もっと嬉しいと思ってた / 0.0g
ファンレターを書いていない。
バレンタインカードも贈れなかった。
timelesz projectの最終審査は2月5日で、Netflixの最終回は2月15日だった。本当になにも、一言も書けなかった。
まったく心がまとまらなかった。
結果はもう出てる、でもどうなったのかはわからない、その状態で絞り出せる言葉がひとかけらもなかった。だってわたしはこのオーディションがどんな結果であってもこれからも応援し続けるのはもちろんそうなのだけれど、このオーディションがどんな結果であっても受け入れることなんか到底できそうになかったから。
出したかったなら1月中に書かなければいけなかったね。
15日の土曜日、平日みたいに6時前にお風呂にお湯を張ってエプソム塩を入れた。
どこにも出かけない休日に朝からお風呂に入るなんて滅多にないことだけれど、寝起きのぐじゃぐじゃの状態で配信をみるのは嫌だった。
鳥の世話をしたあとふつうにお化粧して髪も巻いた。どうかしてる。
全然時間が余ったのでトイレの掃除をして洗面台を磨いた。何週間も先延ばしにしてきたがやればできる。お風呂の掃除もすればよかった。
それでも時間が余ったのでデータ分析をした。
10時になった。心頭滅却して配信をみる。今日の回は1時間半以上ある。口が渇くので飲み物を少しずつ飲む。
合格者が発表されるとき、目を開けていられなかった。耳を塞いだら結果がわからないので両手で顔を押さえていた。
好きはなかなか呼ばれなかった。
1人呼ばれるたびにいろんな思考が駆け巡る。
この人は好きと同じパートだった、ということは? ここでこの人が呼ばれる、ということは? 3人目が呼ばれてあとは誰と誰と誰と誰が残っている、ということは?!
そもそもわたしは新メンバーは4人だと思っていた。4人目に篠塚くんが呼ばれた。篠塚くんは合格すると思っていた。
え、いや待ってよ、何人通すつもりなの、4人より多いってこと?
永久くらい時間が流れた。
最後の名前が呼ばれたあとほぼなにもわからなくなった。
全身に力が入りすぎていたのだとおもう、身体中が痛かったし吐き気がした。頭も痛かった。
そもそも毎日よく眠れていない。とにかく横になりたかった。目を開けていても閉じていても眩暈がした。数時間横になっていた。
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そのまま怒涛のように情報の渦になった。
嬉しい気持ちはある。もちろんある。
でもわたしはどこか呆然としていた。
原さんが夢を追いかけているあいだ、わたしもそれを追いかけていた。同じものをみているような気がずっとしていたし、たぶんそれはある意味では事実だったとおもう。
でもそれが叶ったいま、わたしの前からは夢が消えた。
原さんの前には新しい道と景色が開けたのに、わたしはどこかわからない場所に取り残されていた。そもそも自分がどこにいたのかも思い出せなくなっていた。
ここがはじまりなのはわかる。
でもわたしが守っているつもりでいた何ものかは突然、その輝かしい翼を広げて飛び立って行ってしまった。
こんなはずじゃなかった。
わたしだけが岩やなんかごろごろ転がった山道の途中にいるじゃん、ここどこ、暗いんだけど。
馬鹿だって言うかな、ああ馬鹿だよ。
本当に正真正銘の大馬鹿野郎なんだ。
たまに泣いてる
何の涙なのそれ? 意味わかんないんだけど
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Rock this Party すっごくいい曲だよね、2月28日が待ち遠しい。
それまでにはきっと、ひとしずくひとしずく集めるようにして、原さんにお祝いの手紙を送りたい。
これまでだったら「原嘉孝さま」って書くところを「timelesz 原嘉孝さま」というふうにして。
試聴できます。
36秒くらいから、原さんの声です。