
春に逢えたら【前編】
duo MUSIC EXCHANGEにて
2023年1月21日、Ivy to Fraudulent Gameの「春に逢えたら」ツアーファイナルに行ってきた。2022年3月のFOMAREのツアーファイナルぶりのIvyだ。
渋谷duoに行くのははじめてだった。友達に聞いていたとおりホテル街だったため、スタスタと真っ直ぐduoを目指した。
近くにライブハウスが多く、ircleのライブやアイドルのライブも同日に行われていた。だから自分のすきな人たちに会いにきた人たちがそこかしこに居て、すてきなことだと思った。
早くも遅くもない整理番号だったが、すごく良い位置が取れた。カワイリョウタロウさんがすきなのに上手側を取ってしまったことだけが少し悔やまれた。
対バンはkoboreだった。高校生のころに聴いていたバンドだ。
隣の女の子2人が「koboreって誰?イケメンかな?」みたいなことを言っていて、低俗な会話だと感じてしまった(ごめんなさい)イヤホンをクロークに預けてしまったので1人の世界を作ることもできず、バレンタインは何を作ろうかと考えていたらkoboreのギターが響いた。
koboreについて
ダイヤモンドが刺さった。新しい曲は知らないから、知っている曲を歌ってくれたのがまずうれしかった。
koboreはかっこよくて強いバンドだと思う。彼らを聴いていた高校生のわたしは、今より強かったのだと気づいた。その頃のわたしを少し取り戻せたらな、と考えたりもした。でも苦しいくらいまっすぐだからなあ、とライブ中に勝手に悩みはじめた。
自分の足で立って進むために引っ張ってくれるのがわたしにとってのkoboreだ。一方で今わたしを救っているのは立てなくてもいいと言ってくれるバンドだ。
比べてkoboreを下げたいわけでは決してない。koboreだってストレートに強いはずはなくて、色々曲がって止まって現在に至るのが伝わってくるから刺さる部分があるんだと思う。
それでも自分の弱さが露呈されていって死にそうだった。その光をかっこいいと感じるがまま着いていきたいのに、息切れしてしまう自分が情けなくなった。
「自分を信じられない男を誰が信じるんだ」みたいなことを佐藤くんが言っていたが、大事なひとが自分自身を信じられなくなっていても私はそのひとを信じられるなあなんて、佐藤くんが前を向くための決意だろうに、そんなに気負わなくていいよって思ってしまった。
色々考えを巡らせながらもやっぱりロックバンドというものはかっこいいもので、ライブというものは楽しいものだ。あっという間にkoboreからIvyへと引き継がれた。