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憑依型
雛子ちゃんは“想いが強い子”だと言われたことがある。
敏感に感じ取る力がある方に言われた私の印象なのだけど、“強く思ったことに魂がこもりやすい”のだと。
言われてみると、確かにそんなところはある。
そういえばと、その一つに絵があるなと思った。
デッサンにハマった時期があった。
それは突然やってきた。
私の記憶では数年前に描いたのが最後で、
その最後のデッサンの出来があまりにも酷く、
やめた覚えがうっすらとあった。
でもなぜか猛烈に描写をしたくて、
モデルに対する熱い想いを全身で感じる、
というよりも念じる、の方が正しいくらいに、
力を込め、もっと入り込むために、見本にしている画像に合う音楽を探してこれだときた一曲を頭からかぶるように聴き、6時間近く(その日の模写の時間)その一曲だけを聴き続けたりしていた。
今noteに綴りながら狂ってるなと思う。
まるで自分が自分でないように、
何かが憑依したかのように描いた。
完成した作品は、数年ぶり、ブランク大有りとは思えない、本当に私が描いたのか?と疑うほどの出来栄えになった。自分でも見たことのないような、もう二度とこんな感じには描けないと思うほどに。
たぶん魂が描いてる間に抜け出して移ったのじゃないか、
今だからそう思える。
この時の感覚は自分でも忘れまいと頑張っている。
とにかく描きたい!という前向きになれる/ポジティブになる想いになれるものだけを描くこと、そして描きながら一球入魂のように目の前のモデルに/絵に想いを募らせる。きっとそうして出来上がったものには見る人に熱い想いや力が直球で飛び込む/伝わるのではないかなんて思ったりしている。
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