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小説を読まなくなった、そして再び①小泉八雲

『茶碗の中』
小泉八雲 著/平井呈一(ひらい ていいち)訳

(あらすじ)
・途中で終わってしまっている話を小泉が語るという内容。一人称の文体。
茶碗のお茶に映し出された侍の顔、生きているように見える、なんだか幽霊を一人嚥(の)み下してしまったような気がしないでもなかった。その後、厳重な警備の屋敷の中に、この薄気味悪い侍が現れるという話。

(感想)
感想といっても、なんとも捉えどころのない話だった。特に事件があるわけでもないし。
ただただ語り部の話を聞くだけ、といったふうなものだった。これでは感想文にならないなあ…。

小泉は「…(略)どうも併(しか)し西洋の読者に満足を与えるようなものは一つもない。わたくしは寧(むし)ろ、関内(せきない・主人公のこと)が魂を嚥んだそのあとどういう次第になったかは、読者の想像にまかせて置いたほうがよいように思われる」という事で話は終わる。

読者に投げっぱなし?それはやめてくれって思った。


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