Fantasy On Ice2024

昨年地方に引っ越した身では中々気軽に観劇やアイスショーを見られなくなってしまいましたが、羽生さんの出るイベントは最低でも一回は見たいので、今回は土曜日狙いで抽選応募してみました。幸い当選し、去年に引き続き現地で見られることに。愛知公演は2日目ライブビューイング、最終日は家でCS生放送です。

金曜日に行った他の方達のツイートで、今までのまではオープニングだけだった1部でもダニーボーイを滑ってくれたとのことでいつも以上に楽しみにしていました。

notte stellataはライブビューイングとCS視聴だけで、生でダニーボーイを見るのは初めて!
リンクに映された迷彩柄の照明の上を白い衣装で滑る羽生さんは、図らずも戦場で散った命を天に迎えに来た天使か、この世に一瞬戻ってきた魂か。このプログラムで滑る羽生さんはふわふわと浮いているような浮遊感を感じる滑り。
ダニーボーイは、ツイズルが多く挟み込まれていて、それがまるで戦場の魂を掬い上げ胸に抱え込むかのような動きのようで、胸が苦しくなります。左右交互に足を動かし揺れる箇所は過去の楽しかったことを思い出すかのよう。
ピアノのアクセントの所でフライングキャメルスピン、見事な音ハメ、そして衣装の腰についた布が回転に合わせて揺れるのも美しい。3Loの後すぐさま停止し氷上に額ずくさまは墓石に語りかけ、下に眠る人を迎えイナバウアーで天に送り出すかのようで、ここで涙腺崩壊…!
メロディに合わせてバックに進む⛸️も見ている人の心にすっと入ってきます。手をつかないままのハイドロの姿勢も素晴らしくて、羽生さんの演技を見ていると生きたギリシャ彫刻のようだなぁと感じてしまいます。
RE_PRAYの時に気になった彼が近付いただけで上がる奇声はなく、皆静謐な世界を大事に見ていたのも良かったです。
今回後半のミーティアがガンダムSEEDからということもあり、羽生さんの中では反戦、平和というメッセージが強く出ていたように感じました。羽生さんだけでなく、ステファン、パパシゼ、デニス、知子ちゃんなどはコンテンポラリーダンスのプログラムでしたがその中に込められているのも平和への願いのように見えました。

後半のミーティアはガンダムSEEDの挿入歌。ガンダムは逆襲のシャア、いや、ハサウェイまでは見たか?元々オリジナルガンダムは大好きで、映画も全て見るほどのファンでしたが、ZとダブルΖはテレビ、逆襲のシャアと閃光のハサウェイはprimeで見て、その後のシリーズは見ていません。なのでSEEDは未履修。今回西川貴教さんとのコラボでこの選曲となりガンダムファンの方がリンクしてくれたダイジェスト版を見て、これなら最初から見ても楽しめるかも?と思い時間のある週末にprimeで一気見しました。
オリジナルもそうでしたが、そもそもガンダムは民間人の少年が戦闘に巻き込まれて仕方なく戦ううちに、軍に組み入れられて戦わざるを得ない状況になる中で、ニュータイプの能力が発現し、それを人類を理解し合う方向ではなく戦いに利用されるお話です。今回見たSEEDはオリジナルからかなり後の世界という設定のようで、地球連邦と戦っているのはコーディネーターと言われる遺伝子操作された特別な人類達。そして主人公のキラはその中でも特に能力が優れた個体ですが、地球連邦の中にいる中でかつての友達アスランと戦う羽目に。現代の遺伝子医学の進歩に合わせたストーリー作りになっていますが、戦いたくない若者が巻き込まれていくのは同じです。シーンの中にオリジナルへのオマージュか?と思われるシーンや設定もあり、オリジナルを見てきた私には入り込みやすかったです。ピンクのハロには笑ってしまいましたが…😅キラは戦いの中で救ってくれたラクスからの「想いだけでも、力だけでも駄目なのです」という言葉に二つに分かれて戦わなくても良い世界を目指して戦う決断をします。この言葉は現実の戦争にも政治の世界にも言えることでしょう。理想論だけでは不和は収められず、かと言って力だけで押さえ込んでも人の想いはまとまらない。理想を現実に落とし込み、理念に沿った道を想定した上で、圧倒的な力を持ち周囲に見せていくことでしか戦国の世は終わらない…。力のある人(国)に「想い」がないことで悲しい戦いが続いています。
羽生さんの演じたミーティアにはまさにその芯がありました。戦うために最強のモビルスーツに乗ってはいるけれど、あくまでも両者に戦いをやめさせるための第3の存在として戦う。RE_PRAYの鶏蛇でMIKIKO先生がされた振り付けを経て、セルフコレオでも背中、肩、手を大きく直線的に動かす振りで、モビルスーツが起動する雰囲気を表現している。そしていつものように足はメロディとリズムをなぞり、♪放つ光〜の箇所からホップしてサーキュラーステップのような⛸️、そして♪最期の夢に灼かれていくよ〜で3F。ここがとても好き!
西川貴教さんがワンコーラスの最後声を伸ばす所は、フィギュアスケートではよくイーグルやスパイラルのように歌声に合わせる技を持ってくることが多いと思うけど、羽生さんはすぐさま伴奏のリズムに合わせてくるのも好き。間奏で優しそうにトリィを肩に乗せ、また辛そうに戦いに向かっていく姿はたとえガンダムSEEDを見ていない人にも伝わります。
3Aの後ピアノのグリッサンドに合わせてのホップも音楽と一体化していて、ツボを押されたように気持ちがいい!羽生さんの演技はいつもバンドの演奏、歌、そしてスケートを含めたセッションで⛸️込みで完成する演奏になっているのが素晴らしいのです…。とにかくこの間奏部分は羽生さんのスケーティングを贅沢に楽しめる所‼️このプログラムは前半は戦いの場面、後半は戦うことの苦悩を表現しているように感じました。それを繋いでいるのは間奏部分で羽生さんのスケーティングの技術と煌めきを惜しまず私達に見せてくれる所なのです😭幕張生で見た時は息を止めて凝視してました…。終わったら頭真っ白です。その位の衝撃でした。ミーティアの時の照明演出も素晴らしくて、見ているこちらも宇宙の星々の中にいて、戦っている羽生さんを見ているような感覚に。ああなんて素晴らしいプログラムだったか!
エンディングは西川さんの「ハイプレッシャー」!群舞としての振りはあるけど、羽生さんは西川さんが歌いながらする振りに合わせて滑る前からノリノリ🤭そしていくつかの円になったスケーターの間を高速ステップで駆け抜けていく!まさに過激で最高〜!!!!
スケートのコレオではなく西川さんのオリジナルの振りと掛け声を煽ることで、会場にいる西川貴教さんのファン達へのアピール満点の盛り上げになりました。
今回に限らず彼はいつもショー全体を考えてメンバーも観客もスタッフも楽しめる舞台にすることを考えているのが一スケーターではなくプロデューサー目線だなと感じます…。

羽生さん以外のプログラムも良かったのが沢山あって、私としては城田くんがモーツァルト!から「僕こそ音楽」をやってくれたのが嬉しかったです。元々城田くんのアルバム聴いていて、「イザベル」も多分ハビちゃんもやるだろうなと思っていたのをやってくれたし。
青木祐奈ちゃんと城田くん、安田レイさんのコラボも移動舞台ルンバ?が魔法の絨毯になってアラジンとジャスミンの世界を完全に表現していて最高!
フライングも今回はメキシコの死の祭りの世界というストーリーがあって楽しめました。
パイポーとパパシゼ2組のアイスダンスペアは、それぞれスタイルが違うけれど、どちらも彼らにしか出せない世界観があって、滑り出した途端にその世界に没入させてくれるところがいつも素晴らしいなと思って見ています。

今回Bツアーには羽生さんは出演ないですが、CSで放送があるようなのでそれを楽しみに見たいと思います!
羽生さんはこの期間何をされるのでしょう???
それも楽しみ〜!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?