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親の3巡目9p切りを見て1s切り、カン8p最終形をよしとすれば全てリャンメンみたいなものですね。
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華なし子リーなんぞ全面戦争や!って思ってたらすぐツモられて裏1
ドラ対子落としから得られる簡易読み
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この半荘、5局目にして南二局です。
この親を蹴ればトップはほぼ確定で、安心してオーラスの親番を楽しめます。
素点的な楽しみはその時に残しておき、今回はしっかり親を蹴ることが目的です。
役牌を重ねる手順は最終形に不安が残り、いざというときにオリの判断をしづらくなるため、これくらいの手牌なら平和やタンヤオを目指して役牌から切ります。
ごましおさんを愛しているので、西は少しでも重ねていただいたり鳴きやすい形になっていただきたいため、全ての端牌処理の最後まで引っ張ります。
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問題となる局面です。これほどまで手牌が良ければ、目一杯にとる西家切りとなり、親が華華であるとしても戦うしかないと思っていました。ところが、
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親の桐生さんが4巡目に少考2sからの長考して發切り。その發を
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ごましおさんがポンをすることになりました。
相当な違和感ですね。当然長考からの流れを考えれば対子落としの可能性もゼロではないですが、そんな危険な思想を直視したくなかったため、まぁ打点不足を補いたかったのかな、くらいに考えていました。
そして、ごましおさんにドラポンからのカンチャン落としが見られ、ボク目線はごましおさんもテンパイ率が結構高く写りましたね。
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いや、わしめっちゃいい1シャンテンやけど?
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いやいやいや、あり得へんて
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起きていることを整理しますと、上家と対面の間でドラのもちもちが解消され、そして二人ともテンパイしていたとして何も不思議ではありません。
当然ごましおさんがアガることを期待するわけですが、問題は桐生さんの雀頭何よ問題です。
一般的に、ドラの対子落としをする場合、そのドラよりも優秀な雀頭を抱えているケースしかないため、赤ドラである5sまたは5pが雀頭である可能性がめっちゃくっちゃ高いです。
そこにごましおさんの手牌構成を読むと、ごましおさんは4s→2sの切り順とドラポンの相乗効果で、5sの所持率があまりにも低いと、わしも赤は1枚ずつ持っていると、そう、つまり
結論:桐生さんは5s雀頭が超超超超濃厚!
それがわかったところでなんやねん!!!!
とりあえずわかることは華華+赤赤を覚悟で戦わなくてはならず、また、一般的にはカンチャン待ちやペンチャン待ちが残る場合、發シャンポンの受けを残してそちらを払う方が一般的でありますため、
結論:超、リャンメン!!!
5s雀頭濃厚、リャンメン濃厚!
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1-4sの危険度どうなっちゃってるの〜wwwwwwwwwwwwwwww
本当に絵に描いたように、2s少考できる牌姿であることも考えれば235578sという形は想定できますよね。
でもなぜ1sを切るのかというと、アガリを諦めるわけにはいかないからです。
こちらは桐生さんの好形濃厚リーチを受けたところで、待ち候補を全くブロックしておらず、指を加えて見ていてもアガリ点の半分は失点する可能性が高いです。
待ち候補を何かしら抑えていれば迂回する気もおきますが、あまりに自分もアガれそうな手牌であるため、ある程度は腹を括ることを自決しました。
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あまり伝わりづらいですが、見た目以上にめっちゃ危ないことを自覚し、1sで倍満と言われてもいいという覚悟で切りました。通過。
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ポッチが表示牌にいるため、安心安全のダマテンです。
ごましおさんに明確な戦意(テンパイ気配)があるため、絶対にやる気を損ねないように!
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ですよね〜wwwwwwwwwwwwww
四暗刻を狙うときの切り順
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瞬間的な捲られを許し、悔しいですがここから再起を図ります。
配牌で暗刻がふたつです。最序盤は四暗刻一点に絞り、相手が親であっても切られた牌を合わせ続けます。
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役牌として重ねる意味はありません。もちろん重ねてくれたのが役牌であることはいいことなのですが、暗刻を作るためには枚数重視で親に合わせて行きます。しぶしぶ。
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2s切る気まんまんだったのに、シュンツができてしまい、四暗刻断念です。
3メンツある手牌を活かして、4巡目2シャンテンからメンツ手へのリセットをかけます。
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2件リーチを受けまして。
ごましおさんを全力応援です。現物西が暗刻なので安静にします。
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よしよしよし、オーラス親ができる!
4p切りの意図
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放銃完全OK盤面なので、發ポンもします。全速力100m走!
こう見えても中学生の時は陸上部でした。
1メンツ目!!!!!!
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4p切りです。四麻では考えられない一打ですね。
このゲーム、「チー」ないので、3-6pを鳴いたらリャンメンができるぜ!みたいなのはないんですよ。
これほどの序盤では、4455pより35sの方が価値が高いです。35sにはリャンメン変化、複合形変化が豊富なのに対し、4455には78とセットであることで、三度受けで重たいです。
また、私は常に一貫してこの主張を繰り返していますが、
・45
・23445
・45567
・34455
・3456
・3345
この6つの価値は、全て同じリャンメンでも価値と機能が全く違うと思っています。
最強は一番上の8枚待ち、最弱は一番下の6枚待ち、いわゆる亜リャンメンと呼ばれるやつです。
亜リャンメンやノベタンには名前がついていて明確な8枚待ちと価値が違うとされていますが、7枚待ちには名前がついていないため、同じと錯覚しがちです。
今回の4455という形は、最幸で34455678pや44556678pという3メンチャン変化を生みますが、都合が良すぎだと思い、大体は34455におさまることがほとんどです。
一手進んだ時に4pになる変化との合流もありますし、7枚待ちリャンメンになって密集した手牌になるよりも、手牌構成を幅広く横に伸ばすことでできる限りソウズの部分で2メンツを作る構成で考えていました。
「それでも一旦9sで良くない?」と思うかもしれませんが、桐生さんの河に9sがあるため無理です。8s受けを消すわけにはいかず、カン8sは信頼ターツであるため、そこをひく前提だと357sはリャンカンが残るため、このルートでがんばりたいです。今回のように
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すぐに3pを引いたとしても、まだまだ戦える手牌になっていますが、ソウズの裏目は絶望が先にきてしまいそうですよね。
ここでは5pを河に置くと6-9pが弱くなってしまうことと、2-5p引きでソウズを選べる択を優先して9s切りとしました。
そっちのルートは跳満ですからね。
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これはポンテン筋が残るためこうします。
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4455という形と7788では、機能の差が全然違います。
7sシャンポンもさほど悪くはないので、受け入れマックスで3sを切りたいと思います!
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苦節14巡目、悲願の初テンパイ
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ラッキーしました。
いかがでしたでしょうか。
3ヶ月前の自分の麻雀ですが、今見返しても全く違和感なく自分の牌譜だと胸をはれる内容だったと自信を持ちたいです。
要所を噛みつまむにとどめようとしましたが、それでも5000文字以上、、、、
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
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桐生颯、、、、次こそはトップラスでやっつける!!!!