お守りを纏う
星座占いが好きだ。神話や花言葉、パワーストーンも好きだ。私はスピリチュアルな雰囲気のものを好んでいることに最近気がついた。ただ、「好き」と「信じる」は別軸だ。
私にとって、上記のようなものは験担ぎに近い。
占いライターの石井ゆかりさんは「占いとサンタクロースは同じ世界から来るもの」という話をしていた。存在の真偽よりも、人の心がそれを必要としたことが大事なのだと。私の心もまさに、それを必要としている。
日常のなかにこっそり非日常を忍ばせる。ラッキーカラーの服を選んでみたり、誕生石のアクセサリーを身につけてみたり。根拠を必要としないものが放つ輝きに惹かれてやまない。輝きの正体は祈りだ。祈り。私の価値観を構築する大事なキーワードだと思う。
久しぶりに買ったリップは、色味がトレンドとパーソナルカラーに合っていて限定品だった。でも決定打は色の名前「FEEL THE MUSIC」(THREEのアライジングスピリットリップグロー)。米津玄師さんの音楽に心を洗われ、Snow Manの音楽に心が躍る私にぴったりな言葉だ。
いつも持ち歩いているスマホ。背面が透明になったスマホケースをつけている。私は「Don't forget to water」と書かれたステッカーを挟んで、いつでも読めるようにしている。大久保つぐみさんの個展「水をやるのを忘れないで」で購入したものだ。
字の下には花が描かれていて、「花に」水をやるのを忘れないでという意味のように見える。個展のタイトルについて大久保さんは、「心に」水をやるのを忘れないでという旨を書かれていた。
今は誕生石の一つ、オパールのリングが気になっている。オパールには「幸運」という意味がある。ほかには「純真無垢」「希望」など。きっと近いうちに買うと思う。
リップもステッカーもリングも、私のためだけのお守りだ。自分のためのお守りをどんどん増やして、いつか『ハウルの動く城』のハウルの部屋のようになるのかもしれない。ただ、ハウルのは魔除けで、私のはお守りだから集める動機が違う。
自分のためのお守りを纏うことが、私のファッションなのかもしれない。
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