投資が最優先の人生は面白くない:本当に大切にすべきお金の使い方
近年、SNS上で早期の資産形成が大きく注目されています。「30歳で資産2,000万円」などのキャッチフレーズが飛び交い、早いうちに経済的自由を手に入れることが人生の成功とされる風潮が強まっているのです。しかし、私はこうした価値観に少し疑問を感じています。投資や資産形成が最優先になってしまった結果、本当に大切にすべきものを見失っている人が増えているのではないでしょうか?
人生を豊かにする支出に優先してお金を使うべき
もちろん、投資や資産形成は重要です。将来に備えてお金を増やすことができれば、安心感や自由度が広がるのは間違いありません。しかし、それが人生の最優先事項となってしまったら、本来の目的を見失ってしまうのではないでしょうか。
投資に全力を注ぐあまり、家族との時間を削り、自分の趣味や楽しみを犠牲にすることは、本当に豊かな生き方なのでしょうか?私はむしろ、家族との旅行や友人との時間、自分の好きな趣味や経験にお金を使うことが、人生をより豊かにするのではないかと考えます。お金は使うためにあるもので、ただ蓄えるだけでは意味がありません。まずは、自分にとって大切なものに優先してお金を使い、その上で余ったお金を投資に回すという考え方が、健全なバランスを保つために大切だと思います。
積立できない月や取り崩す月があっても問題ない
SNSでは「毎月定額を積み立てる」「一切取り崩さずに資産を増やし続ける」といったルールが美化されがちですが、実際には人生には不確定要素が多く、全てが計画通りに進むとは限りません。予期せぬ出費があったり、楽しみのためにお金を使いたい月もあるでしょう。そういった場面で「積立できない月があってもいい」「取り崩す月があってもいい」と、自分に許容する柔軟さが大切です。
資産形成はマラソンのようなものです。無理をして全てを投資に回すのではなく、時にはペースを落としたり、立ち止まって風景を楽しんだりすることも必要です。長期的に考えて、資産を増やしていく過程で多少の波があっても、それが人生のバランスを保つために必要なことだと私は思います。
「薄っぺらい」人生にならないために
資産形成を最優先にするあまり、人生の楽しみを犠牲にする人が増えていると感じます。例えば、毎月節約に励み、食事も質素、友人や恋人も作らず、ただ資産を増やすことだけに執着している30歳で資産2,000万円の人がいるとします。確かに、数字上は成功しているように見えますが、その人の生活は本当に充実しているのでしょうか?
お金があっても、それをどう活かすかが重要です。人生の楽しみや豊かさを犠牲にしてまで資産を積み上げることは、本質的な意味での幸せにはつながらないのではないでしょうか。最終的に、そうした人たちは「薄っぺらい」存在となり、人生の豊かさや深みを失ってしまうのではないかと感じます。
バランスを取った生き方が大切
私が伝えたいのは、投資や資産形成だけが人生の目的ではないということです。まずは、自分にとって本当に大切なもの、家族や友人との時間、趣味や旅行、日常の小さな楽しみに優先してお金を使いましょう。そして、その上で余裕がある分を投資に回せばいいのです。時には積立ができない月があったり、取り崩す月があっても問題ありません。それが、人生を楽しむための柔軟な考え方です。
長期的な資産形成とともに、人生を豊かにする経験や人間関係を大切にする生き方が、最終的には本当の幸せに繋がるのではないでしょうか。