【蒼雑記】高梨蒼の信条語り(2:物語が視えるとき)
「小説を書くにあたって、『頭の中に映像が見える』んだ」
「僕は『聞こえてくる掛け合い』をベースに作っている」
「『漫画原作』が頭の中にあって、それをノベライズしている」
今日はそういう「物語の原型」を巡るお話。
前回の創作語りはこちら。
#高梨蒼の創作の話 でも検索だ!
何の話?
小説を書く人は、一度は冒頭のやつみたいな話をしたことがあると思う。
「小説を書く」という行為は、つまり「文章を書く」ことなんだけど「頭の中に文章がそのまま浮かぶ」なんて人はいまい。
だいたい「主観視点で見える」とか「映画で見える」とか「体感する」とか…小説にするまでの「ワンクッション」が、逆に言えばクッションを挟む前の「原型」があるはずなんだよね。
ちょっと僕のやり方を整理して、他の人との違いを考えてみよう!と思った次第さ。
”開演”アカシック・カフェ
僕の場合、何パターンかあるんですけど(むしろ武器一種類だけで戦えてる人がいるなら教えてほしい。ストイックだな貴方…)、その中でも「他の人たち」と違う”原型”は”舞台演劇”だと思う。
高校生のころ、舞台演劇をやっていたせいか、大学以降でも舞台観劇をちょっとはしてるせいか、”原型”として舞台演劇が見えることがある。
”演劇”が見えた場合、僕はだいたい以下の流れで小説に起こす。
・”演劇”を”観る”。まずは純粋に流れに任せる。観劇を通して、台詞を起こしたり、キャラクターの動作の描写をする。
・”演劇”に情景を付け足す。この場合、”演劇”から外れて”映画”や”主観”になったりする。
・”演劇”を演出する。「ここそういう動きじゃなくない?」「そこどうしてそう思ってそんなこと言った?」って感じで、キャラクターと対話を始める。
こういう流れを突き詰めたり、別の視点を使ったりもして、小説を書いていってるわけですね。
この辺が違う?(1)得意な描写
こちらでも色々考えたことがある。
僕は基本的に会話劇が得意らしいんだけど(正直実感はない)、一方他のパルプスリンガー各位はアクションがチョーウマイ。
これって、僕が単純にゴアい描写が受け手として苦手=頭の中にストックがないからか?って思ったりもしたんですけど、それだけじゃない気がする。
単にアクションを書きたいなら、ニチアサ式だったり少年漫画式に立ち回ればいいはず。
2年ちょっととはいえ、ニチアサは見続けてる。それ以外にもアクション作品は見てる。頭に映像は描ける。
少年漫画はそれこそ、15年くらいは読んでるわけで、頭にバトル・アクションやスポーツ・パフォーマンスの引き出しは沢山あるはず。過去、少年漫画の原作・コンに参加したときは「頭の中の”原型”漫画」を見ながら書いたりしたしね。漫画原作コンに出す小説を漫画見ながら書いたって不思議な言い回しだ。
でも書けない。あるいは書かない。
だって高校演劇でガチガチの殺陣なんて滅多に見ないからね。
(殺陣がしっかりある舞台はあるけど、高校演劇が原体験だからどうしても基準になってしまうのだ)
一方で、演劇は会話の間とか、距離感、喋ってる間の動きとかを突き詰めることが必須になるので、その辺は余り苦なく書けるわけですね。
というわけなので”原型”が違うと”得意技”が違ってくる。
この辺が違う?(2)キャラクター像
僕はもともとキャラクターの外見イメージを強く持ってないタイプなんですが、単にファッションに明るくないってだけでは説明できないレベルでキャラクターの外見がぼんやりしているんですよね。
「髪は明るいブラウン!三つ編み!大き目ひと房!」程度しか作ってなかった初期永愛とかもう、雑にもほどがある……もうちょっと考えろ。
で、ここから先は言い訳なんですけど。
舞台演劇って、「脚本」と「役者」、「キャラ」と「役者」って強く結びつけないんですよね。背格好程度、雰囲気程度ならともかく、脚本を書く段階で「ひとつの像」をつくることってあんまりない。「その人がやっていく」ことで”概念的なキャラクター”が出来上がっていくので、キャラクターのイデアには外見とかあんまりないのだ。
言い換えれば”概念的なキャラクター性”さえ守られれば明日からキャストが交代しても立ち行くのが舞台演劇なので。そういう意味で”記号的なパーツ”はあったとしても”存在を克明にすること”ってそんなに大事に感じてなかったりします。
勿論、「弥津彦が長らくやってるのに像がはっきりしない」のは問題だと思う。ので、もうちょっとちゃんとやります。
コツとかあったら教えてください。
まとめ
そんなわけで、普段の執筆方法・イメージの想像方法・詳細化・出力方法を纏め直しました。多分特殊なんじゃないかなぁ…と思って書き始めたけど、どうでしょ。共感するとこしないところ、ありました?
自分の能力の凸凹の原因・原点を知っておくのは大事ですね。得意は伸ばせるし、苦手は原因がわかるし。皆さんも「何が見えてる」「何が聞こえてる」をベースにして自分のスタイルを見つめ直してみてくださいな。そうしてまとめた皆さんのスタイルを読んで、ラーニングしたり自他比較したりしたいので、是非。
逆噴射小説大賞も近いからね。クセ、長所、短所、わかって楽しく上手く創作していきましょ。
……オチがつかないけど、おしまい!グンナイ!!
ひとこと:高校演劇小説とか書きたいわね…
Twitterとかマシュマロ(https://marshmallow-qa.com/A01takanash1)とかで感想頂けるだけでも嬉しいです。 サポートいただけるともっと・とってもうれしいです。