ヴァイスシュヴァルツブラウのエラッタについて
前置き
HoneyWorks出たのでブラウ始めたHoneyWorks大好きくんです。
せっかく始めたWSBで先日とんでもないニュースが発表されました。
発売前のエラッタです。
ぱっと見では意味が分かりませんが、実は「正気ですか?」と思ってしまうエラッタ内容だったため、いかにこのエラッタがやばかったのかを解説します。そんな記事です。
勘違いして欲しくないので先に言いますが、目的はブシロード様や開発の遊宝洞様の悪口を言いたいから書く訳ではありません。
大好きなヴァイスシュヴァルツというカードゲームを嫌いになりたくないので、今後このようなあってはならないことが二度と起こって欲しくないという一心で書きます。僕はヴァイスシュヴァルツもヴァイスシュヴァルツブラウもHoneyWorksも本当に大好きなんです。愛してるんです。本当です。信じてください。
エラッタ内容
では、エラッタされたカードを見てみましょう。こちらです。2レスト2000パンプにターン1制限がつきました。
これだけ見たらなんのこっちゃです。どういう理由があってダメなのか全く分かりません。エラッタされた理由はもう二種類のカードとの組み合わせで発生する無限パワー上昇が原因です。
本家WSのスタン(全ての作品のカードが使用可能なループだらけだった魔境レギュレーション)環境を少し見た方ならご存知の「しずくループ」です。本家WSにある”後輩としての自覚 桜坂 しずく”と同じテキストを持つ「ヒロインたるもの!涼海ひより」と”身代わり”とよく言われてる「美しい桜 合田美桜」でレストコストを無限に生成するループができます。要求値はそこそこ高いですが、パワーラインに不安のあるHoneyWorksにとっては使う可能性が全然あった無限ループになります。詳しい無限ループ解説は下記に文字の解説と動画を埋め込んだのでそちらをご覧下さい。
初期盤面
・舞台に「ひより+柴崎兄弟+美桜A+美桜B」
・控え室に「美桜C」
1.柴崎兄弟の効果で美桜Aと美桜Bをレストにして柴崎兄弟のパワーを+2000
2.ひよりの効果で美桜Cを回収
3.美桜Aでひよりを復活
4.ひよりの効果でさっき使った美桜Aを回収
5.美桜Bでひよりを復活
6.手札に帰ってきた美桜Aと美桜Cを舞台に置く
7.初期盤面に戻る
ここで総合ルールを見てみましょう。
ヴァイスシュヴァルツおよびヴァイスシュヴァルツブラウでは、無限ループ(永久循環)は総合ルール11.1.1.2.にて「何回繰り返すかを宣言し、その回数だけ循環行動を実行し、」とあるので、ルール上はパワーパンプループを省略することは出来ません。円滑にゲームを進めるために対戦相手の許可があれば無限ループを省略することは可能かもしれませんが、
しかも、このルールにある「ある行動」がループ手順書の1~7を全てひっくるめて「ある行動」と位置付けができるのかも正直不明です。全て別々の起動効果と自動効果なので、ヴァイスシュヴァルツにおける「永久循環」に該当しない可能性もあります。
もし仮にループする場合は、省略せずに一つ一つ行動を行わなければならない(と思われる)ので、制限時間が35分しかないゲームで2レベ以降毎ターンこのループをされたらたまったもんじゃありません。そのため、エラッタされるのは当然です。
ちなみにですが、本家WSスタンでは当然禁止カードに指定されています。スタン工房様の動画を貼っておきますので気になった方はぜひ。もしブラウと本家の混合スタンというレギュレーションが出来た場合は当然無限ループ環境になるでしょうね。
エラッタについての歴史と考察
エラッタの大前提
まず大前提として、テキストを改変するエラッタはかなりの重罪だと思っています。デジタルと違って書いてあることとやれることが違ってしまいますので、嘘が書かれてしまうことになります。しかもブシロードTCGはだいたい交換対応しません。嘘が書かれたカードがこの世に放たれる訳ですからかなりの重罪です。
しかしながら、人為的なミスは起こりえてしまうので、全ての偉い人のチェックをすり抜けてカードゲームデザイン上にバグが生じた時にのみ健全なカードゲームに戻すために仕方なくどうしようもない時にだけテキスト改変エラッタを発行するべきだとは思います。
本家のエラッタ
ヴァイスシュヴァルツでは漢数字と数字の誤植や漢字の誤変換などの誰もが経験してそうなワロタで済むミスを除き、ゲームデザイン上に問題でエラッタされたカードは「めぐみん」と「椎拳崇」の2種だけとなります。
こちらの2種類には修正理由に「本来のデザイン意図と異なる能力」とあり、デザインミスであることをはっきりと認めています。「めぐみん」は前列条件書き忘れただけなのでまだ可愛いもんですが、「椎拳崇」は復刻版プレミアムブースターなのに、過去弾のカードをなんも見ずにカードデザインしてるんだ…とユーザーを不安にさせた1枚でもあります。
何度かのミスもあってか、ブシロードや遊宝洞さんはエラッタを生み出さないための工夫もしていますね。再発防止の企業努力がカード開発からなんとなくわかります。
エラッタを生み出さないための工夫
有名なところを例にあげます。
まずは、ルプスレギナ
こちらは本来エラッタ案件であったにも関わらずエラッタはされませんでした。元々は、CXがなかったとしても相手を倒した時の効果は発動し、コストを支払ってないので控え室のカードを回収出来てしまうという不具合がありました。こちらはエラッタはされず総合ルールの方を捻じ曲げるという方向で本来のカードデザインを取り戻しました。
次は、アニキ百鬼あやめ
なぜかこいつはバトルフェイズ中に山札から出すことができたため、1から連パンしてしまうというデザイン上の不具合がありました。アニキ本人は禁止カードへ行ったのですが、アニキ連パンが話題になってからは、この手の山札から直接舞台に出すカード全てに「あなたのメインフェイズ中〜」という文言が付くようになりました。同じようにCXが貼られた時に舞台に直接出す効果にも「あなたのクライマックスフェイズ中〜」という文言が付くようになりました。カードゲームデザイン上に不具合が起きないような企業努力を感じます。本当に素晴らしいです。
最後は憶測になりますが、スタンにて禁止になっているカードは二度と出さない、としてるはずです。しずくや牧カオルは今後二度と本家で印刷されることはないと思います。スタン禁止カード以外にも暁互換や四糸乃など意図的に印刷を避けてるテキストは数多く存在しますので、信憑性は高いかなと思います。スタンのような挙動のおかしいループが発生することをブシロードは嫌っているはずですし、再印刷禁止テキストリストのようなものがあるのでは無いかと思っています。
ブラウのエラッタカードが刷られた経緯
これらのことを踏まえてエラッタカードが生まれた経緯を推測します。
上位後列につけるサブテキスト考えよう!
→パワー足らないからパワーサポートテキストをつけよう!
→単レスにすると使い勝手が良すぎて強すぎる!(全然そんなことはない)
→じゃあ2レストにしよう!
という経緯であれば、しずくテキストがある関係上、書き方は「自分自身と他のカード1枚の計2枚をレストにする」という書き方にしなくてはならないはずです。しかし、それをしていないということは、本家既出で禁止カードにもなってるしずくループを把握せずにカード開発してるということになります。
逆に上位応援が先に作られた場合は、「しずくテキスト」と「身代わりテキスト」が書かれたカードが同時に生まれていいはずがありません。ひよりと美桜のテキストがこれになることはあり得ません。「身代わりテキスト」が生まれるのはまだしも、そもそも「しずくテキスト」は単体ですら二度と刷ってはいけないカードだと思っています。強いとかではなく挙動がゲームを壊してしまう可能性が高いんです。効果に①コストをつけるとか、控え室ではなく山札の下に戻してサーチにするとか、身代わりと共存できないように調整して変な挙動を産まないようにするべきです。咎めるべきは柴崎兄弟ではなく、「ヒロインたるもの!涼海ひより」なんです。作品が大好きな僕としても本当に言いたくはないのですが、このカードは生まれるべきではなかったカードになります。
エラッタはされていますが、無限にひよりと美桜が手札と舞台と控え室をぐるぐるするループは現在も可能です。何一つとして行動に意味をなさないため、ジャッジに「故意の遅延行為」として警告ないしジャッジキルを喰らうとは思いますが、ゲーム上は無限ループが可能になってしまいます。
何故か既存の無限ループが可能な3種類のカードが生み出され、さらに上司や責任者などの偉い人の最終チェックの全てをすり抜けてこの世に爆誕したんです。普通に考えてあり得ません。どんな経緯を想定してもあり得ないんです。
運営の想定していないループだった場合は仕方ないと思います。いくらテストプレイをしてもユーザーがそれをすり抜けてとんでもないコンボを生み出すことはあります。これはユーザー側の勝利によるものなので仕方ありません。ユーザーに拍手を送り問答無用で禁止カードに指定すべきです。しかし、何度も言いますが、この無限ループは既出です。しかも本家WSでは禁止カードです。想定していなかったという言い訳が通用するはずがないのです。
どういう経緯を想定しても「カード開発側の怠慢によるエラッタ」としか考えられないのです。
お気持ち表明
なぜ本家でやってる対策が同じ会社の同じルールの同じカードゲームで反映ができないのでしょうか?
部署がちょっとでも違うと共有できないのでしょうか?
ユーザーがデバッグするからいいでしょといってテストプレイはしていないんでしょうか?
僕が引用リツイートで無限ループできることを言うまで気付かなかったんでしょうか?
友人に「いやブラウ運営が本家にある無限ループ知るわけないじゃん。期待する方が悪いし指摘する方が悪いよ。お前が言わなかったら無限ループ使えてたって笑」と言われたことがとてもとても悲しいです。僕はまだまだブシロードと遊宝洞を信じたいんです。
テキスト開発をダーツで決めてるという冗談をよく言ってますが本当にダーツで決めてるんでしょうか?
参戦作品に対してのリスペクトはあるんですか?原作再現とか上手だった頃もありましたよね?何がどうなってこんなことになってるんですか?
こんなエラッタを簡単にサラッと生み出すようなカード開発から参戦作品へのリスペクトをどうやって感じ取ればいいんですか?そりゃ怒りますよ。僕はHoneyWorksもヴァイスシュヴァルツも大好きなんです。
エラッタに対する言い訳も酷いです。なにが「誤表記」なんでしょうか?本家では「本来のデザイン意図と異なる能力」という戒めがきちんと記載されています。HoneyWorksから始めた方からしたら理解不能だと思います。何があってこのエラッタが必要なのか、どういう経緯で発生してしまったのか、をちゃんと説明するべきだと思います。
以上、お気持ち表明でした。
まとめ
僕はHoneyWorksもヴァイスシュヴァルツも本当に大好きなんです。よろしくお願いします。
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