「スゴい人じゃないと生きていてはいけないみたいな価値観」2022年11月25日

テストで100点だから偉い、〇〇学校に合格したから偉い、医者や弁護士や立派な職業に就いたから偉い。
自身の価値そのものを肯定してくれるような褒め方をされないと、子供は成長したあと必ず歪む。無条件の愛を他人から得られなかった人間は、自分自身を無条件で愛せない。生きていてよい理由を探す。役所に行っても生存許可証などは発行されない。他者より優れていないといけないという強迫観念の行き着く先がマウンティングで、自分より劣っている人間はいないかと他人の粗探しをやめられずにいる。承認欲求がザルのメンヘラモンスターとなっていく。
「優れていないと(劣っていては)生きていてはいけないし、愛されない」という考えが、ずっと頭の隅で消えない。キッチンの油汚れと一緒で、長年へばりついた自意識はずっとずっと残り続ける。掃除をしても、ずっと若干ベタついている。

無条件の愛を与えること、が重要なわけでは無い。
「私は無条件に愛されているんだ!」という感覚を植え付けさせてあげるのが、本当の愛であり、それを与えるのが大人としての役割なんだと思う。
本当に愛しているかどうかなんて問題では無い。血縁があろうが無かろうが、他者と関わっている時点でちゃんと我々はコスト(時間、お金、愛も含んでいる)をかけている。相手を「自分は愛されている状態にある」と思わせてあげることこそが「愛」なんだ。

なんかそんなことを、某雑誌のインタビューで某有名歌手が語っていた。

無条件の、無償の愛を手に入れられない私は、今日も生きていてもいい理由を無理矢理こさえて生きている。


頂いたご支援は、全て創作活動のために利用させていただきます。