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チャリチャリ(シェアサイクル)体験記

 チャリチャリ自体は、「メルチャリ」時代から知っていたが、日頃は公共交通機関しか使わないし、チャリチャリのエリアもかなり限定的で、今まで使おうとも思っていなかった。

 しかし、昨年度仕事に復帰してから、社内でたびたびチャリチャリのことを耳にするようになったし、実は、うちの部長も、本社での会議の時間に間に合わないからと、チャリチャリを使って行ったなどと話していて、これは私も、使わないと損だろうなと思い、先日、取り急ぎ登録だけしていた。

 とはいえ、やはり、それ以降もなかなか使う機会に恵まれない。とりあえず思いつく私の使い方だが……実は、私は去年くらいから、主に会社近くのラーメン屋巡りをしていて、そろそろ徒歩で行ける圏内から店がなくなって来ていたので、このチャリチャリなら、さらに遠いエリアまで活動範囲が増えるかも? という期待はあった。……まあ、その程度なのだが。

 そんな中、先日、いよいよチャリチャリを使う機会があったので、私が実際に使ってみて気になったことについて、ここに残しておくものである。

 


○まずは自転車選びから

 取り急ぎ、駐輪場に停まっている自転車の中で一番近いヤツの QRコードを読みとり、カギを開けようとするが……実は、その隣の自転車と、だいぶサドルの高さが違うことに気づく。なるほど。確かに、こういうのを含めて、ある程度品定めしてからカギを開けた方がいいかと思った。余裕があれば、タイヤの固さとか、ブレーキの感じとかもあるだろうが……まあ、その辺は、それなりにメンテが行き届いていることを期待し、あまり気にしなかった。これは、時間に余裕があれば、ざっと見てもいいかもしれない。今回は、幸いにも、サドルの高さに違和感はなかった。

 なお、これは、2回目に乗ったときの話だが、気づかずに、電動式のカギを開けそうになった(電動式の方が料金が高い。)。確認メッセージが出てくれたので助かったのだが、やはり、最低限この辺は確認しておきたい。

 

○自転車の特徴

 実際に乗ろうとしたときに気がついたのだが、意外とがっちりと、しっかりとした自転車だった。ハタからの見た目では、タイヤも比較的小さめなので、もう少し軽く安っぽい作りかと思っていたら、意外にどっしりとしている。私は、もうここ20年近く、同じくタイヤが小さめの自転車とはいえ、折りたたみ自転車とか、クロスバイクタイプにしか乗っていなかったのだが、それらと比べると、サドルもでかいし、とにかく車体が重い。いわゆる、ママチャリの匂いすら感じた。シェアサイクルなので利用頻度も多いだろうし、家庭用というよりも、いわゆる業務用なのかもしれない。

 ブレーキの効き具合は、前も後ろも、共に悪くはなかった。ただ、ギアが3段階しかなく、加えて、自分の自転車とギアの方向が真逆だったので、何度も肩透かしを食らった。これは、慣れるまでは、あえてギアを変えず、中間のままが安全かもしれない。これは、ビミョーに危ない。

 あとは、前にカゴがあるのが地味にありがたい。自宅の折りたたみ自転車もクロスバイクも、共にカゴがないので、ハンドルにつり下げるしかなかった。また、車体が重いからか、カゴに荷物を入れても、思ったよりも中の荷物が飛び跳ねない。車体が重いといえば、おかげで運転はふらつかない印象もある。

 あと、初めて乗った車体は、チェーンの音がカラカラうるさかったが、逆に、この音が、周りへの注意喚起につながり、これはこれで悪くはなかった。

 

○乗り終えてからの感想

 そもそも自転車は、車やバイクと歩行者の中間的位置にあり、うまくやればいいとこ取りができるが、逆に、いわゆる「帯に短し襷に長し」な面もある。特に、今回私が乗ったような街の中周辺では、大通りも多く、たびたび信号に捕まり、しかし、ちょっと中に入ると(ネットの地図では)一方通行も多かった。結果、徒歩よりも遠回りになるところがあり、利用が短距離区間というのもあって、徒歩とあまり変わらない時間かかり、あまり自転車のメリットが受けられなかったと感じた。

 結局この日は、1.5km を12分で78円だった。まあ、徒歩よりも早かったし、電車一区間程度と思うと割安ではあったが、人力であることを考えると、もう少し安くてもいいかなぁと思う。以前は、もう少し単価が安かったと思うので、その時の印象が残っているのかもしれない。

 とはいえ、やはり公共交通機関がないところを、それ以下のコストで行き来できる強みはありがたい。私は普段、車には乗らないので、公共交通機関だけでは行きたいところも限界があるのだが、これでまた、行動範囲が広がったかと思うと嬉しくもある。

 天気が悪い日は利用が困難にはなるが、今後も、ラーメンだけでなく、病院、お買い物などでも積極的に利用していきたい。

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