美しい青年に会ったこと_エチオピア
彼らは「チョコレート色」と自分たちの肌の色を形容していました。
わたしにとって、初めてのアフリカ大陸、エチオピアで思わずシャッターをきってしまう美しい青年に出会いました。
場所はラリベラ。
到着したエチオピアの首都、アジズアベバでは、当時、東洋人の女性がひとりで一眼レフを片手に街を歩くと、珍しさからか、四方八方、前から横から後ろから、たくさんのエチオピア人が面白がって追いかけてきました。
興味本位で向かってくる彼らに、やはりそれは異様な感じで、わたしは恐怖を感じていました。
でも、写真は撮りたいし…。
そんなこんなで、ラリベラに着いた時にはかなり疲弊していました。
そんなラリベラは、祈りの場所でした。
やさしさは感じないその茶色い土地で、白いベールを纏ったチョコレート色の彼らは、一心に祈っていました。
その祈りの場所に身を置くことで、自分のペースが戻ってきて、疲れと恐怖も消えていったことを覚えています。
その美しい青年は、ラリベラの教会群の中の一つで出会いました。あまりにも静かに佇んでいる姿がきれいだったので、不躾にも正面からレンズを向けました。
そんな私に、静かに向かってくれました。
目線を外して。
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