すばらしき世界
久しぶりに映画を観てきた。もう個人的に人間国宝に指定しても良いぐらい大好きな俳優の役所広司が主演。
13年間塀の中にいた元ヤクザの男が堅気として社会復帰しようとする映画。
生活保護など結構タイムリーな話題も出てくる。
気性が激しく不器用だけども本当は真っ直ぐで心優しくて前科者に対する世間の厳しい壁にぶつかりながらも懸命に生きようとする男のブルースを役所さんが見事に体現してて胸に迫ります。
梶芽衣子も年老いていい感じのお婆ちゃんになってますが途中で六角精児のギターで歌を披露するところも観れるのも個人的には嬉しかった。
ラストをバッドエンドと捕らえるかハッピーエンドと捕らえるかは本当にこれは観た人の解釈によるだろうなぁ。
だけれども親の愛情を知らず殺伐とした世界で生きて塀の中から出てきた男があんなにもたくさんの人々の温かさや愛情に触れられたのだからこの男の人生は幸せだと思う。
途中の元兄弟分の極妻の言う台詞で、シャバは我慢が多くて割に会わないけれども空はどこまでも広いと聞きますよというセリフはどんな生き方をしている人間にも刺さるのでは無いだろうか?
握りしめられたコスモス
どこまでも広がる空に表れるタイトル
最近この世からいなくなった人間のことも思い出したりと色々と考えさせられることも多いが観て良かったと思える映画です。