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MM6 Maison Margielaを率いるヘイキ・サロネンって誰?

 この記事では、「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 Maison Margiela)」(以下MM6)のクリエイティブディレクターを務める、ヘイキ・サロネン(Heikki Salonen)のキャリアや直近のコレクションについて解説していく。


https://www.instagram.com/heikkisalonen_official/

ヘイキ・サロネンとは

ヘイキ・サロネン(Heikki Salonen)

フィンランド出身のヘイキ・サロネンは、アアルト大学でファッションデザインを学ぶ。
大学卒業後は、クリストファー・ベイリークレア・ワイト・ケラーニール・バレットなど、ファッション業界において著名デザイナーを数多く輩出するロンドンの名門芸術大学ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)に進学。2008年に修士課程を修了すると、同年、ファッション・コンテスト「ITS#SEVEN」でディーゼル賞を受賞する。
アーデム(ERDEM)」でデザイナーとして経験を積んだ後、自身の名を冠したブランドを設立する。

Heikki Salonen 2011年春夏コレクション

その後、「ディーゼル(DIESEL)」に入社し、自身のシグネチャーブランドを休止させた。ウィメンズ部門で経験を積み、ウィメンズウェアのヘッドデザイナーを経て、5年間の勤務の後に退社。
2013年に「MM6」のデザインチームに加入する。
現在は、拠点をロンドンに置きながら、MM6のクリエイティブディレクターと、自身が立ち上げたブランド「ヴァイナー アーティクルズ  (Vyner Articles)」を手掛けている。

ヘイキ・サロネンの知名度が低い理由

 近年、MM6はMaison Margielaの単なるディフュージョンラインではなく、マルタン本人のデザインを彷彿とさせる原点回帰的なセンスで注目を集めている。また、「シュプリーム(Supreme)」や「ザ・ノース・フェイス(The North Face)」などの人気ブランドとのコラボレーションによって、その知名度を高めることになった。

MM6とのコラボレーション
シュプリーム(左), ザ・ノース・フェイス(右)

 しかし、MM6のクリエイティブ・ディレクターを務めるヘイキの知名度はそれほど高くない。その理由は、マルタン本人の匿名性の高さに由来するものだと考えられる。ヘイキがMM6のデザインチームに加入した際、同ブランドの広報担当者はWWDの取材に対して、ヘイキの加入を肯定も否定もせず、「マルタン・マルジェラ本人が在籍していた時代から変わらず、匿名性こそがメゾンの本質的な価値の一つです」と述べている。
 このことから、今後もヘイキがMM6のクリエイティブ・ディレクターtおして表舞台に登場する可能性は極めて低いと言える。

ヴァイナー アーティクルズ  (Vyner Articles)とは

 2018年、ヘイキはMM6の業務と並行しながらシグネチャーブランド「ヴァイナー アーティクルズ  (Vyner Articles)」を立ち上げた。「ヴァイナー アーティクルズ」は、ユースカルチャー溢れるDIY精神と北欧独自の透明感をかけ合わせたスタイルが特徴のブランドで、ヘイキ自身が着たいと思う服をデザインしたパーソナルなブランドである。ブランド名は、ヘイキが自宅を構えるロンドン、イーストランドにある「ヴァイナー通り」から名付けられた。

ヴァイナー アーティクルズ  (Vyner Articles) 2018年秋冬コレクション


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