見出し画像

小山田壮平という男

2018/03/15
『2nd Tour 2018』
ACT:AL
Zepp Tokyo

#AL
#小山田壮平
#長澤知之
#andymori

私はどうも、さびしげな雰囲気を瞳の奥に据える人を魅力的と思うところがあるらしい。

大人になるとしばしばさびしさに耐えられなくなることがある。
さびしさの要因は千差万別さまざまなんだけれど、それをどうにかやりくりしたりうまく誤魔化したりして生きていく。

私はそのなかでもやりくり下手な人種の人に惹かれてしまうみたいだ。

タイトルの男ALの小山田壮平(ex.andymori)は間違いなくこれである。と思う。

小山田壮平という男を語るとき、だいたいの人がエセ小山田評論家となって好き勝手決めつけて書く傾向にある気がする。

……つまり今現在の私のことでもある。しかしどうか、今日だけは、ALのライブを見てしまった今日だけは、エセ小山田評論家になることを許してほしい。
友達でもなんでもない人物を断片的な情報だけでドヤ顔であれこれ語ってしまう。それくらいみんなみんながほっておけない存在なのだと思う。

ALを語る上で欠かせない存在のandymoriは、
私の卑屈で陰険(?)な人格を形成した青春時代の思い出の大切なバンドだ。

高校1年くらいのときにジャニーズ好きの友達を無理矢理タワレコに連れて行って「青い空」を聞かせて、お世辞と苦笑いをいただいた記憶が鮮明に蘇る。
それから自分の好きなものを誰彼構わず押し付けてはいけないことを学んだのもandymoriだった(遅い)

解散前ラストライブするだの、キャンセルだの、脱法ハーブ事件起こすだの、ラストライブ追加するだの、andymoriいや小山田壮平にはたくさんのファン(もしかしたらメンバーやスタッフも)が振り回されたに違いない。

私もその1人でzepp tokyoでのラストワンマンやラストライブ予定だった山中湖での音楽フェスsweet love shower2014、急遽決定された日本武道館、すべて死にものぐるいで血眼になってチケットを探したものだ。

社会人大失格だよ、小山田さん。
でもミュージシャンのあるべき姿って彼が正解なのかもしれない。
やりたいからやってやりたくない、できないからやめるっていうのが自然発生的に起こっていいと思うから。

彼みたいに正直で、素直で、繊細で傷つきやすくて、考えすぎちゃって、感受性豊かな永遠の少年みたいな小山田壮平がみんな放っておけなくて大切で愛しくて大好きなんだ。

正直ALになってから以前のように追っかけなくなっていた。
解散してからぱたり、と熱量が失われたのもあるしこれは本当にひどい妄想だが、小山田壮平のパートナーとなる長澤知之とのタッグがどうしても、洗脳事件で世間を賑わせたお笑いコンビのオセロ中島知子と霊能者のような関係に思えてしまっていたから(笑)

もともとSSWとしての長澤知之はandymoriほどではないが、好んで聴いていたほうだった。
けれども新参者の参入をはなから拒絶してしまったのと、小山田壮平は孤高で、唯一無二である!といった思い込みがそうさせてしまったと思われる。

私が勝手にそう思い込んでいるうちに、小山田壮平はもっと自由で、自然体で、新しいところへ仲間たちとスキップしながらすすんでいたのだ。
自由で、自然で、平和で、衝動的な音楽に酔いしれた一夜だった。

ただやはり、小山田壮平楽しそうで自由気ままな瞳の奥にある、大人と少年の間でせめぎ合うような暴力的なさみしさは今も昔も変わっていないような気がする。

【追記】
「ドリーマー」「あのウミネコ」好きすぎる。

いいなと思ったら応援しよう!