2022.7.19米国株式市場振り返り
NYダウ 31,827.05 +754.44(+2.43%)
S&P500 3636.69 +105.84(+2.76%)
ナスダック 11713.15 +353.10(+3.11%)
米国株式市場は大幅高で取引を終えた。大手銀行に続き予想を上回る企業決算が相次いだことを受け、高インフレやFRBの引き締めが企業収益を圧迫すると懸念する投資家に一定の安心感が広がった。
SP500は2.8%高で引け、終値ベースで6月9日以来の高値を記録。ナスダック総合は3.1%上昇し、6月24日以来の大幅な上昇率となった。
油田サービス大手ハリバートンが四半期利益の41%増加を好感して2.1%高となったほか、玩具メーカーのハスブロも四半期利益が予想を上回って0.7%上昇した。
シンプリファイ・アセット・マネジメントのポール・キム最高経営責任者は「企業決算は下方修正された予想より良好だった」とし、「金融引き締めやインフレは懸念されたほど売上高に影響していない」と指摘した。また、キム氏は「マクロ情勢は変わっていない。業績の減速やインフレ圧力、FRBの引き締めに変わりはない。長期的に見れば、きょうのような上昇に持続性があるとは思わない」と語った。
一方、ジョンソン・エンド・ジョンソンは1.5%安。四半期の利益と売上高は予想を上回ったが、ドル高を理由に通年の業績見通しを下方修正した。
IBMも前日、ドル高の影響により為替に関する年間の打撃が約35億ドルに達すると警告。19日の取引で株価は5.2%下落した。
【注目決算】
・ネットフリックス(NFLX)
ネットフリックスが引け後に4-6月期決算を発表。売上高は予想を下回ったものの、1株利益は予想を上回った。注目の有料会員数が97万人減と減少が続いているものの、予想ほどは大きくなかった。北米は予想以上の減少となったものの、その他の地域が予想を上回っている。特にアジアが堅調。人気シリーズの「ストレンジャー・シングス」の新シーズンが大きく寄与した。第3四半期については、100万人の加入者の獲得を見込んでいる。予想ほどではないが、上半期の損失は取り返すことになる。競争激化への懸念はあるものの、同社は自社の地位に自信を持っている。同社は米国での総テレビ視聴におけるシェアが6月に7.7%と過去最高を記録したと発表。 加入者減少に対してコスト削減といくつかの面での戦略調整で対応している。同社は2023年序盤に広告付きの廉価版サービスを導入する予定で、パスワードの共有に対しても顧客に課金する方法をテストしていることも明らかにした。時間外で株価は6%の上昇。
(4-6月)
・1株利益:3.20ドル(予想:2.91ドル)
・売上高:79.7億ドル(予想:80.4億ドル)
・営業利益率:19.8%(予想:21.4%)
・有料会員数:-97万(予想:-200万)
北米:-130万件(予想:-120万件)
EMEA:-19.7人(予想:-78.3万人)
南米:+1万人(予想:-62.3万人)
アジア・太平洋:+108万人(予想:+51.6万人)
(7-9月見通し)
・1株利益:2.14ドル(予想:2.72ドル)
・売上高:78.4億ドル(予想:81.0億ドル)
・営業利益率:16.0%(予想:21.1%)
・有料会員数:+100万(予想:+180万)
【今晩の決算発表予定】
テスラ、ASMLホールディング、バイオジェン等