『矛盾のメッセージが自由を奪う!?』 プチっとスタディ vol.83
[キーワードと言い換え]
ダブルバインド
≒
全く別の矛盾したメッセージによって取れる行動も制限する心理的な拘束
[プチっと解説]
あなたも
最初は「自由にしていい」と許可されていたにもかかわらず、
いざ自由にしてみると「それはダメ」と否定されてしまい、
どうすればいいのかわからない状況に陥ったことはありませんか?
子供の頃に好きなお菓子を買っていいと言われたものの、
結局好きなお菓子を選ばせてもらえた記憶がないという人も多いかもしれません。
(全然選ばせてもらえないじゃんって思ってたな笑)
改めて振り返ってみると、
意外と身の回りにこういった状況が溢れていたりします。
2つ以上の矛盾したメッセージに挟まれることで、
良くも悪くも(大抵悪いですが)行動が制限されたり心理的負荷が強まったりするわけです。
これはダブルバインドと呼ばれ、
対象に強力な拘束力を生みます。
(こえぇ…)
さてこのダブルバインド、
使う側でも使われる側でもちゃんと理解しておかなければ恐ろしい事になるやもしれません。
ですので是非もっと深掘りして頂けたらと思います。
[更に深掘り]
解説冒頭に出てきたようなダブルバインドについては、
比較的イメージがしやすいものではないでしょうか?
対象者にとって多大な精神ストレスを生じるこのタイプは、
「否定的ダブルバインド」と呼ばれるものです。
(否定的が出てくるということは…)
つまりこの分類から考えられることは
逆の「肯定的ダブルバインド」も存在するということになります。
(ですよね)
否定的ダブルバインドの使用は避けて頂いた方が良いとは思いますが、
肯定的ダブルバインドはスキルとして有用です。
例えば、友人をお昼に誘う時
「ランチはパスタと定食、どっちに行く?」
と聞いたとします。
この時「何を食べるかの選択肢」は提示されていますが、
「行くかどうかの選択肢」は排除されています。
つまり提示されたどちらを選んでも、ランチに行くことになる訳です。
(自然だ…)
デートに誘う時も使えますね。
(確かに)
また、仕事を依頼するとしたら
「会議の資料作成か参加者のスケジュール調整、どちらかお願いできる?」
という聞き方なら少なくとも片方は受けてくれそうな気がします。
受け手としてはバイアスによって、
提示されている選択肢以外の隠れた選択肢を導き出しにくい状態になるからです。
「バイアスってどんなものがあったっけ?」となった方はvol.1から見返しましょう。
余程のクリティカルシンカー(vol.50のクリティカルシンキングをする人)でもない限り、
あまり疑いもせずに提示された選択肢の中から選ぶケースが多いと思います。
肯定的ダブルバインドは
相手に自然とアクションを促すにはもってこいのコミュニケーションスキルです。
受け手としても嫌な感じを受けないのが魅力的ですよね。
[投げかけ]
あなたも
必然的な行動を意図した選択肢を見繕ってみてはいかがでしょうか?
以上
今回はダブルバインドを解説しました。
[次回のプチスタ予告]
次回は
『条件反射』
こちらを解説予定です。
お楽しみに!