ヒト臨床試験の初回投与量設定ーMABELの概念があればTGN1412事件は防げたのか?
こんにちは。田中@臨床薬理屋です。
前々回、前回とTGN1412事件について考察をしつつヒト初回投与試験における臨床薬理屋の仕事を紹介しているわけですが、pvは伸びているんですけど、なかなかお金を払ってまでという方はなかなかいらっしゃいませんね。
そこで若干反省いたしまして、もう少し有料部分に何が書かれているのかがわかるようにしなくては、と思いました。
前回はTGN1412事件の原因について、僕なりに核心に迫ったつもりです。
今回のテーマとしてMABELを取り上げているぐらいなので、逆に言えば前回はMABELについてはほとんど触れていないということです。もう少し言えば、
僕はMABELではTGN1412事件を防げるとは思っていません。
では何が原因だったのか?については是非前回記事
ヒト初回投与試験のための安全性担保ーTGN1412のリスクは把握できていたのか?
の有料部分をぜひ読んでみてください!
そして今回は、先に結論を言ってしまうと、
なぜMABELアプローチではTGN1412事件は防げないと考えるのか?
について説明します。
えっとちなみに、このnoteの記事は学校のレポート等に引用・参照してもらって全然構わない、というかそのつもりでこういった記事を書いているのですが、
・引用・参照元についてレポートに記載すること
・有料部分の引用・参照についてはお金を払っていただいた方のみに許諾すること
以上2点、よろしくお願いいたします。
さてさて、本題に入りますが、TGN1412とMABELの話を結びつけるところから始めます。
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