【ネタバレ有】三日月国1412子羊が眠る村
はじめに
本村は、ゲーム実況者の羊飼いKさんが主催の村で、おそらくその視聴者が中心となって参加しているであろう村です。長期人狼にあまりなじみのない人が参加している村なので「普通の村」とは進行が異なるだろうと思われます。どんな村になるか興味がありましたのでログ読みをしてみようと思います。
ログ読みにあたってはネタバレなしの状態でログ読みを行い、一日ごとに区切って記事を書くスタイルにしています。例えば一日目については一日目のログを読んで記事を書き、それが終わったら二日目を解禁という感じです。
村について
この村の編成は村人が7名、占い師が1名、狩人が1名、霊能者が1名、狂人が1名、人狼が3名のダミー込み14名村になります。特殊なルールとして朝7時から夜23時まで以外の時間は沈黙時間となっているようです。指定された時間中しかお話しできないということですね。
配信までは追いかけていないのでそれ以外のルールがあるのかもしれませんが、大勢には影響ないでしょう。たぶん。
1日目
さて、立ち上がりは進行に関する議論からでした。
序盤の村の雰囲気についての率直な感想は「初期のBBSっぽい」でした。3日目までの潜伏案が出たり、それぞれのプレイヤーがロールプレイを崩さないで細かい言い回しにも配慮した発言をしたりと、初期のBBSを思わせる雰囲気を感じました。
進行についての私見
この村では進行について、能力者のカミングアウトの時期についていつにするかという議論が序盤の中心でした。みなさんご存じのことと思いますが進行に関して正解がどれというものはないと思います。したがってそれぞれの好みにより進行を決めてよいとなるのですが、ここで「好みとは何か」という問いが生じることになります。
個人的な意見を述べますと、進行とは村の展開のイメージであると考えています。ジンジャーが分かりやすいですね。能力者を全員出してしまって考察の精度を高めたい、つまり考察を中心とした展開を望んでいるということになります。一方で、占い師を潜伏させる案は、情報の見通しを敢えて落としてその中での動きを情報としたい、つまり1日目は情報的に不利かもしれないけれど、占い師がカミングアウトしたタイミングで情報量の爆発を狙いたいという展開を望んでいるイメージになるかと思います(あとは占い師本人の保護もあるとは思います。)。後者の場合のデメリットとしては、3日目以降のカミングアウトだと襲撃により真が落ちる可能性があること、意図して情報を秘匿しているので村全体の考察の精度が落ちること、能力者を処刑したい場合に場合によってはタイミングが遅れること、などが考えられますね。
この村では占い師潜伏の進行を選びました。進行としては占い師にやや重心を置いた進行と思います。占い師が3日目まで潜伏できるかどうかというと意外と難しかったりするのですが、この村ではどうなるでしょう。
灰考察
1日目における村の状況はキトリが霊能者カミングアウトをし、残りが灰となります。先ほど触れた通り占い師潜伏進行ですね。
そしてこの村での灰の評価状況を整理すると次のようになります。表記方法については雛菊まむ氏による整理の方法が見やすかったので採用しました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/158953027/picture_pc_a67b40bef912b4f0f006aecf67281026.png?width=1200)
占い先を考える
灰は、ジンジャー、ヘクター、エレ、マティアス、カミュ、ルミ、フォック、アーサー、ニケ、ナーシェス、ビアンカ、メアリーとなりますね。自分がこの村の占い師だったとして、誰を占うのかを考えてみましょう。灰の相関関係を読んでいくと、ジンジャー、エレ、ルミ、ナーシェス、メアリーは全体的に人間の印象を持たれているように見えます。したがって占いには適しません。
残るは、ヘクター、マティアス、カミュ、フォック、アーサー、ニケ、ビアンカですね。このうちマティアスとアーサーは村の中で特殊な位置にいます。1日目の全体的に「柔らかい」印象のある村の中で、この二人はある程度の「硬さ」を出しています。村からの評価においてはその異物感が警戒心として表れているように感じます。それが村に受け入れられなかったとき処刑されてしまうことになる立ち位置なのですが、二人とも発言を重ねていく過程でやや評価が上がってきているようにも見えます。発言により村に受け入れられる可能性もありますので占い先とするよりは灰に置いておく方がよいだろうと思います。
残るは、ヘクター、カミュ、フォック、ニケ、ビアンカですね。この五名についてはそもそも評価があまりない立ち位置になります。このうちフォックとニケは明らかに意見を出すタイミングが遅すぎて評価の対象になれなかったものと思います。占い先としてもよいのですがやや消極的な理由にはなりそうですね。個人的にはそれ以外の灰で占わない理由がない限りは、この二人を占い先にすることはなさそうだとは感じます。
というわけでヘクター、カミュ、ビアンカなのですが、この中だと僅差でビアンカかなという感じですね。まずカミュですがメアリーから占ってほしくないという意見もありますし、カミュがマティアスの意見に賛同したり、マティアスが>>101で「だからか思考が少し似ているのかもね」とカミュに理解を示していたりと相互理解の兆しがあります。そういった相互作用がカミュにはありますので占い先とする面白味が相対的に薄いように感じますね。
残るはヘクターとビアンカでどちらも一定数の発言がありながら評価の集まりが薄い二名になります。評価の集まりが悪いということは、評価できる素材が少ないということで、それが一定数の発言があることとの矛盾が生じています。潜伏している人に特徴的な評価の集まり方ではありますね。ただ、どちらかというとビアンカの方が動きが早く、ヘクターが動きが遅いことから、その相違をとってビアンカ占いかなという感じですね。ヘクターは能力者ではないことから、そっち占った方が安全なのはあるのですが、難しい。
灰雑感
一日目の灰を見て気になったのはメアリーですね。メアリーは一日目の後半で評価が落ちてきている人物になります。具体的にはナーシェスやマティアスから視線を向けられていますね。メアリーが非常に協調的で周囲に気配りできる人物であることから、それが逆に「敵を作ろうとしない」というネガティブに捉えられている状況と考えられます。経験的にメアリーのような人物がこのような疑いを向けられると、視線が自己の内面に向いてしまい、よけいに不利になるケースをしばしば目にします。
どういうことかと説明しますと、今はメアリーは周囲に視線を向けている状況なのですが、その言動自体を理由として疑いを向けられると「自分の何がいけないんだろう」と視線が自己の内側に向きやすく、そのせいで考察が進みづらくなって処刑されてしまうというパターンです。このパターンにメアリーが陥った場合は4日目とか5日目あたりで処刑されてしまうことになるのではと思います。いい子なので頑張ってほしい。
あと、マティアスは>>7で「私は今日は20時以降は不在だ。」と言いつつ、>>85で「予定の都合がついたよ。」と言っていろいろ発言し出したのは、おそらくどうしても話をしたいから20時以降の予定をやりくりして発言しにきたんだと勝手に思っています。かわいい。
2日目
2日目は、ニケとアーサーから占い師のカミングアウトがありました。ニケの占い先はビアンカ、アーサーの占い先はエレですね。通常の長期人狼の村であれば占い師の内訳は真と狂人と考えるところなのですが、この村だと狂人が潜伏していてもあまりおかしさを感じないので、頭の片隅に入れておいてもいいかもという感じがあります。ただ、長期人狼での潜伏狂人の立ち回りは難しいので、やるかどうかというと微妙な感じでしょうか。そして議論の結果、処刑はヘクターとなりました。
灰考察
ヘクター処刑としたこの村の結論を考えるため、1日目と同様にこの村の灰の関係性を検討してみようと思います。集計したものは次のようになっています。なお、占い師のカミングアウトをしたニケとアーサーは除外しています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159111691/picture_pc_926bf0a63f3d3723b4670dddb8460054.png?width=1200)
ご覧にいただくとわかると思いますが、処刑先がヘクターとなるのはある意味必然だったと思います。ちょっと丁寧に見てみましょう。
この村の灰を書き出すと、ジンジャー、ヘクター、エレ、マティアス、カミュ、ルミ、フォック、ナーシェス、ビアンカ、メアリーとなっています。このうち、ジンジャー、エレ、ルミ、ナーシェス、メアリーの5名は明らかに処刑対象にはなりえない位置にあります。ここについては説明は不要かなと思います。
残っているのが、ヘクター、マティアス、カミュ、フォック、ビアンカなのですが、このうちマティアスとカミュの2名はあまり触れられていないながらも、そこまで疑われていない位置です。この日の処刑先としては不適当と考えられます。
そうすると、ヘクター、フォック、ビアンカとなるのですが、ビアンカはニケから占われているので処刑先として不適当ですね。というわけでヘクターとフォックの2名どちらかの選択となる流れでした。そして両者に対する評価を比較するとヘクターがやや落ちているので、ヘクターが処刑される道は適当であったと思われます。
仮にここでヘクターやフォックを処刑しなかったとすると、この村は明日も引き続き彼らを疑い続けることになり、村の思考が先に進みづらくなります。カミュやマティアスへ視線が向かい、さらにその先のジンジャー、エレ、ルミ、ナーシェス、メアリーへ視線が向くためにもこのルートを取る必要はあるだろうということですね。
ビアンカという重要人物
この村において重要度が上がったのがニケに占われたビアンカです。ビアンカは発言自体はありましたが、全体としてやや疑われている位置にありました。そして2日目は占い先となり白判定が出たことから処刑対象から外れることとなりましたが、やはりそこまで信頼が集まっている位置ではありません。同じく人間判定を得たエレとは対照的ですね。
この村が占い師をどのように扱うのかは現時点ではわかりませんが、この村がビアンカをどのように扱うかというのは勝敗を決めるうえで一つの重要な因子になると思われます。それはビアンカは本来吊られそうな位置だからです。
この村はジンジャー、エレ、ルミ、ナーシェス、メアリーという強い位置にいる灰がおり、そことは違う特殊な位置にマティアスがいます。そこから少し下がったところにカミュがいて、フォック、ヘクター、ビアンカが続いている状況になっています。
この関係性からビアンカというのは場合によっては2日目や3日目に処刑の対象となっても不思議ではない位置にいることになります。おそらく強い位置にいる5人に対し推理の視線が向くよりも先にビアンカに視線が向くだろうと想像できるわけです。
その一方で、ビアンカはニケと紐づけられた人物でもあります。ビアンカが処刑されるときはニケが偽だと思われているときだとも言うことができますね。その意味で、この村がおそらく近々直面し、考えなければならない課題としてビアンカをどう判断するか、というものがあると考えられます。場合によってはその判断がこの村の勝敗を決めることもあるかもしれないという予感があります。
アーサーは何を見ている人なのか
この村で2日目から動き方を意識的に変えた人物が二人います。一人はメアリーで、その変化は村に受け入れられているように見えます。もう一人はアーサーですね。ただ、アーサーは本人が言っているとおり語尾等を変えただけにも見えます。
さて、この村では占い師が1日目潜伏していたということで、潜伏していた占い師としてどのように行動をしていたのか、という点を掘り下げていくと、アーサーがだいぶ不思議な動きをしていることがわかります。
2日目の占い師カミングアウト時の発言を見てみましょう。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159201970/picture_pc_7c03c25a3995369267a20d0fcc2521e4.png?width=1200)
アーサーはエレを占っています。その理由はやや難解ですが、マティアスとの関係性を視野にいれた占い先であると言えそうです。では、そもそもアーサーはエレをどのように見ていたのでしょうか。エレについて触れている発言を見てましょう。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159202081/picture_pc_5a8428ff8e0aa9adaeb3965983948e91.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159201998/picture_pc_b0a4cea16393239fd39087a796c1e731.png?width=1200)
このようにアーサーはエレに対しやや懸念はありつつも、どちらかというと人間よりの印象を持っていたことになります。より具体的には「すさまじく村」に見ていたのだけれど、途中で懸念を持ったのでエレを占ったという感じなのかもしれません。あるいはアーサーは個人的な印象よりもそういった関係性を重視する人物なのかもしれません。しかしながら「単体で村人らしい人物を如何に見つけられるかが重要」という本人の発言とはやや噛み合いが悪いようにも感じます。そもそもほかの灰と比較した上でのエレ占いだっのかどうかも不透明ではあります。
このようにアーサーが何を見ているか、何を大事にして考えているのか、そういったアーサーの土台のようなものが見えてこないように感じられました。
エレ占いで「ん?」となって「【ここ怖占い】」の発言がアーサーっぽくない発言だなと思ったというのが第一印象ではあったのですが、アーサーが何を軸にして考えているのかも捉えづらいということも重なっているので、アーサーとの会話はより重要度が高いんじゃないかなという印象がありますね。
灰雑感
1日目に心配をしていたメアリーですが前述のとおり動きを一部変え、それが村に受け入れられているように見えます。そんなメアリーは「みんな仲良くありたい」という思想を持っていることは分かると思いますが、メアリーという人物の質はそこにはないと個人的には考えています。次の2つの発言を見てみましょう。
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![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159204901/picture_pc_d35eae7a4a69aed6e2ab84e1f9d8ed7c.png?width=1200)
これがメアリーの「つよさ」であるというのが個人的な印象です。相手からの要望を聞いて自身の動きを変える柔軟性を持ちつつ、相手にもそのレベルを要求するという「したたかさ」がメアリーであるというのが個人的な感想ですね。
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次にエレです。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159204951/picture_pc_b6867797e071ac20614cc4a0eefab0a7.png?width=1200)
エレはこの考察が大変美しいと感じました。エレ自身は「妄想」と表現していましたが、それが言語化された場面ですね。村で起きた事象を、一般的な他の事象に置き換え、それを当てはめたうえで、村で起きた事象に戻すという作業を行っていることが伝わります。
次はビアンカです。
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アーサーからビアンカは「自身の意見を持たないけど灰に濃淡を付ける人」と評価され、それに対しビアンカも肯定しています。それがビアンカの難しさですね。この考察を見てみましょう。
最終行で「この時の印象の上げ下げは流石に雑すぎた」という表現があります。そこにはビアンカ自身の感覚が内包されておらず、何らかの基準があって、そこに当てはまるかどうかを評価しているような印象があります。
つまり、ビアンカ自身が信用できるとか疑っているとかという感覚を持っているというよりも、何か点数をつけているような、そういったビアンカ自身の感覚からはちょっと離れた距離感のようなものがあります。それが「印象を上げ下げが雑過ぎたな」的な表現に現れているように見えている感じでしょうか。
前述のとおりビアンカの判断はおそらくこの村の進行上重要になると思いますし、ビアンカがどのような人物なのかという吟味は大変重要であると思います。4日目ぐらいになったらある程度見えてくるのかなという予感もあります。
2日目を終えて
ちょっと仕事が繁忙期であることもあり、2日間かけて1日のログを読んで1日で記事を書くなんてペースでやっていたら、このタイミングで村が終了したようです。ネタバレは踏んでおらず、友人から通常発言だけ抜き出したリンクをもらえたので3日目以降は、それを見ながら進めようと思うのですが、どうしてもIDは分かってしまう状態になっています。IDが分かったところでメタが働く余地はなく、影響はないと思いますがご了承ください。
3日目
襲撃はキトリでしたが、この日、事件が起こります。アーサーからはカミュ黒判定があり、ニケからはメアリー黒判定があった上、両者ともに狩人のカミングアウトしました。これによりかなり大きく場が動くことになります。
これらカミングアウトにより、占い師と狩人のラインがかなり強調されている状況です。現状11名生存ですので処刑は残り5手、占い師と狩人全員処刑することもできますが、その場合、灰に使える処刑は1手となってしまいます。進行的にはどちらかのラインを決め打つようになるのかなと思います。
この村は、メアリーの1日猶予が欲しいという要望を拒否し、メアリーを処刑することとしました。
進行について
進行としては、大きく能力者を処刑するか灰を処刑するかの2つのルートがあります。前者の能力者処刑については、狩人のどちらかがほぼ確実に人狼であることから、狩人処刑になるだろうと思います。後者の灰を処刑する場合は、それぞれの狩人が自身の真占い師を護衛することで確実な占い結果を残しつつ能力者への推理を行うことができます。どちらかといえば後者の方が推理の精度を上げようとする意図を持った進行と言えそうです。
この村では前者の狩人を処刑するルートを選択しました。結構攻めた進行ですね。これにはいくつか要因があると考えられます。
要因1:占い師内訳が真・狼予想の世論である。
議事録を見る限り、占い師の内訳の世論は真・狼に傾いているように感じます。この場合、占い師と狩人に人狼は2名おり、灰には人狼が1名という状況と思われます。マティアスの発言にもあるとおり、内訳が真・狼である場合、灰を処刑しても人間を処刑する可能性が高くなることから、灰処刑に対し消極的になるというのも要因としてあるように思います。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159298649/picture_pc_a64e6a067875b48133f6ffc1d5224086.png?width=1200)
要因2:処刑したい灰がいない。
今回の進行に関してはどちらかというとこちらの要因が強く働いたのではないかと思料します。純粋な灰はジンジャー、マティアス、ルミ、フォック、ナーシェスになるのですが、この中で処刑したいと思える灰がいなかったので灰処刑を回避した、という感じです。これはルミの発言が分かりやすいですね。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159298665/picture_pc_fdd70c7d8a57fe76442fe1e2196bfb6e.png?width=1200)
このように灰を現状のまま保存したいという意向もあったように感じます。
要因3:ニケが真であるという世論が強かった。
そして、最後の一押しとなったのがニケ真の世論です。より厳密にはアーサー真を検討している人もいたのですが、盤面を支配していた人たちの思考がニケ真寄りで、そのためメアリー処刑の障壁が低かったことが考えられます。
カミュが人狼ならば、なぜ狩人カミングアウトをしたのか
本題に入る前に、メアリー人狼の場合の狩人カミングアウトについて話をすると、これは分かりやすいんですよね。カミュが狩人として表に出てしまっていて、他に狩人がいない場合、ニケが真になってしまいメアリーは処刑されてしまうだけなので、人狼側から狩人を出すほかなかったと言えます。灰に生存している人狼がいるのであれば表に出したくないでしょうから、メアリーから狩人カミングアウトというのは自然な流れのように思えます。
では、カミュが人狼だった場合、なぜ狩人のカミングアウトをしたのでしょうか。ニケが人狼である場合あるいはカミュ人狼を見てメアリー人狼判定を出した狂人ニケという場合において、カミュが狩人カミングアウトした場合に灰から対抗が出たとすると、カミュの視点上の人狼は、メアリー+対抗狩人になる可能性があります。メアリーから対抗が出たとしたらそれは結果論でしかなく、メアリー以外からカミングアウトがあると違和感が強く生じます。特にビアンカから狩人カミングアウトが出たら目も当てられない状況だったと思われます。まあビアンカ狂人路線で進める道は残っていますが。
このように考えると人狼カミュに狩人カミングアウトする旨みというのはあんまりないようには思えます。仮にカミュが人狼であるならば、おそらく処刑位置から遠いところにもう一人の人狼がいる場面なのだろうなとは想像できますね。
ニケの伸びの強さについて
占い師はそれぞれ占い先から人狼を発見しているのですが、ニケの反応はたいへん強いものでした。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159303523/picture_pc_7bea3cc713a3bcc7f6edcfd7a70f3396.png?width=1200)
初動の時点で、メアリー人狼という新たな情報から考察を進め、次の占い先に意識が向いています。この前へ前へと意識が向いている伸びやかさは大変強い動きに思いました。カミュもまた出力を一気に上げて攻勢に出ています。対するアーサーやメアリーは、カミュ人狼という情報から考察の伸びをあまり出せず、相対的に劣勢であったようにも思えます。
灰の動きについて
このような事件が起きた場合、灰がどういった傾向のリアクションをとっているのか、というのは一つの検討材料となります。ビアンカを見てみましょう。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159306014/picture_pc_015b0ffe630e6a1657c377f3b47c2dec.png?width=1200)
進行役であったキトリが襲撃され、両方の占い師から人狼判定があり、その両方から狩人のカミングアウトが生じるという混乱した状況に一定の秩序をもたらそうとしています。混乱した場であるからこそ、それぞれの個性が出やすくなりますし、それが後日評価の対象となりやすくなります。その観点からみると、他の灰がそれぞれ新たに得た情報をもとに思考を進め、結果として出力が上昇しているように見えているのに対し、ナーシェスが場に翻弄されているように見えており相対的に出力が下がっているように見えますね。
こういった3日目の灰の動きに対する評価がつきはじめるのが4日目以降であると考えられます。
補遺
さて、前述のとおり、2日目の記事を書き終えたぐらいの段階で村がエピローグに入り、3日目の議事録を読んでいる段階で5日目で村が終了したことを知っている状況となっています。敢えてちゃんと計算しないんですが、展開の速さ的にたぶん村が勝ったんだろうなってのがなんとなく想像できたりしています(これで人狼勝利だったら面白いんですが。)。
そういうことなので4日目と5日目の議事録については、4日目の展開次第ではあるのですが、一気に読み切ってしまうことも視野にいれて進めていきたいと思います。
4日目・5日目
あっ。この村、連続護衛できなかったんですか?あっ。できませんね。あっ。ちゃんと村の設定見ておかないといけませんね。はい。というわけでニケが襲撃されました。
こうなると村の取るルートは完全に固定化され、4日目の処刑はアーサーで襲撃はカミュ。5日目の処刑は灰で、ここで村が終わっていることから、この村は、ヘクター+メアリー+灰またはアーサー+メアリー+灰の人狼の組み合わせであったのだろうと想定できます。5日目の処刑先が人狼ということになりますね。
そうすると3日目までを読んでた気持ちで議事録を追うことも難しくなるので、5日目まで一気に読んで感想を書くって感じにしようと思います。
議事録を読み終えて
最終的にナーシェスが処刑されて村が勝利というところはわかったのですが、狂人はどなた……?ってなりました、なのでまあエピを見ちゃいましょう、ということでエピで配役を見たところで今に至ります。
狂人が誰かわかり、だから最終日あんな感じだったんだと、いろいろと納得感がありました。潜伏狂人って難しいよねえ。
この村の狼が分かった視点でお話をすると、やはりメアリー占いとカミュ狩人が人狼にとって相当なダメージだったであろうことが想像に難くありません。ニケとメアリーの関係性からメアリー占いの想定はあったのかもしれませんし、カミュの立ち位置からカミュ狩人の想定もあったのかもしれませんが、両方同時というのはおそらく想定していなかったのではないでしょうか。
人狼サイドの2日目までの立ち回りを見ても、灰の人狼の動きは悪くなく、3日目の事件がなければ、最終日まで引っ張ることもできたのではないかと思います。
また、この村は、ジンジャー、ルミ、エレが早期に白位置に落ち着き、ビアンカが確定白となってしまったため人狼の処刑ルート作成も難しかったであろうと考えられます。5日目時点のナーシェス視点で、残りの処刑は3手ありますので、フォックとマティアスを処刑したとしてあと一人、ジンジャーかエレかどちらかを処刑しなければなりません。おそらくフォックとマティアスの処刑については村に任せて、エレ処刑の準備を進めていこうというのがナーシェスのプランだったのではないかと思いまが、そこでナーシェス処刑が先に来たのは想定外であったのではないかとも思えます。なかなか人狼にとってしんどい展開が続いた村だったように思えます。
それはそれとして、やはり通常の長期人狼とはやや異なる空気感で進む村でした。占い師の内訳が真・狼だろうという世論形成も見ていて面白かったのですが、本当に真・狼だったのも面白かったです。なかなか見れない展開でしたね。
あまり長期人狼をやっていない人が集まっていると聞いていたのですが、全体的な進行も安定しており、やはり普段から人狼を視聴してたり対面人狼などで経験のあるだろう人達は、長期をやっても安定してるんだなと改めて思いました。たいへん面白かったです。ごちそうさまでした。