企画展主催の記録②ーZINE展の話
前回は2019年からはじめた企画展の主催について書きました。
今回は2021年からはじめたZINE展の主催についてです。
2020年、コロナ禍に入りなかなか思うように展示ができなくなりました。
搬入で作家が集まったりすることも、大声で展示の宣伝をすることもしづらい状況でした。
そこで、搬入出で集まらずもう少し身軽に展示ができないかなと思い、はじめたのがZINE展でした。
もともと本がすきで、自分でも絵の作品集やことばのZINEを作っていたため、「ZINE展」自体に興味がありました。
しかし、なかなか活動拠点とする名古屋で気軽に参加できるZINE展がないのもあり、自分の主催する展覧会で販売したり、オンラインショップで販売するくらいしかしていませんでした。
それなら自分で「ZINE展」をやればいいのでは?と思い立ち、先述したコロナ禍の状況もあり、ZINEを作っている知り合いの作家さん方に声を掛けはじめました。
ZINE展共同主催の版画作家・構亜利沙さんは大学の先輩で、ひろせが亜利沙さんの絵がすきで展示を見に行っていたのがきっかけで知り合いました。
2019年にはじめたひろせの企画展にも参加してくださり、すてきな作品集を作っていらっしゃったので「ZINE展をやりたいと思ってるんですが…」とお声がけしたところ、話がトントンと進み、一緒に企画を立ち上げることとなりました。
亜利沙さんのInstagramはこちら↓
とはいえ、いきなり展示というのもハードルが高かったため、初めてはイベント出店という形を取ることに。
ふたりの知り合いの作家さん方のZINEをお預かりし、古本を持って、岐阜の古本屋「徒然舎」さんが主催する古本市に参加することにしました。
当日、快晴の朝の写真です。
春の暖かな日で、特になんの心配もなくイベントが始まりました。
しかし、開始直後に天気が急転。
大雨強風、春の嵐。
片付ける間もなく、激しい雨風が並んだテントを襲いました。
雨に濡れつつなんとかお預かりしたZINEや持って行った古本をテントの中央に集めて、飛びそうになるテントの脚を亜利沙さんとふたりで抑えていました。
(この時知ったのですが、ふたりとも強度の雨女で、展示の初日は良くて雨、高確率で嵐や台風を呼び寄せる質でした…)
夕方になり降ったり止んだりを繰り返す空を睨みつつ片付けを始める中、お客さまがちらほらといらしてくださいました。
箱に片付けたZINEを見て、何人も声を掛けてくださいました。
ほぼ雨に降られていたにも関わらず、ZINEを見てくださった方が少なからずいたことがとても励みになりました。
その後タイミングよく、名古屋のギャラリー、ガルリ・ラペさんで「ZINE展」をさせていただけることに。
前半後半と会期を分けて、20組以上の作家さんにご参加いただけました。
これがZINE展「青い栞 ZINE Gallery. 」の第1回目となりました。
ありがたいことにご好評いただき、2023年までにイベント出店も合わせて10回以上「青い栞 ZINE Gallery. 」を開催することができました。
毎回参加してくださるメンバーも、初めましてのメンバーも含め、たくさんの方のZINEを紹介できて、本当に楽しい企画でした。
この数年でたくさんの出会いに恵まれました。
企画者として未熟なところも多々あったかと思いますが、企画をやらせてくださったギャラリーさん、大事な作品を預けてくださった作家さん方には感謝してもしきれません。
なにより、共同主催の亜利沙さんがいなければここまで続くことはなかったと思います。
さて、前回から話が長く続いてしまいましたが、企画展としての「青い栞 BOOKs & Gallery.」と「青い栞 ZINE Gallery.」は2023年夏のイベントをもって終了いたしました。
(「青い栞 BOOKs & Gallery.」はひろせの屋号でもあるので、個人での活動や出展ではこの名前で引き続き活動します)
ですが、2023年12月からまた新しい企画を考えております。
ここ数年、ZINE展共同主催として一緒に活動していた亜利沙さんと正式にユニットを組みました。
今後は企画活動ユニット「翠雨(すいう)書店」として楽しい企画を考えていきたいと思います。
まず最初の企画はイベント出店となります。
来年度の予定も決まりはじめていますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
「翠雨書店」についてはまた追々。
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