【SmartHR×ミツエーリンクス】アクセシビリティスペシャリストのキャリアってどんな感じ?文字起こしレポート No.1

みなさんはじめまして!SmartHRでアクセシビリティテスターをしているparuruです。
私は両側線条体壊死症という症例の無い病気の車イスユーザーです。
私の詳しい自己紹介などはこちらをご覧ください。
https://note.com/haru_03sp/

先日行われた【SmartHR×ミツエーリンクス】アクセシビリティスペシャリストのキャリアってどんな感じ?というイベントの文字起こしレポートをしていきたいと思います。
数回に渡るレポートとなりますので最後までお付き合い頂けると嬉しいです。

詳しいイベント情報は下記URLからご覧ください。
https://smarthr.connpass.com/event/279525/ 

登壇者紹介

まずは登壇者4名のプロフィールと所属会社の会社情報を抜粋しましたので紹介します。

株式会社SmartHR

「well-working 労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。」をミッションに掲げ、クラウド人事労務ソフト「SmartHR」を開発・運営しています。多様な労務手続きの効率化を実現する機能や、「SmartHR」に溜まった従業員データを活用し組織戦略を支援するタレントマネジメント機能を提供しています。企業の生産性向上を後押しし、すべての人が働きやすい環境づくりに貢献します。

登壇者

桝田 草一(masuP9) /  プログレッシブデザイングループ アクセシビリティスペシャリスト
2021年にSmartHRにプロダクトデザイナーとして入社し、従業員サーベイ機能のプロダクトデザインを担当。現在はアクセシビリティと多言語化を専門とするプログレッシブデザイングループを立ち上げて全社のアクセシビリティ推進に従事。

maiha /  プログレッシブデザイングループ アクセシビリティスペシャリスト
受託・事業会社でフロントエンド開発業務に従事したのち、アクセシビリティをやるため2023年SmartHRに入社。社内外のアクセシビリティ推進をやっていきます。


株式会社ミツエーリンクス

社員数400名以上、取引社数も500社を超える、国内トップクラスの規模と実績を誇る独立系Webインテグレーター。クライアント企業の経営戦略に基づくコンサルテーションからプランニング、設計、デザイン、アプリケーション開発、サイトの運用・保守にいたるサービスをワンストップで提供しています。そのため、Webに関するさまざまなサービスを取り扱っており、アクセシビリティ、UX、アクセス解析、映像、音声など各分野のスペシャリストが多数在籍しています。

登壇者
中村 精親 (kiyochika)/  アクセシビリティ部 ゼネラルマネージャー アクセシビリティ・スペシャリスト
ミツエーリンクス アクセシビリティ部のマネージャーであると同時に、アクセシビリティ・スペシャリストとして、ウェブサイト構築時の監修や検証を行うほか、企業向けガイドラインの監修、作成なども担当。ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)委員長。

中村 直樹 (momdo_)/ アクセシビリティ部 アクセシビリティ・エンジニア
2019年ミツエーリンクスに入社。IT業界とは無縁の組織に勤務するかたわら、自身の興味からW3C HTML 5.0 (developer-view)、CSS 2.1、WAI-ARIA 1.0などのウェブ仕様の翻訳を手がける。翻訳の過程でWebアクセシビリティに興味を持ち、転職。ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC) WG4(翻訳部会)委員。共著に『HTML解体新書』

それではここから文字起こしのスタートです!


アクセシビリティスペシャリストの仕事とは?


masuP9: 最初のトークテーマですね。
アクセシビリティスペシャリストってどんな仕事をしてますか?というようなことで正直このアクセシビリティスペシャリストっていう皆さんもそう、多分今日皆さん一番気になってるこれじゃないかなと思うんですけど、どんな仕事なんだろう我々も最初立ち上げたときに名乗ったけど、
他社さんはどんな感じなんだろうっていうですね。なんか違いそうなので、この辺りを聞いていこうかなと思うんですけど、さっきちらっとのmomdo_さんが、Webサイトのチェックなんかをしていると

momdo_: はい

kiyochika: チェックしてるんですか?

momdo_:チェック、試験というよりかチェックですよね。試験試験っていうと、JISの試験とかぶっちゃう

masuP9: JISの試験はしてないんですか?

momdo_: JISの試験も当然するんですけども、試験って言っちゃうと
どっちなのかよくわかんなくなっちゃうんで

masuP9: そこは言葉厳密に

momdo_: チェックだったり、お客様によっては監査とか言ってたり

masuP9: そうですね

kiyochika: 検証

momdo_: 検証ですね

kiyochika:いずれにしても試験っていうのはなるべく間違わないように使わない。本当の試験以外は

masuP9: ちょっと我々はちょっと今、反省を

maiha: そうですね

masuP9: すぐ試験って言っちゃってる

kiyochika: そこはちょっと本当にややこしい

masuP9: それはお客さんに納品する前に品質としてチェックしてから出すやつか、それともチェックをそもそも仕事として依頼されるみたいな?

momdo_: どっちもありますね。当然ミツエーリンクスっていう会社は、Web制作会社なので、社内で案件があったときにアクセシビリティチェックをして、お客様に納品するっていうお仕事もやりますし、それとは別にお客様からこのうちのサイトチェックしてくださいっていう依頼をされて、こんな感じですっていう風な感じです

masuP9: それがやっぱり一番メイン業務になりますか?

momdo_: そうですね。その二つがメインですね

masuP9: ちなみに、メインの他にどんなお仕事が?

momdo_:メインの他に何やってますかね?

masuP9: もうずっと1日、それをミーティングとか抜きにして

momdo_: チェックやってることが多いですね。検証をやってることが多いですけども当然、お客さんに説明するっていうこともしますけども、なんでしょう。
この後のお話になっちゃうんですけど外向けの講演会といいますか、社外の教育みたいなことも当然やってるんですけども、それについては私よりkiyochikaさんが主にやってるかなっていう感じですね

masuP9: ゼネラルマネージャーの仕事を

kiyochika: ゼネラルマネージャーの仕事はマネージャーだからアクセシビリティの話じゃなくなっちゃうと思うんですけど、それはもう単にアクセシビリティ部っていう部門があるから、ちょっと大きくなりつつあるので、ゼネラルマネージャーっていう働きがついてる中に、マネージャーはまだいるんですけど、それほど人数いないですよ

masuP9: ちなみに何人ぐらいいますか

kiyochika: いま私含めて9人

masuP9: 9人のアクセシビリティスペシャリスト

kiyochika: うちの中で言うと、スペシャリストって実は名前を付けてなくて、付けてなくてっていうか、多分私だけが自分をそう呼んでいてmomdo_さんはエンジニア

kiyochika.masuP9:アクセシビリティエンジニア

kiyochika: 今はそういう形にしていて、ちょっとまだ違ったどちらかというとさっき話してた検証チェックじゃなくって、他の仕事も必要なんでお客さんとお話したりとか営業に近い役割だったりみたいなところの人も部門の中にいるので、その人たちは今、何て呼んでるんだ?

momdo_: なんか普通に多分ディレクターとか

kiyochika: 会社的にはWebディレクターが他の部門にもいるので、そこと同じようだし、もちろんアクセシビリティの知識が多少必要なんですけどっていう人たちもいるっていう感じですね。
なのでその中でそういう意味で言うと私がそのスペシャリストとしてやってる部分で言うとさっきmomdo_さんが言ってた、セミナー的なものをですね。
社内、お客様の社内教育を結構求められるというかやっぱり担当者の方はまだちょっと知ってるみたいなのはあるんですけれど、それ以外の方々っていうのは全然アクセシビリティわからないのでとか、最近で言うとアクセシビリティの背景必要な背景みたいなのをちゃんと皆さんに説明してやれるように、必要だって思ってほしいのでっていうようなお話で、
そういった背景を紹介することもあれば、技術的なところですねこの辺はもう逆にmomdo_さんとかにお願いしているところも多いんですけど、発生基準の中身というか、どうやったらちゃんとアクセシビリティが良くなっていきますかみたいな、そういう話をしたりもします


アクセシビリティスペシャリストとアクセシビリティエンジニアがいる?!

masuP9: そのタイトルにアクセシビリティスペシャリストっていうふうにつけたのは単純に我々があの職能としてアクセシビリティスペシャリストって名乗ってるっていうか、ミツエーリンクスさんにはある意味スペシャリストとエンジニアで分けられてる

kiyochika: そうですねというか、元々はメインはエンジニアだったというところですね。私も最初はアクセシビリティエンジニアって名乗ってましたし。
もうエンジニアリングしてないなっていうところもあって変えたというか

masuP9: 今日はですねミツエーさんはアクセシビリティエンジニアとスペシャリスト二つあるんですけど、ここの今日のセミナーというか、イベントタイトルのアクセシビリティスペシャリストはざっくりアクセシビリティを100%仕事にしてる人ぐらいの感覚で捉えてもらって。
今日はmomdoさんの話はしませんみたいなことじゃないので。
みんなのね話を一応していくということでね、確かに面白いですね。
やっぱり依頼を受けてチェックをしたり、依頼を受けて研修をしたりっていう事で我々もやってるんですけど、どんな仕事をしていますか?

maiha: そうですね、私はまだ1月に入社して今4ヶ月目なのですが、一応社内で二つ大きいものって二つプロジェクトに入っていて、一つは社内の開発チームの教育というか、開発チームと一緒にアクセシビリティの向上・改善をやっていくっていう活動のアクセシビリティマスター養成講座というのをやっています。
週に一度開発チームと一緒にどういうことをやってチームでやっていけるかみたいな話をしたりしています。
もう一つは、アクセシビリティテスタープロジェクトというのがありまして、そちらは障害当事者のテスターと一緒に、社内の製品のアクセシビリティ、試験すいません、でも実際にJISの試験、JIS X 8341-3:2016 の試験と、あとはもう一つ、こちらは私ではなく、もう1人同僚の辻さんという方が担当してるんですけど、ユーザーの特性に基づく試験というのも、私の方ではJISの試験の設計ですとか、あとは実際の障害当事者の方で、アクセシビリティとかウェブに関する知識がほとんどない方にも、試験に参加してもらおうとしているので、その試験をどうやって進められるかとか、それを専門用語を使わずに試験に何とか参加してもらおうと思ってですね。
いろいろ解説書を作ってみたりとかそういうことを最近はやっています

masuP9: 幅広い

maiha: そうですね、その他にもいろいろ社内のいろんなところから嬉しいことに、アクセシビリティについて教えてよって声がかかったりとか、うちのチームでもアクセシビリティについて何かガイドラインを持ちたいんだけどみたいなリクエストをいただいて、結構それ以外にもちょこちょこいろんな部署やチームに行って、アクセシビリティを話したり、一緒にやっていけることを考えたり活動はしています

masuP9: でもやっぱり、試験をするチェックをする物の品質を測るという仕事と、その品質を高められるように作るチームにアプローチしていくっていう意味では、momdo_さんがやってることもkiyochikaさんがやっている事とも共通点はありそうですよね。
実際に物を作るっていうか、そのまま考働をかいてたりUIデザインをしたりとか、グラフィックデザインをしたりするってことは、アクセシビリティ部の中にそういうことをされてる人はいますか?

kiyochika: 基本的にはいないです。もちろん全くできなくはないですし、あとはサンプル的なのを見せるときには作った方がとか動いた方がいいよねっていうのがあるので、それを書くことはありますよね?
多分HTML書かないもはや書かない?

momdo_:書いてないような

kiyochika: あるものを使ってる?そうね最近減ったかもしれないですね。
昔はやっぱり結構あって、どうしてもいいサンプルがないので、こうやるとこういうふうになっているのをこうしますよっていうのをどうしても見せなきゃいけなかった。
いまどき世の中にいっぱい例は確かにあるんで、正直見つけてきてそうですね

masuP9: もう大体ARIA オーサリング・プラクティスの例で何とかなったりする、WCAGが出してるWAI-ARIAを使ったアプリケーションUIの実装例みたいなベストプラクティスみたいなのがあるんですけど、そこに要求仕様みたいなのが書いてあってキーボードだとこういう動作してねとか、こういうスクリーンリーダーで読むためのプロパティをこういうのを形作ってねみたいなだいたい解説されてるのがカルーセルとかね、そういう大体よくあるUIが網羅されてるので、ただちょっとこれ見といてみたいな。
裏のコードはちょっとjQuery丸出しで参考にならなかったりするんですけど、出来上がってたものとか動作感はこれでいいよね、みたいな

maiha: 桝田さんはどんな仕事を?

masuP9: 僕の話してませんでしたね。
私アクセシビリティスペシャリストをそして今やってる仕事は結構ですね、もしかしたら皆さん想像してない仕事が結構多いかもしれなくて、特に今年取り組んでるのはアクセシビリティでもって会社のセールスだったりとかブランディングに寄与することを結構中心的にやっていて、例えばセールスの方とアクセシビリティを必要としてるお客さん従業員の方特に我々だと従業員の方ですけども、多く雇用している会社さんに我々のアクセシビリティ、プロダクトのアクセシビリティ品質をいいよ、いい意味でよくアピールして、導入いただくにはどうしたらいいかとかどういうセールスのマテリアルがあったらいいかとか、例えばそれにJISの試験結果がいるのかとかみたいな話をしたりしてます。
後はブランドマーケティングっていう意味では、こういう我々の取り組みとかを知ってもらうための活動をマーケティングの人たちと一緒にやってたりするってのは一つ、もう今一番大きな仕事といえばそれかもしれないですね。
もう一つは、先ほどmaihaさんからお話があったアクセシビリティテスタープロジェクトという実際特性を持った方々にて製品のテストをしてもらうっていう仕事。プロジェクトなんですけど我々3人。
アクセシビリティスペシャリスト3人いてmaihaさんはJISの試験の設計。
もう1人辻さんには特性を持った方の試験設計をしてもらって、僕が若干何か全体をふんわり見てる感じなんですが、どちらかと言うと障害者雇用の政策としてもそれをやっているので、労務と調整したりとか雇用系帯を作ったりとかあとは今だと障害者雇用企業、他の企業の障害者雇用の担当者さんと情報交換をして、雇用の定着をどうしていったらいいかとか、働きやすい、いい仕事環境を作るにはどうしたらいいかな感じで。
全然なんかね一応元デザイナーでエンジニアなんですけど、今は人事っぽい仕事とかマーケティングっぽい仕事をしていることが多いです。
ただし1年ぐらい前は、当社のSmartHRのUIライブラリを自前で作っていたので、そこガンガンもうアクセシブルにして、JISの試験をやるみたいな、ちょっと何か皆さんが想像してそうな仕事はやってます。
それが一旦一段落したし、ある程度お任せできるメンバーも増えたので、結構今のアクセシビリティを高める土台を作ったり、高めたアクセシビリティでもって会社に貢献するみたいなことが、結構仕事としては増えてきたし増やしていかないといけないかなと思っていますね


今回は、イベント冒頭〜お互いの仕事内容についてのトークでした。
次回はアクセシビリティへの取り組みをどのように発信しているのかについてのトーク文字起こしを公開する予定です。
みなさんお楽しみに!


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