Skilcraft / 1.18MP
皆さんはレトロなビンテージアイテムに対して、どういった感想をお持ちでしょうか?
古臭い?時代遅れ?
私は昔、祖母が一緒にやってくれていた花札の匂いが大好きでした。
その匂いは祖母から発せられていると思い込んでいた私は、ある日花札が単体でいる時にその匂いが漂ってきたことに驚きました。ばあちゃんの匂いだ、と。
その時は4センチくらいの箱の中に祖母が拉致されているのかと本気で心配になったものです。開けたら花札入ってました。
余談が過ぎましたが、今回はそんなビンテージアイテムの紹介になります。
かなり昔に廃盤となったアイテムなので、入手は困難ですが‥
-Skilcraft 回転繰り出し式MP-
こちらが今回紹介するskilcraftのメカニカルペンシル(MP)になります。
skilcraftとは、
NIB(全米視覚障害者産業)が視覚障害者の雇用支援として多くの製品の製造やサービス等を提供しており、多くの障害者が様々なプロダクトを一定の品質で製造販売しています。
その製品の一部をブランド化しSKILCRAFTが生まれました。その商品群は事務用品から清掃用具、食器などの日用品まで多岐にわたっています。
芯径は1.18mm
昔は1.18mmという芯径がポピュラーであり、当時のペンとしては珍しい芯径ではなかったようです。
こちらのMP、機構は回転繰り出し式となっています。
上図のように、ペン尻の銀色の金具を時計回りに捻ると芯がニョロっと出てきて、逆回りに捻るとズノパピヨンっと戻る仕組みになってます。
オートポイントの回転繰り出し式のペンシルも持っていますがそちらは逆向きに捻った後に、芯を押して入れ込まなくてはいけないので少し面倒なんです。
実はこのペン尻の部分には購入当初、消しゴムが付いていたのですが重量もありリアヘビーになっており、少々ベタついていたので切り落としてしまいました。
そしてそろそろ先程の擬音で出てきたズノパピヨンが気になって仕方がない頃だとは思いますが、あえてここでは言及いたしません。
-外観-
軸はプラスチック製で、黒をベースとした半透明の軸色になっいます。
内部の機構が透けて見えてかなりロマンを感じますね。
このペンは他にも赤色、黄色、無色の透明軸もあり、特に無色の軸はすごく美しいです。
軸は多角軸になっていて、グリップ付近は円筒になっています。
軸の側面には連邦政府御用達の証である「U.S.GOVERMENT」のロゴ入り。
個人的にはこのペン尻の銀の金具から伸びているクリップの形状がすごく好みです。
とにかくこのペンにおける魅力としては、
ヴィンテージペンシルとしてのレトロさと、スケルトン軸のもつモダンさ
が調和されたこのデザインだと思っています。
古い時代に作られたものが今の時代にも充分に受け入れられるデザイン。
-筆記において-
問題の筆記についてですが、
まず軸径はかなり持ちやすいサイズで、p20x系と同じくらいの軸径になっています。
そして軸もプラスチック製なのでとても軽量で扱いやすいです。
芯径は先述の通り1.18mmなので、
軽い軸と相まってスラスラと筆記が出来ます。
しかしその芯径が問題で、
1.18mmの替え芯って中々入手しづらいんですよね。
そこで自分はシュミット社のレトロ1951用の替え芯1.15mmを使用しています。
おい待てと。
お前1.18mmと言ってるじゃないかと。
そうなんです。私は頭が悪いのです。
ではなくて、一応1.15mmでも代用は可能なんです。
しかし若干のがたつきは感じます。ですがあまり気にはならない程度ですね。
そしてこの替え芯、かなり滑らかで個人的には大好きなんですよね。
-後書き-
今回は廃盤になってしまったスキルクラフトのMPを紹介いたしました。
ローカスの紹介の時もそうですが、廃盤となるペンを紹介することに若干の抵抗もあります。
なぜなら今入手するとなると困難だからです。
しかし自分は、こんな魅力的なペンもあるんだ。という知識を持つことで、自分の新しい好みに気付ける機会が増やせるのではと思っています。
皆さんもどうか色んな筆記具に触れて、自分の好みを探求してみてはいかがでしょうか。
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