【イギリス留学】出国前のTo Doリスト【速報版】
この記事では、イギリスへの留学が決まった18歳以上の日本居住者が、日本を出国する前に行うべきTo Doについて【速報版】としてまとめています。
記事中に含まれる得る誤りや情報の不足は、後日、私の出国経験を踏まえて【完全版】としてお知らせしたいと思います。
0. 対応事項リスト
この記事で取り扱っている対応事項は以下の通りです。
1. 優先的に対応した方がよい事項
① 学生ビザの取得: なるべく早めに(申請からの所要時間:2~4週間)
② 航空券の予約: なるべく早めに
③ 住居の確保: 早めに
④ 両替・海外送金の準備: 早めに
⑤ 留学保険への加入: 早めに
⑥ 引っ越し: 早めに(引っ越しの方法による)
⑦ 税金関係: 早めに(特に準確定申告を行う場合)
⑧ 予防接種: 基本的に不要
2. 順次対応した方がよい事項
① 各種解約・変更手続
② 運転免許証
③ 海外転出手続(公的手続)
④ 携帯電話
⑤ 支払手段(カード関係)
⑥ 関係各所との調整・挨拶
1. 優先的に対応した方がよい事項
① 学生ビザの取得
18歳以上の日本居住者がイギリスの学生ビザ(Student Visa)を東京で取得する際の必要書類をまとめました。(I)、(K)は基本的に提出不要ですが、ご自身の状況に応じて要否をご確認ください。
※ ネット上の情報をベースに記載していますので、誤りが含まれている可能性があります。実際のビザ申請を終えた段階でリストを更新する予定です。
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(A) ビザ申請書
ビザ申請書はオンラインで作成します。
(B) パスポート
見開き2ページ以上の余白ページが必要です。
(C) 入学許可書又はCASレター
大学側がCAS(Confirmation of Acceptance for Studies)をなかなか発行し てくれないという話をよく聞きますので、大学の事務局を急がせることも必要かもしれません。
(D) 英語力の証明
留学先の教育機関で指定された英語スコア(IELTS/TOEFL)の証明書です。
CASの記載による証明がなされる場合には、CASで代替可能なこともあるようです。
(E) 証明写真
背景が白の、直近の写真です。
パスポートサイズ(縦4.5㎝ × 横3.5㎝)であることに注意。
(F) Immigration Health Surchargeの支払い
1年あたり470ポンドです。
(G) ビザ申請料
1人あたり363ポンドです。
(H) 提出するすべての書類のコピー
申請用紙は含みません。
(I) ビザ申請予約確認書
(J) 財政証明書
日本から申請する場合は基本的に不要のようです。
但し、担当官から後日請求される可能性は否定できないようです。
(K) 結核に罹っていないことの証明書
日本居住者は基本的には不要です。
但し、ビザ申請時から6ヶ月以内に結核感染リスク国に渡航経験がある場合は同証明書が必要です。
※ リスク国:Tuberculosis tests for visa applicants: Countries where you need a TB test for your UK visa application - GOV.UK (www.gov.uk)
私がHome Officeの担当者に確認したところ、同証明書の発行について日本で唯一認証されたクリニックは「東京メディカル アンド サージカル クリニック」であるということでした。
東京メディカル アンド サージカル クリニック (tmsc.jp)
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※ なお、日本国籍の帯同者がいる場合は帯同者ビザを同時に申請することがよいと思います。理由としては、帯同者についての財政証明書も提出が不要となるからです。具体的な必要書面の情報は後日追記します。
② 航空券の予約
早めに航空券の予約をすることでチケット代を抑えることができます。
一般論として、直行便orトランジット便という選択はあります。(A)航空券の価格、(B)時間的余裕、(C)持参する荷物の量、(D)旅行慣れ度合いあたりが考慮要素かと思います。
なお、マイルで航空券を購入する場合、1便あたりの購入可能な座席数は限られているため、早めに予約することが望ましいです。
③ 住居の確保
大学が提供している寮がある場合には入居の申し込みを行います。
大学の寮の数・部屋のタイプには限りがあるため、必要に応じて寮以外の賃貸物件を検討することになります。
※ 家族で渡航する場合には「家族用の寮の部屋はない/埋まってしまった」といわれるリスクはあると思います。(私はこのパターンです。)
Googleで「地名 rent/let」等で検索すれば目当ての地域での賃貸物件を紹介したサイトが出てきます。例えば以下のサイトがあります。
(A) Zoopla:https://www.zoopla.co.uk/
(B) Rightmove:https://www.rightmove.co.uk/
(C) PrimeLocation:https://www.primelocation.com
物件が掲載されてからすぐに借り手が見つかることもあるので、日頃のチェックと申し込みスピードが重要そうです。私自身、サイトでチェックリストに入れていた物件が掲載されなくなった=先約が入ったケースが何度かあり、泣きを見ました。
※ 不動産屋によっては、2ヶ月先から入居可の物件を掲載するところもあるため、あまり早くからチェックしても意味が無い場合もあります(9月入居なのに5月に家を探す等)。
※ 小ネタですが、イギリスの賃貸物件の賃料はPCW(週額)とPCM(月額)表記があります。1ヶ月は4週間なのでPCM=PCW×4と思いがちですが、実際はPCM=PCW×52 weeks/12 monthsと計算されています。したがってPCMはPCWの4倍よりも少し大きい額(4.33倍)になります。
④ 両替・海外送金の準備
メジャーな選択肢は以下の4つかと思われます。
いずれも日本の口座→(A)~(D)→現地口座の流れをイメージしています。
(A) Wise
(B) ソニー銀行
(C) Revolut
(D) マネーパートナーズ+プレスティア
(A)~(D)それぞれのメリット/デメリットは正直よくわかっていないのですが、少額の場合には(A)Wiseが、高額の場合には(C)マネーパートナーズ+プレスティアにメリットがありそうです。
資金供給ルートを複数確保しておくという観点から、(A)~(D)のうち、いずれか2つを選んでおく人が多いという感触です。
※ このような手段を講じる前提として、イギリスでの日々の決済について、日本のクレジットカードを利用したり、日本の口座からイギリスの口座に振り込みをしたりすると、外為手数料や海外送金手数料が(無視できないレベルで)かかるので、資金効率を高めたいという狙いがあります。もっとも、まとまった額を両替する場合には為替レートのブレによって手数料が霞むほどの差が生じるため、あまり神経質に考えなくてもよいようには思います(ボラティリティが高めのポンド円の場合は特にそんな気がします。)。
※ なお、キャッシュレスが進んでいるイギリスに行くに当たっては、ポンドを多額の現金で両替することはあまり良い選択肢とはいえなさそうです(為替手数料も上記(A)~(D)に比べると高いです。)。
⑤ 留学保険への加入
留学生本人が入る保険の比較サイトがあるので、条件を入力して見てみると良さそうです。
(A) i保険:https://www.207207.jp/study/
(B) イーコールズ:https://e-calls.co.jp/purpose/business/
私の周囲だけを見ると、グローバルプロテクションで保険加入している人が多い気がします。https://www.global-protection.co.jp/support1.php
※ 帯同者がいる場合には帯同者向けの保険が別途必要です。ご自身/帯同者がイギリスで妊娠・出産する可能性を想定する場合、日本の保険ではカバーされないため、現地の保険加入を検討することになりますが、NHS(National Health Service)の手厚いフォローがあるので保険加入は不要と判断することもあり得ます。
⑥ 引っ越し
以下の選択肢の組み合わせで対応することになりそうです。
(A) 引越し業者に依頼する
毎年7-8月は繁忙期と思われるので、早めに手配する必要があります。
• クロネコヤマトの海外引越し
https://business.kuronekoyamato.co.jp/promotion/kaigai/index.html
• 日通の海外引越し
https://www.nittsu.co.jp/kaigaihikkoshi/
(B) 国際小包等で箱単位で送る
• 国際小包
https://www.post.japanpost.jp/int/service/i_parcel.html
• ヤマトの国際宅急便
https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/customer/send/services/oversea/
• SAGAWAの飛脚国際宅配便
https://www.sagawa-exp.co.jp/service/h-kokusai/
(C) 手荷物・預入れ荷物として持参する
持ち込みの許容サイズ・個数は確認が必要です。
トランジット便を利用する場合はスルーバゲージ(出発地点から最終目的地まで荷物を直接運んでくれる制度)かどうかで負担感が変わります。
⑦ 税金関係
(A) 年間の所得が給与所得のみである場合
基本的には源泉徴収で完了しているはずなので、確定申告は不要です。
給与所得以外の所得がある場合(事業所得者や不動産収入がある場合)、(B)準確定申告、又は(C)納税管理人の選任による確定申告を行う必要があります。
(B) 準確定申告
出国日までの年間の所得について確定申告を行います。
出国日以降の国内源泉所得(不動産所得等)は通常の確定申告の時期(翌年の2~3月)に申告を行うことになります。
※ 給与所得者の場合は、勤務先の源泉徴収票の準備が出国日までに間に合わない可能性があるため、あらかじめ勤務先の担当部署と調整しておく必要があります。
※ 準確定申告後に税務署から確認の電話があったという話もあるため、出国間際の申告は避けた方が良さそうです。
(C) 納税管理人の選任による確定申告
納税管理人を選任し、当該納税管理人に通常の確定申告の時期に申告を行ってもらうこととなります。
⑧ 予防接種
一般論として、イギリス留学については義務的なものは特にないようです。
日本で子供の頃に打つべきものを打っていれば、大体カバーされている気がします。
2. 順次対応した方が良い事項
① 各種解約・変更手続
解約/変更が必要となるサービスについて、毎月のクレジットカード・銀行引き落としの履歴をもとに洗い出していくと精度が上がりそうです。
例えば、以下のようなものが考えられます。
(A) 賃貸借契約
契約書の定め次第ですが、1ヶ月前通知が多い印象です。
(B) 地震・火災保険
(C) 郵便の転送手続
(D) 電気・水道・ガス・インターネット・NHK等のインフラの解約手続
(E) 各種サブスクリプション
• 新聞、宅配系
• 趣味・習い事
• カーシェア
(F) ファイナンス関係
• 銀行
口座の解約or維持を検討します。銀行によって選択肢が区々です。
• 証券会社
(i) iDeCo
国民年金に任意加入する場合は継続して掛金拠出が可能です。
任意加入しない場合は、掛金拠出が認められず、運用指図者として既存の積立資産の運用を継続することになります。
なお、解約事由は制限されているため、イギリス留学を理由としてiDeCoを解約することは基本的にはできません。
(ii) NISA
一定の手続を行えば継続保有は可能ですが、新規買付けはできません。
• 生命保険等
(G) 健康保険
(H) 国民年金
• 支払いをやめる:受給できる年金額が減る可能性があります。
• 支払いを続ける(任意加入):受給できる年金額は減りません。
(I) 日本のクレジットカードの選別
② 運転免許証
(A) イギリスでの運転
• 日本の運転免許証
イギリス入国から12ヶ月は日本の運転免許証で運転可能です。
但し、運転免許証の英訳の提示を求められる場合もあるようです。
• 国際運転免許証(日本の公安委員会が発行するもの)
こちらもイギリス入国から12ヶ月のみ使用可能です。
なお、国際運転免許証の有効期間は発行から1年間とされていますので、出国間際に取得することが良いと思います。
• 現地の運転免許証
日本の運転免許証からの切り替え手続があるようですが、具体的な方法は別途ご確認ください。
(B) 日本の運転免許証
日本の運転免許証の更新期間が留学期間と被る場合は、更新期間前の免許証の更新が可能です。免許の失効を回避するために、事前の更新が有効だと思います。
③ 海外転出手続(公的手続)
(A) 海外転出届出
転出届出を行わないと住民税がかかり続けるため、基本的には届出することになると思います。手続自体は住んでいる市区町村の役所で行います。
なお、転出届出を行うことでマイナンバーは失効するため、マイナンバーカードも返納することになります。
(B) 在留届等(ご参考)
現地到着後は在留届や在外選挙人名簿への登録手続をイギリスの在外公館(在英国日本国大使館/在エディンバラ日本国総領事館/在アイルランド日本国大使館)で行います。
④ 携帯電話
日本で使っている携帯電話については解約手続を進めます。
現在使用している日本の携帯電話番号を残すかどうかは判断が必要です。残す場合には継続の他、休止のサービスもあります。
その上で、イギリスで使用するSIMフリー携帯を確保しましょう。SIM自体は現地で購入可能ですが、giffgaffのように一部事業者のSIMについては日本でも購入可能です。
⑤ 支払手段(カード関係)
イギリスでは日本以上にキャッシュレス決済が浸透しているため、現金決済以外の手段を持っておくことが現実的な意味でも重要です。
(A) 日本のクレジットカード
日本のものを基本カードとすることも一案ですが、都度の為替手数料がかかるため、割高感があります。
もっとも、日本のクレジットカードは、(i)出国後の日本での支払いの必要がありうること、(ii)現地クレカは受領まで一定の時間が必要であり、到着後の現地での支払いの必要性があることから、最低1枚は残しておくことでよいと思います。
(B) イギリスのクレジットカード
決済コストを下げるためには現地でクレジットカードを発行することが良案です。但し、現地でのクレジットスコアが蓄積されていないため、入国後すぐにクレジットカードを作成できない難点があります。
対応策としては次の2点がありそうです。
(i) AMEXのGlobal Card Relationship
Global Card Relationshipは、グローバルで顧客の信用情報を共有するシステムのことで、審査の際に、日本でAMEXを利用していた際のクレジットスコアを海外でも参照してもらえます。したがって、日本でAMEXの利用実績があれば、イギリスでもカードが発行されやすいようです。
クレジットヒストリーが無くても作れる他のカードは、クレジットカードとしての魅力に乏しい(ポイント還元率、各種サービス等)一方で、AMEXの場合、クレジットヒストリーに応じて最初からゴールド以上のステータスを取得できるという点に、このシステムの魅力があります。
もっとも、AMEXが使えない店もイギリスにはそれなりにあるらしい点は注意が必要です。
(ii) 紹介制度を利用する
イギリスのクレジットカード保有者から紹介コードを送ってもらって手続を進めると審査に通りやすいという経験談をネットで見ましたが、どの程度実効性のある方法なのかは不明です。
(C) デビットカード
デビットカード(直結している銀行口座から即時引き落としされる)は作成に審査もなく、イギリスでの普及率も高いことから、有力な選択肢の一つです。上述のWiseやソニー銀行でも各社のデビットカードを発行しているため、出国前に作成しておくのが楽そうです。
もっとも、クレジットカードと比べるとマイル等のポイントがつかないため、長期的に見るとクレジットカードを作成する方がお得とはいえます(一般的には、ショッピングプロテクトや海外旅行傷害保険などの保険が付帯することや、カードを悪用されたときの賠償責任がほぼないこともクレジットカードの利点とされています。)。
したがって、AMEXが使えないときの2番手のカードとしてデビットカードがあると安心だと思われます。
⑥ 関係各所との調整・挨拶
リスト化するほどの話ではないですが、留学に際しての社内手続は漏れがないように行う必要があります。
家族や近しい友人とも長期間会えなくなるので、たくさん会う時間を設けておくと良さそうです。留学に当たってお力添えを頂いた上司や大学の先生、友人等へのお礼がまだの方はどうぞお忘れ無く。
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