見出し画像

電話対応で気をつけたい!5つの表現|気になる言葉vol.3

皆さんは電話対応と聞くとどんなイメージがありますか?

苦手、一番やりたくないなどネガティブな感想を抱く方が多いのではないでしょうか?
とても楽しい業務と捉える方は少ないように思います。


携帯電話・スマートフォンが普及したことで電話を持ち運べるようになり、さらにはメールやLINE等オンラインでのコミュニケーションツールも充実している現代。

まったく知らない相手から用件も分からない電話が突然かかってくる、という経験が昔に比べて減り、どう対応していいのか慣れていないというのも1つの要因かもしれません。


正直、私も社会人になりたての頃は電話対応がとても苦手でした。
BtoCの営業をしており、顔も見えない相手の状況も分からない、そんな中で話をしなければいけないというのが苦痛で苦痛で仕方ありませんでした。


しかし、弊社スウィングマンに入社し、事務局という業務に携わる機会が多くありました。

事務局というものはお問い合わせの窓口になるところでもあり、必然的に電話対応という業務はほぼMUSTで行わなければなりません。

苦手でも必ずやる必要がある。そんな環境のおかげで電話対応の経験値が増え、次第に苦痛に感じる気持ちも和らいでいきました。

さらに、正しく言葉を使うことで、しっかりした人物のイメージを与えることができ、顔の見えない相手・会ったことのない相手からも安心や信頼が得やすくなると実感するようにもなりました。

そこで!
今回は電話対応で気をつけたい5つの基本表現について紹介していきたいと思います!


*・*・*・*・*


1.相手に取り次いでもらう時の表現

こちらから電話をかけた時。
個人の電話番号でなければ、ほとんどの場合取り次いでもらう必要があります。

そんな時、一番適切な表現はどれでしょう?

A:○○様はおられますか?
B:○○様はいらっしゃいますか?
C:○○様に代わっていただけますか?

正解は

B:○○様はいらっしゃいますか?

です。

AもCも良く使われる印象ですが、
A:「おられる」は「おる(居る)」がもとになっており、人によっては敬語でないと感じる方もいるんだとか。
C:表現としては可笑しくないですが、相手がそこにいる前提になった問いかけなので最適ではありません。


*・*・*・*・*


2.こちらから再度電話をかける時の表現

お電話をして、相手が不在だったり、席を外していたりということは多々あります。

そんな時、こんな表現聞いたことありませんか?


それでは1時間後にこちらから折返しいたします。


意外と使われている印象ですが、これは誤用です。

折返し
手紙・問いかけなどに対し、間を置かず対応するさま。また、着いてすぐ帰っていくさま。すぐさま。ただちに。「折り返し電話します」「折り返し帰路につく」ーgoo辞典

折返しは問いかけなどに対して対応するという意味がありますので、電話をかけた人に対して電話を受けた人が行う動作を指します。

つまり、この状況で自分が再度行う行動に使用するのは誤りということですね。

折返しという用語を使うと何となく電話に慣れている風になって、ついつい言いたくなるのですが、だいぶ意味が違っていますので気をつけたいですね!

「掛け直しいたします」などと使うとスムーズです。


*・*・*・*・*


3.あいづちの表現

電話は顔が見えない分、きちんと聞いていることを表すためにも相槌も大切。
なるべく不快に感じられる表現は避けたいものです。

経験から注意すると良いと思っているのは2点。

1つは「はい、はい、はい」「うん、うん」など同じ言葉を繰り返す表現
対面している時は表情が補完してくれることもありますが、声だけだと気持ちが伝わり切らないこともあります。

2つ目は「そうですよね」。
かつては違和感を覚えることなく使っていたのですが、社会人1年目で上司に教えてあげている時に「そうですよね」なんてまるで知ってましたみたいな返事はなんだ!と怒られたことがありました。

個人的には、「おっしゃる通りですね。勉強になります。」という気持ちで使っていたのですが、その意図が伝わっておらず、マイナスに捉えられてしまいました。

それ以降、「おっしゃる通りですね」と言い換えて使うようにしています。


*・*・*・*・*


4.相手から教えてもらう時の表現

電話対応をしていると相手の名前を確認することもあると思います。

そんな時、こう言ってはいませんか?


お名前、頂戴できますか?


この表現は適切ではありません。
これはgoo辞典の「頂戴」のページにも以下のように明記されていました。

[補説]電話の応対などで「お名前を頂戴できますか」などと言うが、これは正しくない。「名前を頂戴する」というのは、例えば主君の名をそのまま、またはその一部を戴いて自分や子供の名にすることである。よって簡略には「お名前をお願いします」、さらには「お名前をお聞き(お伺い)できますか」くらいでよい。平成10年代半ば頃から広がったという。

丁寧にしようと思うとついつい使ってしまいそう・・・。
こちらも気をつけたいですね!


*・*・*・*・*


5.間違いではないけど避けたい表現

会話の中で「お電話差し上げました」「お電話差し上げます」と使う方も多いです。

しかし、個人的にこの差し上げるという表現は違和感があり、控えています。
調べてみると、「差し上げる」=「~してあげる」の謙譲語のため、人によっては上から目線に聞こえてしまい不快感を与えてしまう可能性があるんだとか。

顔が見えないからこそ、誤解を生んでしまう表現は避けた方が良いと思っています。


*・*・*・*・*


早口にならず、分かりやすい言葉で

いかがでしたでしょうか?

今回は、経験を通してお伝えできればと感じた電話対応で使う表現について書いていきました。

少しでも参考にしていただけたら嬉しいです。


言葉を正しく使うことも大切ですが、電話対応の際には、早口にならず、分かりやすい言葉を使うことも重要だと思っています。

この分かりやすい言葉についてはまたこの「気になる言葉シリーズ」で書いていきたいと思います。

興味を持って下さった方はぜひ1弾・2弾もぜひご覧ください↓↓

あれ・・・「お」or「ご」?|気になる言葉vol.1
気をつけたい!仕事で使ってしまいがちな二重表現10選|気になる言葉vol.2


それでは、また!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?