見出し画像

一輪の花

2023年1月、「次はライターになりたい」と思い、WEBメディアCORECOLORの編集長であるさとゆみ(佐藤友美)さんが主催する『さとゆみビジネスライティングゼミ』を受講した。その時、ゼミの課題に取り組み、美容師としてハサミを握り、画家として筆を走らせ、このnoteを80日間毎日更新した。1年9ヶ月前のことだ。

「このnoteは最終回でおしまい」と思っていた。だけど、今日どうしても書き残しておきたくなった。なぜなら、さとゆみさんがCORECOLOR(コレカラ)で毎朝7時に更新しているショートエッセイがある。今日更新された「初版500部を、手で届ける。」がUPされたからだ。24時間で消えるからもうあと16時間しかない。急がないと。

現在、CORECOLORは「もっとたくさんの人に届けたい!」とクラウドファンディングに挑戦中だ。その中のリターンのひとつに、さとゆみさんが366日間書き続けたショートエッセイを1冊の本にまとめたZINE(本)がある。

今回、そのZINEの装丁の絵を描かせていただいた。お声がけがあったのは、別件でZOOMの打ち合わせが終わった後だった。0.01秒後、画面に向かってでっかい声で「ぜひ!」と声を上げた。熱いモノに触れた時の「アチッ!」のそれと同じくらいのスピードで返事をした。

そのZINEが出来上がるまでの物語が、今日のショートエッセイに書かれている。

「手に取った瞬間、ぱっと明るく元気な気持ちになれる絵が嬉しいな」
そんなさとゆみさんの言葉を色に変え、早朝から筆を走らせた。

下書きはせず、紙の上に水で花の輪郭をつくり、色を落としていった。青色、紫色、赤色、黄色、緑色、銀色、ZINEを見てくださる人がその日の気分で好きな色を眺めてもらえたら嬉しいなと思いながら…..その瞬間に偶発的に生まれる色を感じながら、淡く混ざりあう色に見惚れながら……。

作品一部分 みずみずしい絵の具が朝日に照らされた瞬間 

また、ZINEの裏表紙に採用された絵は、ひとりの人物を描いている。その人物とはZINEを手にしていただいた人。すなわち、リターンで応援してくださった方々だ。ひとりひとりが絵の人物を「わたし」に置き換えて見ていただけると嬉しいなと思い筆をとった。また、ZINEのタイトル「まだ、全然間に合う」の言葉と「わたし」を重ねて見てもらうことがでいたらいいなとも願いながら色を重ねた。

今日のコレカラの中で、さとゆみさんがZINEを通して”読者の人たちと、「直接繋がる」体験をしてみたかった”と書かれていた。絵が人と人を繋げる、接点の一部になれるなんて画家としてメチャクチャに嬉しい。

絵を描いていると不思議な感覚になる瞬間がある。あるゾーンに入り、筆がスルスルと動き出す瞬間がある。自分が描いた絵であることは間違いない。でも、自分で描いていないような感覚になる。いつの間にか「描き終わっていた」って感じになる。そんな絵はなんだかエネルギーが宿る。今回の絵もそのひとつだ。

完成した表紙を見た時、「あっ、ぱっと明るく元気な気持ちになれるデザインだ。さとゆみさんの文章が一輪の花になったんだ」と感じた。

明るく元気な気持ちになれるZINE。

素敵だ。

お部屋にZINEを立てかけた時、より空間を明るく照らすことができたら画家として幸せです。

そんなZINEがつくられた藤原印刷さんでの様子はコチラから。

144色の水彩絵の具を組み合わせ偶発的にできた作品の色を、CMYKの4色ドットのインク量を調整することで色を表現されているんだ。すごい。いつか藤原印刷さんで絵の作品集をつくりたいな。

クラファンは残り4日! ひとりでも多く、明るく元気な気持ちが届きますように。

島袋匠矢



いいなと思ったら応援しよう!