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浅草、神田、御茶ノ水、神保町、そして九段下へ…

日本で一番有名と言っても過言ではないと思うタマネギの下へエリッククラプトンのライブを観に行った。
エリッククラプトンには全く明るくなくて、レイラって曲のリフを狂ったように練習していた時期があったけども、それ以外の曲は全く知らない。

それなのになぜ観に行ったかというと、別の著名ギタリストの訃報を聞いた時にちょうど来日公演を知って、これは知ってる知らないは関係なく一回見とくべきかもしれない、と思ったからで。
そんな気持ちで抽選に申し込んだら見事に当たって、なぜか2枚取ってしまったので、マイメンのハセを誘ったら二つ返事でオッケーしてくれた。

ハセはぼくと違ってクラプトンにお熱め(今回誘って初めて知った)なので、気合いの入り具合がパない。

結果として観にいっといてよかったなあという感想。一日中雨が降っていたけど、それもまあまた記憶に残るというか、なんというか。最近どこ行くにも雨が付きまとう気がする。

前の日にはハセ宅でぼくの誕生日を祝うちょっとした宴を開いてくれて、そのまま泊まった。
朝起きて外からしとしと音がしていて、ちょっとは晴れたりしないかというぼくの希望的観測は早々に打ち砕かれたわけである。

ハセは最近読書に凝っているので、電車の中でも読書に勤しむ。ぼくは彼がわからない言葉をひたすらGoogle検索する機械と化した。ぼくが卑屈すぎるせいで、読んでいる本のタイトルが何かメッセージを孕んでいる気がしてならないのだけど。

新宿で乗り換え、神田を一旦スルーして浅草を目指す。羽釜で炊いたご飯がずっと食べたくて、この機に乗じて浅草にあるお店に行きたかったので。
神田で乗り換える時に耳馴染みのある声が聞こえてびっくりして叫んじゃった。大山ドラえもんに声そっくりのあの人だった。

浅草を歩くと外国の方が多くて、コロナ禍前の様子にだいぶ近づいている印象。みんな興味深そうに街を眺めてたな。

仲見世通りを抜けて、浅草寺のちょっと手前の一本裏に入った通りに目的のごはん屋さんはあった。
羽釜で炊いたご飯と梅干しがおいしいと評判の"梅と星"。とん汁も絶品らしい。
ちょうどお昼前に着いたのもあって店内はいっぱい。
お店の前で待ってる段階で唾液腺が刺激されて口の中だらだら。辛抱たまらん。

席に通されて、注文したのは生姜焼き定食とからあげ定食。くじを引いておかずが決まる定食もあったけど、最近のくじ運があまりにもだったのでやめておいた。

ついてくる梅干しの味を選べるんだけど、ぼくは幼少期からばあちゃんのシソ漬けの梅干しで育ってきていて、身体の半分以上シソにつけられてるんじゃないかって思っていたのもあって、シソ漬けのを選んだ。

まず最初にふわふわたまごというヤバすぎるたまごが出てくる。ヤバすぎる調味料で味付けされたヤバすぎるたまご。どれくらいヤバいかというと、一回口にすると永遠に口が求め続けるほどヤバい。料理が揃うまでの間に食べ切らないように我慢できた自分を褒め称えたい。

そんなこんなのうちに揃ってしまいました。ぼくのはヤバすぎる調味料で味をつけたヤバすぎる生姜焼き。
だけど、白米が美味しすぎておかずにたどり着く前に一杯目を食べきってしまった。おかわり自由じゃなかったら、おかずを受け止める役割の白米がなくて死んでたかもしれない。よかった。

ぼくは食レポ全然なので、とにかく気になったら行ってみてください。気のいい店員さんが優しくリードしてくれます。
"米農家で米食い飽きてる"までの境地に達しかけていたぼくが感動しました、羽釜米炊くとうまい。羽釜ほしい。

雨の日のスカイツリーを見て、雨の日の東京タワーのかっこよさを思い出した。展示されている御神輿を見て、岩手で担いだ御神輿も浅草でつくられたものだって言ってたことを思い出した。
のれんが裏表逆のラーメン屋さんを見て、そんなの絶対うまいに決まってると思った。羽釜のご飯で胃が満たされていなければ絶対行ってた。間違いない。
エクスカリバーかってくらい大きい包丁を見て、エクスカリバーかよって思った。実際何を切るんだろうか。

雷門の前で人力車を引く人が雨の中直立不動で人を呼び込んでいた。めちゃくちゃ寒そう。
門の前で色んな人が思い思いに写真を撮っていた。ぼくも思い思いに写真を撮らせてもらった。

神田に戻って、TOBICHI東京に向かう。おぱんちゅうさぎの手帳カバーが欲しかった。
路地裏の神社、珈琲屋の顔したうどん屋の前を抜けながら15分くらい歩いたかもしれない。

全然知らなかったけど、HIDARIの続きが見たい!展なるものが催されていた。5分のフィルムが上映されていて、観てみたら人形に本当に命が宿っているようですごかった。主人公の目がかっこよかったんだ目が。

写真には目のかっこよさが全然映らなかったので、パイロットフィルムをみてみるのをおすすめする。こりゃ続きがみたくなるね。

そこからまた歩いて御茶ノ水の楽器店街へ。この頃には降り続く雨とカフェイン切れと歩きによる疲労によりだいぶ参っている。珈琲飲んでる人が羨ましすぎる。ていうか外国人かっこよすぎて羨ましすぎる。道路に面した席で珈琲飲んでてこれは新手のステマかと思った。

楽器店は楽器見るのに夢中で階段の写真しか撮ってない。ウケる。

楽器を見始めると際限ないのを知っているので、ほどほどにして神保町へ向かう。神保町は本の虫になりかけている友人からするとよだれが溢れて仕方がないスポットだろうけど、見始めると際限ないことを彼もよくわかっていた。よかった。

とりあえずカフェイン切れが甚だしいぼくらはそれっぽい喫茶店を見つけて一息つくことにした。
水のグラスの形が楕円でおもしろかった。どうやら売ってるみたい。
店内では気だるさをMAXに振り切ったあいみょんみたいな女性の客が無限にタバコをふかしていたのがものすごく印象的だった。

ケーキも珈琲も美味しかった。近くに大学があるからか、若いお客さんが多かった。もっとゆっくりしたかったけど、早めに店を出る。

"本屋は一店舗だけ"というルールを決めて、立ち寄ったのは神保町ブックセンター。本をほとんど読まないぼくでも名前を聞いたことがあるレベル。
どれくらい滞在したかわからないけど、美味しそうなにおいと沢山の本に狼狽えながら各々で店内を回った。タイトルは忘れてしまったけど、装丁が好みでジャケ買いをしてしまいそうな本がいくつかあった。本でもジャケ買いってある??

神保町から武道館は意外と目と鼻の先だった。
九段下駅の手前くらいから足早に武道館方面へ向かう年齢層もバラバラの人々。ほぼ全員武道館へ行くのかと思っていたらほんとうにそうだった。ワクワクして足早になっているのか、物販の列に並びたくて早足なのか、わからないけど、高ぶっているのだけは感じる。

例の看板の前で記念撮影をした。のを撮った。

物販の列に並んでいたらあっという間に開場時間になった。まだ列の中ほどくらいだった。並んでいる途中で、カラスにアホと言われた。なんじゃいと思いながら物販にたどりついた頃には欲しかったものはほとんど売り切れていた。アホ。
どうでもいいんだけど、日本武道館って、法人名が日本武道館なんだね。

アンコール含めて2時間弱、あっという間に過ぎ去った。全然曲わかんなかったけど、78歳のバイタリティに震えっぱなし。玉置浩二ばりにマイクから離れて歌っててめちゃくちゃすげーって思ってずっと笑ってた。レイラの入りで鳥肌が立った。かっこよかった。

後輩のオリタとその友人も来ていたので合流して帰りながらラーメンを食べた。東京で食べる京都のラーメン。京都に決める前には札幌と横浜で迷った。
ハセとオリタの友人が信じられないスピードで仲良くなってて驚いた。ハセのこういうところがほんとうにこわい。

完全にキャパオーバー(主に徒歩)の東京観光をした。
自分の目的のためだけじゃない旅行的なものもいいな、と思った。

甲府についてからもまだ雨は降っていた。
雨も悪くないんだけど、次どこかに行くときは晴れていてほしいな、なんて思う。

では、また。

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