マネーフォワード福岡開発拠点の5年間の軌跡とこれから~前編~
こんにちは!マネーフォワード採用担当の新井 志奈です。
突然ですが、実はマネーフォワード福岡拠点は、ビジネス部隊の「九州・沖縄支社」と、エンジニア・デザイナー部隊の「福岡開発拠点」が同居しています。
そして、マネーフォワード初の地方開発拠点である福岡開発拠点は、2017年12月に開設され、今年で5周年を迎えました!
開設以来、ユーザー、取引先、株主をはじめとするみなさまに支えていただき、心より感謝申し上げます。
このnoteでは福岡開発拠点5周年を記念して、前編・後編の2部構成で福岡拠点の歩みとこれからについて紹介できればと思います。
まず前編では福岡拠点の立ち上げと拡大を担ってきた拠点長とマネージャーと共に、5年間の歩みを振り返っていきたいと思います。
Q. 福岡拠点のはじまりと沿革を教えてください!
2015年:福岡進出のはじまり
中村:福岡拠点はまず、2015年12月に1人の事業推進本部*1のメンバーが乗り込んできたところからスタートしました。その当時、福岡をはじめとした地方の会計事務所のお客様とお取引があったのですが、東京から出張ベースで訪問をしていました。コミュニケーションの頻度も多くやり取りさせていただいていたので、まずは大阪で拠点を出して、次は福岡にも拠点をおこうという話になり、福岡をベースとした活動を開始しました。
当時のミッションは2つで、既にお取引のある会計事務所様のフォローと、その拠点でさらに新規の事務所様を開拓していくことでした。
当時は天神明治通りビルという場所にオフィスを借りていました。4名程度が所属していたのですが、机1つだけで窓もない場所で、スーツケースがボンッと1つ置いてあって、床にメンバーの資料や物が散らばっていているようなカオスな状況でした。
2016年:シェアオフィスへ
中村:1年後の2016年12月に、The Companyというシェアオフィスがオープンするということでそちらに移りました。
そして、そのちょうど1年後の2017年12月に(現福岡開発拠点長の)黒田さんとエンジニアメンバーの2名が来られました。
黒田:そうそう、それで2017年12月に福岡開発拠点がスタートしましたね。
北川:そして、2018年1月にマネーフォワードエックスカンパニー(以下、エックス)が合流しました。ちょうどその当時、エックスも福岡に拠点をつくるかつくらないかという話をしているタイミングで、僕が転職してきたんです。当時僕は福岡で新しいチャレンジを探していて、マネーフォワードが福岡でなんか面白いことをやろうとしているという話を聞いたんです。それで、エックスの立ち上げを福岡でやるのは面白そうだなと思い、マネーフォワードに転職しました。
当時のエックスはフィンテック事業推進本部という名前で、東京中心でやっていたんですけれども、地域金融機関様とのお取引がだんだん増えてきた時期でした。そこで「しっかりと地域に根差してやっていきたいよね」となって地方拠点を立ち上げる話が出ていました。
地域金融機関様にとっても、その地域に拠点があって、すぐに立ち寄って話ができるという環境や、すぐ近くに信頼できる人がいるという安心感を与えられるから、福岡に拠点をおいて良かったなと思っています。
2018年:福商会館の新オフィスへ移転
2018年あたりに現在の福岡拠点と同じ事業推進本部・開発チーム・マネーフォワードエックスカンパニーが揃う形になり、あらたにシェアオフィスから独自のオフィスを構えようという検討が始まりました。
北川:2018年の6月に福商会館に移転してきたのですが、この時のオフィス探しがまあ大変で、黒田さんと結構色々なビルを見に行きましたよね。
黒田:そうですよね。当時天神ビッグバンの影響でオフィスの空きがなくて・・・
北川:そうそう。広いルーフバルコニーはあるけれども柵がないから落ちそうで危険とか、「ここに決めよう!」と思った矢先に他の会社に先を越されてしまったこともありました。
一同:ありましたね〜!(笑い)
北川:入居された会社さんは面識がある会社だったのですが、今では笑い話で、とても仲良くお付き合いさせて頂いてます!
中村:他にも、いろんなビルを見に行ったんですが、オフィスのフロア一面に大量の壺が置いてある謎のビルとか、他にも広すぎる、古すぎる・・・・みたいな感じでなかなか決まらなくて。
北川:で、本当に候補がゼロになってしまって困り果てたところで、前職時代から仲良くさせて頂いていた福岡銀行の方に助けてほしい、と連絡したらすぐに候補を3か所くらい送ってくれて、そのうちのひとつ「福商会館」に決めました。
2020年:現オフィスへ移転
福商会館も人が入りきらなくなってきたので、2020年にまたオフィス移転を検討しました。今のオフィスへは2020年11月末に入居しています。
黒田:結構オフィス選びはこだわっています。やっぱり一番メンバーを増やしたいのはエンジニアだったから、他にあまりスタートアップがいないけど、堅すぎないということで大名はすごく良かった。結果採用にもめっちゃプラスだったと思います!
北川:時々黒田さんが採用候補者へオフィス見学の案内していて、ルーフバルコニーで「君もここで働かないか?」と決め台詞みたいに口説いているのを見ますもんね。(笑い)
黒田:オフィスツアーするときは、結構候補者の反応がいいんですよね!(照れ)
Q. これまでの5年で一番大変だったことは?
中村:そうですね、事業推進本部でいうとIT導入補助金がスタートした時と価格改定のタイミングは大変だった気がします。でも特にこれが大変だったというよりは、とにかくがむしゃらに走り続けた記憶です。
通常の会計事務所様とのやり取りに加え自治体とも積極的に協業をしていて、それを少数精鋭でこなしていたので、ひたすら全力疾走の5年間でした。
今だから話せますが、The Company時代は毎日夜中3時くらいまで働いていました。22時になるとシェアオフィスのライトが消え、入居している企業のほとんどが仕事を切り上げ帰るのですが、マネーフォワードだけは4つくらいあるスポットライトの下で引き続き仕事をするという状況。当時はなかなかハードでしたが、その時の頑張りがあって今があると感じています。
黒田:開発チームは、月並みですけどやはりメンバーが増えてきて、5年目の今が大きな転換期になってきているかなと感じています。ハネムーン期間が終わったというか、入社した早々はみんなやる気に満ちあふれているじゃないですか。そこが一旦落ち着いて、長く働いていく上でエンジニアとしての成長とかチャレンジしてスキル上げていくことがいま必要で。モチベーションを長く保ちつつ、キャリアを確立してもらいながら、事業を両立させていくみたいな、バランスをとっていくところが1番難しいところだな、と感じています、
北川:エックスが一番大変だったのは、皆さんご存じ改正銀行法対応の銀行API接続契約のプロジェクトですね。
2018年に僕が入社したころから、銀行APIの波は来るんだろうなという予想はしていたのですが、いよいよ銀行との接続契約締結の期限が定められて、実際にやっていかなければいけないというところまできて、こりゃまずいぞと。マネーフォワードとしては、エックスカンパニーで全部対応を巻き取る、と意思決定したので、ちょうどそのタイミングで福岡にいたメンバーで対応することになりました。
新しい提案をして何かを生み出す、みたいな仕事だと楽しくできるのですが、銀行APIの対応は法制度対応で絶対にやらなければいけないもので、銀行ごとに契約条件や契約書の文言も異なるわけで、全銀行それぞれに合わせた対応をしなければいけなかった。業務量的にはこの時が一番きつかったですね。
ものすごい大変だったけど、本社のメンバーも含め終わったときの全員のやり切った感はすごかったですし、福岡オフィスには少数ながらも銀行の方と確り交渉することができる精鋭メンバーがそろっていたからこそ成し遂げられました。
しかも、この仕事を行う前は、特に地方の金融機関様で「マネーフォワード」と言ってもどちらさんですか?ということも少なくなかったんですね。ですが、結果全ての金融機関とコンタクトすることが出来て、会社の名前と金融機関向けのサービス内容を知ってもらえて、一定の信頼を得ることができたので、その後の事業展開にはすごくプラスになりました。
やった以上の結果を残すことができたという意味で、福岡のエックスの歴史の中では一番エポックメーキングなイベントでしたね。
Q. 拠点コンセプトの「Move Forward.」はどういう経緯で生まれたのでしょうか?
黒田:2020年に新しいオフィスに入居するタイミングで、VPoC(Vice President of Culture)の金井さんがオフィスのコンセプトや内装を考えてくれる一環として、拠点コンセプトのアイディアを出してくれて、その中からみんなで一緒に選びました。
北川:たしか3つくらい候補を出してくれて、その中でも開発とビジネスメンバーのシナジーというキーワードを大事にしていましたよね。
黒田:そうですね、やっぱり福商会館の中で職種の垣根なくワイワイやっていて、そういう連携とか日ごろのコミュニケーションは他の拠点にはなさそう、福岡独自だなと思っていました。
中村:業務上でも、エンジニアにお客様との商談に同席してもらったりというのは、結構独自な取り組みでしたね。
北川:そういうシナジーを含んだコンセプトとして、選びました。
Q. 「Move Forward.」のコンセプトが活きているなというエピソードはありますか?
北川:やっぱり同じフロアで仕事をしている、というのは結構いいんですよね。エックスの金融機関向けの顧客訪問で、お客様にプロダクトについて質問頂くこともあって。オフィスに帰ってきたら、直接プロダクトをつくっているエンジニア本人に「そのつくりどうなっているの?」とか質問できるので、すぐにお客様に答えることができる。
事業者向けのクラウドサービスの話も、金融機関と話をしていると結構出てくる話題なのですが、そうなると中村さんのチームに「最近の状況どうなっているの?」とか気軽に聞ける。
中村:取引先のお客様にも、「このプロダクトはここで(=福岡拠点で)つくっているんですよ」というと、「へえ~!」と反応がすごくいいんですよね。
北川:黒田さんにはそんなこと言わないで、って怒られるかもしれないですが、お客様に「プロダクトに何かあっても、エンジニアチームが福岡で開発しているので何かあってもすぐにここで(=福岡開発拠点で)直せますから!」というと、すごく安心してもらえるんですよね。
中村:やっぱり福岡のお客さんからしたら、『マネーフォワード クラウド経費』『マネーフォワード クラウド債務支払』『マネーフォワード Pay for Business』はここ「福岡でつくっている」、というのはすごく説得力がありますし、安心感を抱いていただけますね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。次回後編もお楽しみに!