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宮城県で、2026年4月から「選択的週休3日制」を導入するそうだ。

1日の所定の勤務時間7時間45分を延長した分を新たに取得することができる制度とのこと。これまでは、子育てや介護をしている職員に限られていたが、導入後は職員全員が利用できるとのこと。(東北では初導入)

このほかに、「カムバック採用」も導入するそうだ。
即戦力の確保が目的で、転職や退職をした職員を再雇用する時に、面接や論文などで採用を認めるとのこと。

どちらも職員の確保が目的と考えられる。
職員の確保ということは、現状で職員が足りないということか🤔?自分の県も新採用職員は全ての部所ではないが、定員割れが続いている。

週休3日制の導入で休みを確保できる環境になれば、県組織の魅力が上がり新採用職員が増えると見込んでいるのかもしれない。ということは、新採用職員に週休3日を全肯定してあげないと、離職率が増えると想定する。

「今の時期は忙しい時期だから週休3日は承認できないわ」なんて言った日には、次の日に「辞めます」と言われてしまうかもしれない。

カムバック採用も、休みが取れなくて転職や退職をしたならカムバックする人もいるかもしれないが、戻ったとして週休3日を全肯定しないことがあれば、新採用職員と同じ対応をとるかもしれない。

今、職場環境を良くすることが、職員を増やす策なのか?
自分は土木職だったので、技術系の話になるが、国土交通省が発表した建設業の新3Kとは、「給料」「休暇」「希望」の3つである。「給与が良い」「休暇が取れる」「希望が持てる」という意味。

さて、給料は良いというか、安定している。週休3日で休暇を補填したとして、希望はあるのか?ハラスメントは人それぞれ違うので無くならないし、メンテナンスが追いつかない構造物に対し、予算がないという受け身の悪循環。水道・下水道や工業用水の料金改定は、既に実施しなければ収益が悪化するが、料金改定ってめんどくさい💦と、放置してきたツケが今の改定を滞らせている。施設の老朽化などにより、これからも仕事はどんどん増える。

休暇を取る権利は増えたとして、権利を制限すると辞めてしまう。そうなると、残った職員が膨大や仕事を「こなす」マインドになり、さらに悪循環。いい仕事なんてできるとは思えない。希望は本当に持てるのか?

組織のプライドが許さないとは思うが、予算要求を減らすとか、管理する道路を一部廃道にするか、そういったところに目を向けないと難しいのではなないか?
週休3日制導入により将来の職員数増が叶ったとしても、仕事量を減らさない限り、それが仇となりそうな気がする。

「仕事量を減らす」と聞くと、逃げに聞こえるかもしれない。しかし、「仕事をこなす毎日」の中で、技術など身につかない。

そんな人達が県民のために予算を確保したところで、建設会社などのいいなりで終わる。公共事業としては、地域にお金が行くので良いかもしれないが、行政職の技術者として、「建設会社などが施工しやすいもの」ではなく、広い視野から地域を見て「県民に真に必要なもの」をつくれる人間が必要なのではないか?

職員数という「量」よりも、職員としての「質」の方が将来的に重要ではないか?


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