雪が降ると外に出たくなくなるのは犬も同じだった
今年の北陸は、よく雪が積もる。
雪が積もると、スキー場に向かうとき以外は、なるべく外に出たくなくなる。
そんなことを考えていたら、むかし実家で飼っていた柴犬のすずちゃん🐕のことを思い出した。
ある年、ちょっとした大雪になった。
1mぐらいに積みあがったお庭の新雪に、雪であまりお散歩に行けずウズウズしてたすずちゃんを抱え、ポイっと放り込んでみた。
鼻をふんふんとつっこみ何やら確認したかと思うと、「うちの犬は、雪原でウサギを狩るノギツネだったかな」とみまがうほど、全身を真っ白にしながらいつまでもひた駆け回って遊んでいた。
齢0歳。
初めての雪の感触に、好奇心いっぱい楽しかったのだろう。
再び雪が積もった1週間後、そして1年後。
さぞかし喜ぶだろうと、はやる気持ちで7kgのそれを抱え、白の世界にポイっと放りこむ。
くるりと方向だけ変えた茶色のもふもふは、ただただ何かを訴える目で、じっとこちらを見て立ち尽くしていた。
彼女がノギツネになることは、2度となかった。
毛皮をいっぱいまとったもふもふでも、雪の日には出たくなくなるんだもんな。
そんなことを思い出し、納得した。
楽しくて仕方がなかった気持ちをそっと置いて進む。
大人になっていくってそういうことなんだろう。