歌合せ企画やってみた~今度こそ優雅な貴族になれるのか
先日、本格的に短歌サークルに舵を切ったサクラノモリ(文学フリマ仲間募集中)のサクラです。
前回顔の見えない歌会の選考がストレスフルだったので、貴族みたいな優雅な歌合せをやろうという話になりました。
トーナメント方式でABがバトル、CDがバトル、最終決戦で勝者対決というやり方です。
ここに新メンバーのセイさんが加わり、最終決戦は3人で行うという事になりました。
初戦と2回戦までは、事前に準備した6つのお題から選ばれます。
初戦 マッキーVSモリカワ お題:酒
macky 飲んだくれ
つかれちまったぜ
胸こがし
グラスの中に
痛み残して
モリカワ 酔いのさめる過程のような違和感と戦っており日曜の午後
審判
「難しい…」
「どっちがいいとかじゃないよね、趣味の問題」
「選べない」
マッキーさんへの感想
わかりやすい。気持ちわかるよね。寅さんのイメージだね。酒はウイスキーかな。
モリカワさんへの感想
違和感てなんだろう。日曜が酔っている、夢のような時間ということで、そこから覚める、けれどもすっきりするわけではなくむしろ違和感がある。
日曜の夢が現実なのかもしれない…幾層も謎が重なっていて読み解くパズルみたい。
殆ど引き分け、一人だけモリカワさんが選び勝者はモリカワさんになりました。
二回戦 サクラVSカミーユ お題:踊り
サクラ まわりゆく人も原子も運命も永遠つづく軌跡が踊り
カミーユ 地下墓所の霊にお辞儀をするように九月二十日の数奇艶姿
審判
「これも難しい..」
「陰陽が真逆」。
サクラへの感想
陽の短歌で壮大。原子というとても小さいものから運命まで、宇宙的なスケール感。星々のダンス、みたいなイメージ。
「まわりゆく人は回転の練習をしている私です」。
カミーユさんへの感想
陰の短歌。数奇艶姿(すきあですがた)など言葉が美しい。地下墓所という言葉に強烈なイメージの喚起力があると感じた。
「今日儀式的な舞踏で踊っている時のイメージ」。
カミーユさんが読み上げを提案し、ここから言葉に出していく事に。
だんだん歌会っぽくなってきました。
カタカムナを学んだ私としては母音を伸ばしたいところですが、とりあえず普通に読みました。
審判は引き分けたところで最後、分かりやすさでサクラが選ばれました。
決勝戦 モリカワVSサクラVSセイ お題:金曜夜の食事
決勝はお題なしで、その場でお題を決めてその場で詠みます。
お題は金曜夜の食事になりました。
モリカワ 麦酒胃に染み入るまでの一刹那どこからか「雨の歌」が聴こえる
セイ 地球には餃子を包む酒作るそんな小人で夜はうつくし
サクラ 金曜の夜にいのちの実りつむ 熟したブドウが落ちる前に
審判
「難しいね。全員で選びましょう」。
モリカワさんの短歌への感想
雨の歌はツェッペリンですか? 「いいえ、ブラームスです」。
セイさんの短歌への感想
地球を俯瞰してみる感じがする 「もうちょっと練って伝えたかったんですけど、うっすらわかってもらえてよかったです」。
サクラ短歌への感想
いのちの実りとは? 「これ🍇です。葡萄を木から採って食べてます」。
セイさんに3点入り、きれいに優勝! 今回は勝って何かが出る事はないのですが、勝った人は喜べます。おめでとう🎉✨。
反省点と次回
初歌合せはお題を6つも作ってしまったために、大変な準備になりましたが、おかげで各自の目標達成は容易になったのでした。
次回はせいぜい3つにしましょう。
そして歌合せではなく通常の歌会をとモリカワさん。
オンラインの選考は文字だけより全然よかったです。
かなりの充実感。
しかしその場で歌を作るのは楽しいと思っていましたが、納得いくまで作れないので、いまいちでした。
なにせ持ち時間5分です。優雅な貴族は1首1時間くらい取れたんじゃないでしょうか(知らんけど)。
これが敗因です。結局また優雅でも貴族でもない感じになりました。
何事もやってみないとわからないものですね。
最初の文字でやるのがよかったという声もあり、感想をまとめるという点からも文字の方が楽ですので、次回は再び文字になりそうです。
作った歌の感想をその場で聞くのは結構楽しかったですけどね。