【産後の妻の支え方】目標がないと生活に張りがなくなる人は「妻にひとり旅行でも言ってきな」と言えることを目標にしてみよう

現在進行形で子育てに悩みながらも、二児の父となり、多少なりとも経験値を積んだ私が、これから父親となる方に自分の経験を語る。

育児中、目標を持つことはストレスに直結する

向上心を持つ人は多い。そのように仕向けられて教育を受けてきたからだ。

勉強では「〇〇高校を目指そう」「英検〇級を取ろう」、部活でも「めざせ全国!」、仕事でもノルマや出世。

我々の生活に目標は不可欠なものだったし、目標を持たない人は落伍者のように扱われてきた。

ただ、育児と目標は両立しない。

私も第一子の育児が始まったばかりのころは「育児を言い訳にせず、志を高く持って目標達成をする」と心に決めていた。

しかし、まったくうまくいかなかった。

たとえば「TOEICで〇点を取る」という目標を持つ。

子どもが寝ているうちに勉強をしようとすると、寝不足が続き、子どもにイライラしてしまうようになる。子どもが起きているうちに勉強しようとしても、ちょっとした泣き声を「勉強の邪魔」ととらえてしまう自分がいる。

寝かしつけ中、抱っこしながらも、イヤホンをつけて英語を聴いていたこともあるが、やはり中途半端なものになる。

いっそ、目標を持たないほうが楽だ、と思った。

生活のほぼすべてを育児に捧げる期間はどれほどだろう? 仮に、小学生になれば多少手が離れるとして、第一子で6〜7年。数年空けて第二子を授かったとしても、せいぜい10年ぐらいではないだろうか?

人生100年と言われるなかでの10年を、長いと見るか短いと見るかは人それぞれだが、個人的には「10年を(目標達成という意味では)無駄にしたからといって、大成しないような私は、子どもがいなくても大成しないような器だったのではないか」と思うようにした。

子どもを言い訳にしているのではない。私がその程度の器だったのだ。いや、もし私の器が相応にあるのであれば、育児期間が終わってからも十分に目標達成する時間は残されているはずだ。

そう考え直し、今では隙間時間の勉強も、ほぼやめた。子どもがそばにいるときは、子どもを優先する、と腹を決めた。

するとかなり気持ちが楽になった。

公園に行くと、子どもといるのにスマホを見ていたり、イヤホンを耳に入れていたりする方を多く目の当たりにする。それぞれの事情がおありだろうとは思う。ただそれが、もし目標達成のための勉強や情報収集に追われているのであれば、10年後ではダメなのだろうか、と思わなくもない。

子どもは日に日に変わる。

今、当たり前の姿が2週間後には当たり前ではなくなっている。怖くて滑り台に登れなかった子が、2週間後にはひとりで登って、笑いながら滑っている、ということが多々ある。

よーく見ると、足の使い方、手の使い方がどんどん進化しているのがわかるし、恐怖心もどんどん克服していってしまう。

その過程を見つめることは、目標達成よりも楽しい。

今は、目標を捨てませんか?

そうはいっても目標を持ちたい場合は「育児をしている自分」に目標を与えよう

ただ、目標を捨てることで生活に彩りがなくなるならば、育児に対して目標を持つといい。

多忙で抱っこをする時間が短いと自覚しているならば「週合計〇分は抱っこする」とか、おむつ交換が億劫だと感じているならば「うんちおむつを〇枚替える」とか、そういう目標を持つと、育児が主体的なものに変わっていく。

私は育児初期、チェックリストを作り、毎日どれをやったかをメモしていた。

育児系
・おむつ替え
・お風呂
・抱っこ20分以上
・ミルク
家事系
・皿洗い
・風呂掃除
・食器洗い
・料理
その他
・妻の話をちゃんと聴く
・妻にひとりの時間を提供する
・義理の実家に連絡をする

などなど。
平日にできていない項目があれば、土日に帳尻合わせをするようにしていた。

こういった日々の目標の上位目標としてオススメなのが「妻にひとり旅行行っといで、と言える自分になる」という目標である。

数時間の外出ならばぞんざいにできることが旅行となるとそうはいかない

気分転換のために、妻に「ちょっと外行ってきな」とか「カフェでも行ってきたら?」といったことはよくあることだと思うし、とても大切なことだと思う。

ただ、数時間の外出であれば、何もしなくてもただ子ども見ていれば達成可能ではある。

しかし「ひとりで旅行でも行ってきな」となると、子どもとの1日を最初から最後まで把握していないといけなくなるし、「これは苦手だからいつも妻にお願いしていた」という分野を持ってはいけないことになる。

つまり、自分が鍛えられる。

妻から「あれやって、これやって」と指示される、受け身の育児は不愉快かもしれないが、「今妻が旅行に行ったら困ることはないかな?」と考えて、それを一つひとつ潰すように自分を鍛えていく作業は主体的で楽しい。

まとめ

育児期間中、育児以外の目標を持つことは、育児ストレスに直結してしまうが、「妻にひとり旅行を勧められる自分になる」という目標は、育児を主体的にとらえ、自分を鍛えることにもつながる。

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