苦手な絵『名探偵コナン』を、全力で愛して描いてみた
皆さんは「苦手な絵」ってありますか。描くのが苦手、ってことじゃなくて、見るとしんどくなる絵のことです。僕はあります。
例えば『名探偵コナン』。もう、どこから突っ込んでいいか分からなくなります。マンガの絵もアレですが、立体として不整合なのにアニメを描いてる人は頭がおかしくならないのでしょうか。不思議で仕方がありません。
昔、一度描いてみたことがありましたが、嫌々描いたので最後まで愛せずに終わってしまいました。未熟だったな、俺よ。
そう、お仕事でキャラクターの絵を描くことになったとき、好きも嫌いも言っていられないのです。まずそのキャラクターを全力で愛す。そうして僕は絵を描かせていただいたり、アニメーションを作らせていただいてきました。
一度は衰えた腕ですが、少し勘を取り戻してきた今ならできるはず。工藤新一（江戸川コナンやけど）を全力で愛して描いてみましょう。
とりあえず、さすがに著作権のある絵をそのまま掲載というわけにいかないので、ググって模写させていただきました。昔に嫌々描いたのよりは進化しています。描いているうちに、素晴らしいところにも気付きました。頭の影がしっかりシャツに描かれていたり、スーツのシワもシンプルながら見事な影入れになっています。
一度模写してから、自分なりに納得のいかない箇所を挙げていきます。うーん……これはなかなかの強敵ね、脳内で灰原哀（CV：林原めぐみ）がつぶやきます。納得のいかない箇所を自分なりに解消しながら、自分なりの江戸川コナンを描いてみました。
これは江戸川コナンではない（笑）。そりゃそうです、僕の絵柄で描いたのですから。でも、昔に嫌々描いたコナンよりは前進しました。江戸川コナン・オルタナティブと呼ぶことにしましょう。
ともあれ、「見てるのが苦痛」だったキャラクターを、少しだけ好きになれそうです。また今度何か版権物を描いてみますか。
えっ？ 蘭ねえちゃんを描け？ 貴様、俺を殺す気か。アレだけは無理だ。