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NEW FOLK

NEW FOLK 5周年イベントへ。
O-eastは柴田聡子ぶり、すごく前だと思ったけど意外と4ヶ月くらいしか経っていないのか。そしてそこからnoteを更新できずにいた。書きかけの下書きが3本ほどありそれぞれにその時思っていたことが閉じ込められていて、今更完成させることは難しいけど、忘れてしまっていたことばかりだったので、改めて言語化するというのは大切だなと思う。

好きな人たちばかりなので休む暇はない。

HOLDENSから聴く気満々だったのに時間を勘違いしてUlulUからに。残念だったけど初めてライブで観る彼女たちはとても眩しかった!ドラムよかったなあ。

わがつまを初めて聴いたのは田中ヤコブ氏とのYes I doesn'tだった。いつかの私よ、両者一気にライブを観られる日が来るからがんばって。去年下北沢でのライブに行ったのだけど、詰めすぎたスケジュールで終電ばかりを気にして気が気じゃなかったので、改めてライブを観られて嬉しかった。
会場が広いのでどんな感じになるのかイメージできずにいたけど、灯りに照らされ黙々とそしてしっかりと歌う姿が本当に良かった。ライブになると繊細さというか誠実さが真っ直ぐ刺さってくる。街が素晴らしかった。

そこから須藤さんの挨拶を挟み、台風クラブの緩急よ!
「キャパがデカくなる程壊れる機材」と言ってもケーブルが刺さっていなかっただけで思いっきり掻き鳴らしてくれて気持ち良い。「人生で初めて無職になって来週までに売れなヤバイ」と話す石塚さんに、山さんが「来週Mステ出よな」と返す。和やかな掛け合いに思えたけど、途中の曲振りでも「いつか解散する俺たち」と言っていて、暮らしも場所もそれぞれの遠距離バンドの切実な思いが、今その瞬間に全力を注ぐ彼らが、火の玉みたいに熱くてでっかい音が確かにそこにあった。
台風クラブを観ると、喜んだりふてくされたり怒ったり笑ったり、真っ直ぐでいいんだと思える。走り続けてほしいと心から思う。

ラッキーオールドサンがレーベルメイトかぁとその差に驚くけど、尖り方は違えど芯の強さというかぶれなさは通ずるものがあると思っている。それぞれに冴えまくっている。深夜テンション、とても良くてぐっとくる。

終わって急いでビールを交換して家主。安定のMCはじまりありがとうございます。
そこまで聴いたバンドもどれも素晴らしかったけどトリらしく(ヤコブ氏が言うところの老害性)さすがだった。なんとも言い表せない気持ちをメロディーに乗せてくれる。ただ盛り上がりたい!というわけではなく、もちろんそういう人もいると思うけど、しっかりと胸を打たれそして思わず拳を突き上げたくなる。家主のライブが一番素直になれるかもしれない。家主のテーマなんてもうほぼ全員で歌っているというか観客の歌声込みで完成している感じ、人は見かけによらないけど近くで金髪長髪の私がイメージする展開的なギャルのお姉さんがめちゃくちゃ盛り上がっててそれも最高だった。

これだけたくさんの人の前で、アンコールに今日はひとりでいようねをやるところも良い。そして須藤さんによる一本締めにてイベント終了。

そういえば去年キネマ倶楽部に台風クラブを観に来た時にNEW FOLKのイベントの告知をしていて、行きたかったな〜と思ったことを思い出した。1年越しに念願叶ってよかった。終演と同時に会場に平賀さち枝が流れて、5年だけじゃない歴史を感じつつ会場をあとにした。




歩き慣れない渋谷の地下を案内表示だけを頼りに歩く。

最近転勤で引っ越した。とはいえ9月の連休で帰省したり、出張で行ったり来たりが続いて、新しい街にもまだ慣れず色んなスーパーを巡っているし、新しい部署もオフィスも未だにしっくり来ていない、出張で元々いた街に戻ってももうそこに自分の部屋はなくて、イヤホンから流れる音楽にも集中できず、買ったまま聴けていないCDとレコードが重なってきた、新幹線やバスの車窓を流れる景色を見ながら意識を飛ばす。自分が誰でどこで何をしているかわからないまま時間だけが過ぎていくような感じ。

でもこのライブに行って、あー自分には音楽があったなと思えた。そしてそんなことも忘れていたなと思った。行ったことのある会場だったのもあるかもしれないし、居場所というには大袈裟だけど、落ち着かなさみたいなものが掻き消されて大勢の中でちゃんと自分がそこに居てその時間をめいいっぱい楽しんでいた。それに気が付いて、この日初めて乗った電車で少し泣きそうになった。いい日だった。さすがの長丁場の疲労で溶けるように眠った。


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