【2児専主婦】抵抗があった「同士少女、敵を撃て」を読んで
夫は露諜報関係の本が好きなので、そんな匂いがする「同士少女、敵を撃て」を購入してみました。(実際スパイものではありませんでした)
私自身はロシアの戦争関係とか拷問とか強姦とか多そうでやや抵抗があったのですが、昨日夕方に買って本日読み終えてしまうぐらい面白かった。
書評
※ネタバレ含みます
故郷や家族の敵討ちだけではなく、「女性への性暴力」に対する怒り、その《敵》を撃つ。
《敵》はドイツ兵、ロシア兵、単なる男の色欲ではなく、戦争による非常識の「正当化」。
目の前の《敵》がいなくなった同士少女に残ったものは、称賛でも名誉でもなく人殺しの「スコア」。
登場人物と歴史的背景を上手く繋げていて、ストーリーとしても面白いし戦術や戦闘シーンも細かく分かりやすい。後味としては胸の下に重たくたまるものがあるが、読んでよかったと思わせてくれる作品。
本の記述からロシア革命時期のことがもっと知りたいと思いました。
気になること
・貴族であることが恥で労働者階級に憧れる心理
・赤軍の他に白軍がいた
・蔑称が多い(フリッツ、イワン、ヒーヴィ)
・カザフ、コサックなど異なる民族との関係
・ウクライナを狙うロシア、ドイツの関係