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Agendia Inc.カントリーマネージャーに着任しました〜乳がん患者さんのより良い治療選択のために〜

2021年1月1日付で、Agendia Inc.にCountry Manager Japanとして入社いたしました。Agendia(アジェンディア)は、本社を米国 カリフォルニア州のアーバイン(Irvine)に置く癌遺伝子検査を行う会社です。まだ日本法人は無く日本の社員もおりません。
これから国内の活動を拡大し、日本のがん患者さんがよりよい治療選択ができるよう癌遺伝子検査の分野からサポートさせていただきたいと考えています。
今日はAgendiaについて簡単にご紹介させていただきます。


Agendiaはオランダのがん研究所からスピンアウトした、がん遺伝子検査の会社

国内では、Agendiaという社名をご存知の方はほとんどいないと思います。Agendiaの起源はオランダにあり、アムステルダムにあるオランダがん研究センター(NKI: Netherlands Cancer Institute)から独立し2003年に設立されたました。

社名の由来ですが、

Amsterdam(アムステルダム)
Genetic(遺伝子の)
Diagnosis(診断)

を組み合わせてAdendia(アジェンディア)となりました。


早期乳がん患者の腫瘍組織を保管することから始まった、乳がん遺伝子検査開発

オランダがん研究所で1980年代に早期乳がん患者の腫瘍組織の保管が開始されたことからAgendiaが生まれることになります。今日では困難な、治療の影響を受けない(術前、術後の薬物療法を受けていない)純粋な腫瘍組織と予後データを研究に用いることが可能でした。

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腫瘍組織の癌遺伝子情報とバイアスの無い(ホルモン療法や化学療法、分子標的薬療法が行われていない症例の)予後データの解析を行うことで、予後を予測できる遺伝子が同定できるとの仮説のもと、1983年-1994年に採取された腫瘍組織の全ゲノム解析から得られた25000個におよぶ遺伝子の情報と予後データの解析がAIを用いて行われました。

その結果乳がんの再発に重要な関連を持つ231遺伝子がわかり、その中でも重要な働きをしているTop70の遺伝子がAIによりリストアップされ予後予測に活用可能であることが確認されましたこの70の遺伝子には、がんの転移・増殖に関すさまざまなメカニズムに関連する遺伝子を包括的に含んでおり、より正確にがんが持つ再発、転移の能力を評価することができす。

その後複数の検証試験が行われ、Mammaprint(マンマプリント)として2007年に米国のFDAより承認を得ました。

乳がん再発リスク予測の遺伝子検査Mammaprint(マンマプリント)

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Mammaprint(マンマプリント)は、早期乳がんの再発リスク予測のための遺伝子検査です。再発・転移にかかわる70種類の遺伝子のパターンを調べることによって、術後5年〜10年間の再発リスクを予測します。

結果はHigh riskもしくはLow Riskで示されます。中間リスクのように判断に迷うリスク分類はありません。Low Riskであれば化学療法を回避する選択肢を取ることも可能です。Mammaprint(マンマプリント)は、術前、術後の化学療法の必要性、さらに内分泌療法(ホルモン療法)の必要性や投与期間などを検討する際の参考情報の一つとして活用されています。

↓マンマプリントの紹介 noteはこちら


日本では保険診療の適応ではなく自費での検査となります。欧米に比べ国内での検査実施数は決して多くはないですが、今後医療機関等への情報提供などにより、必要とされるより多くの患者さんが検査を実施いただけるように取り組んでいきたいと思います。

下記は遺伝子検査「Mammaprint(マンマプリント)」について、DNAチップ研究所が作成している一般の方向けの情報です。

一般の方向け冊子のダウンロードはこちら

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マンマプリントに関するお問い合わせは、DNAチップ研究所の
お問い合わせフォームまたは下記窓口までお願い致します。

DNAチップ研究所 サポートセンター(平日9:30~17:30)
TEL:03-5777-1687/FAX:03-5777-1689
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継続した臨床データの報告や、AIを用いた新しい検査プラットフォーム開発なども行っていきます。

Mammaprintは、現在も複数の臨床試験が実施中であり、また新しい乳癌での臨床データがASCOやESMO、SABCSはじめとする国際学会で次々と報告されおり、エビデンスの蓄積がされています(医療者向け情報はこちら)。それに伴って、国内でも年々検査を実施いただく件数も拡大しています。今後も随時必要とされる情報があれば共有させていただきます。

また、AIを用いた新しいデジタル診断プラットフォームの開発なども行っており、医療者、患者の治療選択における更なる貢献を目指して開発を行っています。

新しい情報などはご案内出来るタイミングで随時投稿させていただきます。


最後に

新しいチャレンジをカントリーマネジャーとしてAgendiaでさせていただくことになりました。

これまでの製薬会社での抗がん剤マーケティングや遺伝子検査領域の経験などを元に、適切な情報提供を行っていきます。

医師をはじめとする医療者のご指導もいただきながら、乳がん患者さんの治療法選択のお役に立てるように活動をしていきたいと思います。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。


下記は昨年投稿した私の自己紹介ですーーーーーーーーーーーーーーーー

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