見出し画像

2022.6.22米国株式市場振り返り。パウエル議会証言

米国株式市場は値動きの激しい展開となった後、小反落して取引を終了。インフレ抑制に「強くコミット」しているというパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言が材料視された。
主要株価指数は下落して始まった後、パウエル議長の議会証言後に上昇する場面もあったが、引けにかけて下げに転じた。
パウエル議長は上院銀行委員会の公聴会で、FRBは40年ぶりの高水準で推移するインフレを引き下げることに「強くコミット」しており、「そのために迅速に」行動していると述べた。インフレ阻止のために景気後退を誘発しようとしているのではなく、景気後退リスクがあっても物価抑制に全力を傾けているとした。
FRBがインフレ抑制に向けて利上げを進める中、投資家は景気へのリスクを踏まえつつ、株価の底値を探ろうとしている。S&P500は今月、今年1月に付けた最高値から20%余り下落して弱気相場入りした。また、先週は週間で2020年3月以来の大幅な下落率を記録した。
ベーカー・アベニュー・アセット・マネジメントのチーフストラテジスト、キング・リップ氏は「市場は引き続き不安定だ」とし、「まだ難局を脱してはいない。懸念はくすぶっている」と述べた。
【その他の気になるニュース】
週末にラッセル銘柄入れ替え、ボラティリティ高まる。ラッセルが米国株価指数の銘柄入れ替えを完了するため、投資家は24日が今年最も活発な取引日の1つとなる可能性に備えている。
同社は市場をより良く反映させるため、年に1度、6月下旬に指数の構成銘柄を見直している。このため、FTSEラッセルの指数をベンチマークとしているファンドマネジャーは、自らのポートフォリオをこの変更に合わせなければならなくなる。

約12兆ドルがラッセルの米株指数に連動。2021年の入れ替え当日の総売買高は160億株を超え、この年最も活発だった取引日の一つとなった。

過去の銘柄入れ替えは例年、滞りなく行われているが、タカ派的な米連邦準備理事会(FRB)への懸念がここ数週間、市場の動揺を加速させているため、今年はこのイベントがボラティリティーを高める可能性が高いとの声が出ている。

今年最大の変化の1つは、メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)がラッセル1000バリュー株指数に移行することだ。同時に、エネルギー株は昨年の急騰を受け、ラッセル1000グロース株指数でのウエートが高まる。

メタの移行は、10年間にわたり急成長していた同社が収入低迷を警告し、今年に入ってから株価が50%以上下落したことを受けた。

ジェフリーズによると、これによりラッセル1000グロース株指数における通信サービスセクターのウエートは9.9%から8%に低下し、ラッセル1000バリュー株指数における同セクターのウエートは6.9%から8.7%に高まる。

いいなと思ったら応援しよう!