授業前ハンバーグ
先日、お気に入りのカフェに、ひとりでごはんを食べに行った。
最近買ったばかりのトートバッグに、財布とハンカチ、文庫本を入れて出掛ける。
カウンター席で本を読んでいると、デミグラスソースがたっぷりかかったハンバーグがやってきた。
ひとくち食べずともわかる、絶対美味しいやつ。のんびり窓の外を眺めながら味わう。
ソロ活は好きだけれど、ひとりだとこういうとき美味しさをすぐ共有できないことだけが惜しい。
でも、帰ってから「美味しかったよ」と報告できる楽しみがあるからどっちもどっちかもしれない。
この日は、夕方から1コマだけ大学の講義が入っていた。ハンバーグを食べるためだけに、早起きして電車に乗った自分を考えると、なんだかちょっと笑えてくる。
食べ終えて、また少し本を読んでからお店を出る。
授業前にハンバーグを食べに出掛けるという贅沢を噛み締めながら、駅までのゆるやかな上り坂を歩く足取りはなんだか軽かった。
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