20歳の幕切れ
未熟なティーンエイジから弾き出され、もう戻れない、戻せないスタートラインに立たされた。方向転換と深呼吸は重なり、新たな物語を描くはずだった。
世間の荒波の末端で波打たれ、潮流と似た波長で躁鬱に惑わされる。
留学も海外経験も、全て他人のせいに押しつけて塞ぎこんだ。悪戯であってほしかった。
意気込みは、半月も継続したかどうかも怪しい。流されるがままに暗がりを選択し、夕暮れに反応して朝を感じるようになってしまった。
殻に身を隠し遠ざけたことで、中身を忘れて思い出すことができない。
日々、鬱ながらに変化した1年が、変化を自覚させている。
スタンスと無自覚が変化したのなら、再度書き換える必要がある。
ニューノーマル。
新しい日常を自分ごとに。
苦すぎて口に合わないコーヒーを甘やかして、なんとか飲み干す。狂わせた日常を誇り、深夜に牛乳を飲む。
音楽を拡げ、最低層に触れていた好奇を引き上げる。活字を取り込み、文化の一員へとテレポート。
デザインを振り向かせるために、もう三度は立ち上がれ。
唯一になるのに、手持ちなしでは寂しすぎる。嫌いに手を添えて笑顔をつくろう。
刻一刻と近づく、準備不足の舞台の幕開け。煙幕で視界不良なまま緞帳が上がる。
一度きりドキュメンタリー。
第二幕のスタートを最前列で見守るとしよう。
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